(ミケランジェロ「ダビデ像」アカデミア美術館所蔵)
定年退職からもうすぐ1年経つ。
定年生活は万事順調だが身体の意外な部分に変調をきたした。
八ヶ岳暮らしを決意した5年ほど前、寒さに体を慣らすため我が家では暖房を使わないことにした(その当時の記事は → ここ)。その習慣は今でも続いていて、築20年の我が家ではこの時期室内で息が白くなることがある。
東京に雪が舞った日のことだが、足がすっかりかじかんでしまい、夜布団に入ってもなかなか冷えが収まらない。
そんな日が一日、二日と続いて、足の指がむず痒くなった。よく見ると右足の中指と薬指が赤く腫れたようになっている。なんと61歳にして初めてしもやけになったのだ。
(ダビデ像で示すと中指、薬指の第一関節付近が赤く腫れた)
しもやけの発症原因は末梢血管の血行不良に尽きる。
私の場合暖房環境が劣悪な家で、かつ入浴を怠ったのが原因だろう。愛犬そらが誰に似たのかズボラな性格で、寒いもんだから散歩に出てもすぐ戻りたがるというのも遠因になっている。加えて行きつけの区民プールが3月末まで改装工事中で、どうしても運動不足で血行が悪くなるのである。
尾籠な話だが、私は生来の風呂嫌い、現役時代も金曜夜・土曜夜と二日連続風呂に入らないことはしょっちゅうあった。そらのズボラな性格だって昨日今日に始まったことではない。
つまり、今回突然しもやけを患ったのは定年退職によるものと考えてよさそうだ。
現役時代は冷暖房の整った環境で一日の多くの時間を過ごしていたのが、いきなり24時間冷気に触れる環境になったことに身体が慣れていないのである(環境に順応した家内は健康でこの5年風邪もほとんどひいていない)。
この辺りは人間も葉物野菜も大差はない。会社というヤツは残忍なところもあったが、優しいところもたくさんあったのだ。
話は飛ぶが、今回改めて自分の足指をしげしげと観察して意外な事実に気がついた。どうも私の足指は人差し指(足の場合もこう呼ぶのだろうか)が一番長いようだ。
ググってみると、「ギリシャ型」と分類される足のタイプである。
(日本人の70%は1番の「エジプト型」とのこと この分類は各地の彫刻を観察して得られたもので
科学的根拠は乏しいらしい 5はケルト人のこと)
(ギリシャ型の例 「ゼウス神像(左足先部分のみ現存)」紀元前3世紀作 アイハヌム遺跡(アフガンの
古代ギリシャ都市)から出土 八ヶ岳南麓「平山郁夫シルクロード美術館」収蔵)
(東大寺南大門仁王像 「エジプト型」というより「ローマ型」に見える)
3月末には約200万人の方が定年を迎える。
中には再雇用に応じない私のような方もいらっしゃると思うが、少なくとも向こう1年は「慣らし運転」をしながら体調管理に万全を尽くされることをお勧めします。