トクする!栄太郎のブログ

特許、人柱としての報告や瞑想、たまに生命保険などなど、トクする情報を発信します。

【特許】審判の拒絶理由通知の日限前に応答すると良いことがある

今日は、自分の経験から、審の拒絶理由通知の応答期限(60日)よりも前に応答すると良いことがあるよ。って言うお話をしたいと思います。

f:id:m-eitaro:20181128215754j:plain

 

スポンサードリンク

 

 

前提

官から拒絶査定を受けました。

拒絶査定が不服だったので「拒絶査定不服審」のために審請求書を書きました。

つまり、「この官では話にならないので審官さん見てくださいよ」ってことです。

では3人の審官の合議で判断されます。 

 

官から拒絶理由通知が来ました

だめじゃん!と思われるかもしれませんが、私は、審で拒絶理由通知が来たら、少なくとも審官には勝ったと考えています。

 

どうしてかというと、もし、審官と審官が同じ見解ならば、拒絶審決(審判の結論)が来ておしまいです。

 

で拒絶理由通知が来たということは、「オイオイ、審官の言うことは違うよ!

でも、審官の主張以外の部分で拒絶理由があるねぇ。」って言う意味です。

だから、審官には勝ったと思うわけです。

 

拒絶理由通知の内容は?

独立した請求項が2つあったんですが、

請求項1は拒絶の理由を発見しない。

請求項2の~~の構成は2つの意味を含むので、先願のすでに特許査定になったものと実質同一だよ(特許法第39条違反)。という内容です。

 

私は、納得したので、請求項2の~~の構成を補正して、2つの意味を含まないようにしました。

応答期限は60日あるのですが、30日目くらいで応答しました。

これでOKと思っていました。

 

どんな良いことがあったの?

官から会社に電話がかかって来ました。

(この案件は、代理人さんを立てていませんので私が審判請求書を作成しました)

 

内容は?

「請求項2の補正内容は同じ請求項2の他の部分と矛盾するところがあります。」

「このままだと、拒絶審決になってしまいます。幸いまだ応答期限に余裕がありますので、補正するつもりはありますか?」

とのことです。

私は、言われてみればそのとおりだとまたまた納得したので、

「はい、補正させてください。」

と返事をしました。

官は、

「まぁ、請求項2を削除するのが一番手っ取り早いんですけどね。何度もやり取りするのもナンですから、補正案が決まったらFAXもらえますか?」

とのことです。さらに、

「どれくらい時間がかかります?」

と訊かれました。

私は、

「今日中にFAXをお送りします。」

と返事して電話を置きました。

親切に、補正のチャンスを与えてもらえてラッキーです。

 

結局

補正案をFAXして、これで良いでしょうっていう返事をもらいました。

さらに、嬉しいことがもう一つ、

「まだ、応答期限まで余裕があります。補正書と意見書が来たらすぐに処理しますが良いですよね?」

と念押しされました。

これで、特許審決がより早くもらえるってことです。

私はすぐに、手続補正書と意見書を作成して提出しました。

さらに意見書には念の為、

「期限前ではありますが、出願人はこれ以上補正することはありません。」

と記入しておきました。

 

これ1件だけではありません

別件(代理人さんを立てた案件)でも、同じことがありました。

この件も、審の拒絶理由通知に早々に応答したのでまだ30日ほど余裕がありました。

コチラは代理人さんに電話があって、

「補正してもなお、不明瞭な部分(特許法第36条違反)が残っている。」

という内容でした。

当然、私は代理人さんと相談して即日応答しました。

これも、近々審決が出る見込みです。

 

まとめ

特許庁の審査も審判も拒絶するためにあるのではありません。

出願された案件を審査して、適切なものを特許として特許権を付与するための手続きなのです。(たまに、これを忘れている審官はいますが)

さいきん、これをヒシヒシと感じます。

 

今日紹介した案件でも、もしも、拒絶理由通知に期限ギリギリで対応していたら、審官も、救いの手を差し伸べることはできなかったはずです。

なので、「審判の拒絶理由通知の日限前に応答すると良いことがある」ということなのです。

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。<(_ _)>

また、よかったら下のアイコンをポチッとしてもらえると嬉しいです。

今、結構上位になっているので応援お願いします。


のアイコンをポチッとお願いします。