サラリーマン社長は、激しい競争に勝ってきた割には、社長としてあまり優秀じゃない人が多くないですか?

どうしてなのでしょう?

まず、社員として優秀なことと、経営者として優秀なことは別の能力だからですね。

このように、

社員として求められる能力と経営者として求められる能力が異なるにもかかわらず、

社員から社長になるためには、まず社員として優秀でなければなりません。

なかには、

社員としても経営者としても優秀な人も当然ながらいます。

しかし、

いくら社員としての能力が優秀であっても、上に上がるには、上司に気に入ってもらう必要があります。

そうすると、

多くの人は、市場や仕事そのものよりも、上司の意向を見て仕事をするようになってきます。

知らず知らずのうちに、

仕事=上司の意向にそうように動くこと、

というのが習慣になっている人が少なくないのではないでしょうか?

これはこれで (サラリーマンの処世術として) 大事な能力ですが、

上司が間違っている場合にもこれをやってしまうと問題ですよね?

次第に思考停止状態になって、自分の頭で考えることをしなくなってしまいます。

これが習慣になっている人が、トップになってしまった場合、、

不幸なことが起こります。

今まで、上司の意向を探ることばかりに頭を使ってきた人がトップになってしまった場合です。

長年の習慣になっている思考のクセは、そう簡単には抜けません。

しかも、社長になれるくらい、その習慣によって“成功”してきたのですから、切り替えることは難しいでしょう。

ハテ? 上の意向は…?

俺が一番上だった!

どうしていいか、わからないーっ!

ここまで大げさな状態ではないにしても、

実は似たような事態に (内心) 陥っている社長は結構いるのではないかと思います。

社内政治のプロと、経営のプロは全く違います。

このような構造が、日本企業の停滞の原因の1つだと思うんですよね。

今はトップの舵取りが非常に大事な時代です。

今後、さらに経営者の資質が問われるようになってくるはずです。