(おととし老師にいただいた数株のマリーゴールドは今や庭のあちこちで何百株も咲いている)
杉並と八ヶ岳南麓大泉の2拠点生活を始めて5か月目になった。別荘使いは3年前からだが、どちらも
同等の生活拠点となったのは定年退職以降の4月からである。
2拠点生活のよいところはTPOに応じて住む場所を替えられること、これに尽きる。
しかも私のようにプータロー状態となれば、思う存分滞在できるので家の掃除、草むしりに追い立てられることもないし、土日の渋滞を避けて行ったり来たりできる。
では、2拠点生活の面倒な点はなんだろう。公共サービス料金の基本料がダブルでかかる、などの家計圧迫要因は勿論あるが、それ以外だと、
① モノの装備が倍かかる
圧力鍋、餃子焼き器などのかさばるキッチン用品はすべてどちらの家にも置いてある。まあ忘れたら
随時買い足せばいいだけのことだ。
困るのは、「滅多に使わないのでそれぞれ装備するのもバカらしい」というものでこっちで必要なとき
にあっちに置いてある、という悲しい瞬間がままある。
今回杉並に帰ると、屋上に通じるドアの網戸が壊れていた。さっそくドアの周りに下地の木材をつけて
網戸ドアキットを取り付けよう、と思ったが、ノコギリ、電動ノコ、ジグソー、丸ノコすべて大泉である。
次に大泉に行って、再び返ってくるのは9月中旬の予定だから、それまではどうしようもない。といって
こういう滅多に使わない道具を二重装備するのはやはり無駄に思える。
② うっかり忘れるとややこしいことに
最近今野敏氏の著作(警察モノ、というジャンルだろうか)を集中読みしている。
杉並に戻った翌日、さっそく図書館に今野本を借りに行ったが、研ナオコに似た受付のおばさんは
何やら画面をガチャガチャした挙句、
「『クレマチスの咲く庭作り』という本が返却期間を過ぎてます。従って新たな貸出はできません!
あなたって、本当にグズなおバカさん~」
と、朗々と歌い上げた(←ここは私の心象風景)。
私は一瞬殺意を覚えた。
私には生来犯罪性向があるのだが(多分)、定年退職からこっち「なにかやらかしたら懲戒解雇=退
職金なし!」という重石がとれたものだから、フワフワ、フワフワと実に危なっかしい。
気の毒な研ナオコさんもキナ臭さを感じ取ったのだろう、憤然と今野本5冊を書架に戻しに行く私の
様子をこっそり窺っている。ブチ切れまぎれにそのまま本を持ち出すことを警戒したのかもしれない。
(刑事さん、右の方だと思います 大相撲の中継でよく見かけるので覚えてます、はい)
家に帰ってあちこち探したが件の本はどこにもない。おそらく大泉に置いてきたのだ。
私は結局「クレマチス・・・」をAmazonの中古で注文した。これから約2週間本を借りられないというのは大層不便なことなのである。
③ 生鮮品の宅配は難しい
配達日が指定できるものはよいが、「ふるさと納税」の殆どの返礼品のように「配達日指定には応じま
せん」というものはお手上げである。
それにしてもふるさと納税、いよいよ断末魔の叫びが聞こえてくるようだ(近々アップします)。
といったところだろうか。
・ 月に1回程度は出番がありそうなものは、どっちの家にも備えておく
・ Amazonでは買えないもの、例えば健康保険証、常備薬、スマホは移動時に必ず携行確認する
・ 万が一のために専用の通帳とキャッシュカードを常備する(私の場合大泉は山梨中央銀行)
・ 図書館で借りた本は常に保管現況を確認する
そんなところに気をつければ、2拠点生活は大いに楽しめるのである。
(④縄張りの現況調査が忙しい)