バリエーション山行同人

藪岩、沢等を中心としたバリエーションルートを中心とした山行を志向しています。

谷川連峰 仙ノ倉山 北尾根(中退)(2019.5.4-5)

2019-05-05 19:13:28 | 藪と雪

超大型連休の後半の過ごし方をあれこれ考えたが、車の無い私にとってアクセスのよい山域で従来から「行きたい候補」に挙げていた仙ノ倉山北尾根にトライすることにした。ほとんどの山行記は3月のものが多く、一抹の不安は有ったが、旧岳人誌に5月中旬の記録が唯一あったこと、谷川連峰の天気予報がとても安定していたことから、急遽、単独で挑戦してみることにした。

朝1番の上越新幹線と上越線を乗り継いで、土樽駅に降り立つ。若かりし頃、初めて個人で購入したテントを担いで、蓬峠から下りてきて以来だ。待合室で入山前の準備をしていたお父さんに声をかけると茂倉尾根から谷川岳に向かうとのこと。

▼途中の上牧駅から見た谷川岳。この時点では雪の量もそこそこ有ると安心していた。

 

▼土樽駅の背後はちょっと盛りを過ぎたソメイヨシノ

 

ここから長い林道歩き。除雪はされているが、周囲から流れ込む雪解け水で林道は川のようになっている箇所が多かった。

▼大量の流水が流れ込む。くるぶしくらい水深があるため、やむを得ず、裸足になって渡渉。

 

▼毛渡沢の本流も激流。取水口の地点で。

 

▼林道を進むと、これから登る北尾根が真正面に迫ってくる。

 

▼長い林道歩きを終え、右側に群馬大の山荘が現れた。

 

▼林道の脇にはあちこちに春の息吹が。

 

コンクリート橋を越えて、平標新道を示す消えかかった道標を過ぎて、100mちょっと進んだあたりの左側の崖を上がる。

▼こんな感じの崖を上がる。

 

雪面を踏む箇所もあったが、ほどなく背丈を越える猛烈な藪に突入する。赤布の旗竿が落ちていたり、藪の中ではあるが明瞭な踏み跡が大岩を左に巻いて進んだりしたが、藪に阻まれ、なかなか標高を稼げない。登る時期を誤ったか。。。

▼猛烈な藪

▼だいぶ経って小屋場の頭に到着。ここから見える最高点はシッケイノ頭だろう。

 

▼やや痩せた個所もあったがやっと藪から解放された。

 

この先、標高1300mくらいのところで、右側の残雪を伝って稜線上の藪を避けながら歩いていたところ、突如、足元の雪が崩れ、ブロック雪崩を誘発。辛うじて、掴んでいたブッシュで転落を免れた。その後、稜線部の藪をかき分けながら進むが、前方に不安定な形で痩せた稜線に乗っかった雪の塊が行く手をふさいでいるように見えた。進むべきかどうしようか逡巡したが、先ほどのブロック雪崩のこともあり、いったん、退避して、小屋場の頭付近の稜線上に幕営して様子を見ることにした。

▼物を落とさないように注意しながらシェルターを設営。

 

▼翌朝、撤退した箇所を再度偵察するも、単独でロープ無しだとリスクが大きいと判断。今回は偵察と割り切り、次回の挑戦を期することとした。

 

撤退を決めたので、土樽駅を出発する数少ない上り電車(8:29発)に間に合うよう下降を始める。登った時よりも効率的に下ることができたが、河床まであと少しという所で、気が緩んだのか、2mほど滑落した。肘や肩に擦り傷数か所。最後まで気を緩めてはならない。単独行なんだし、こんなところに入る人はほとんどいないのだし。。あまり標高差を稼いでいない段階での断念になったが、神経を使ったせいか、かなり疲れた。

やはりこのルートは3月くらいまでに辿るのが良いようだ。。。。



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