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先のお話しで、「軽運送を踏み台に」というお話をさせていただきました。

軽運送の縮図は、商売をする方にとっては、在庫のリスクが無いため、非常に敷居が低いと思っています。

通常の商売と言われるものには、まず、商品を売るための「お店」が必要となります。
その「お店」の家賃が必要になります。
そして、商品を仕入れて、ストックして販売します。
ここには商品の「仕入れ」が必要になり、仕入れた商品を置いておくスペースも必要になります。
その商品がずっと置いておけるものなのか?腐るもの?賞味期限?消費期限?
期限があるものであれば、その期限までに売れるものなのか?
残ってしまって廃棄処分する必要があるのか?

お店を維持するための電気代や水道代、1人でできなければ従業員を雇う必要も出てきますね。
お店ですから当然、電話やFAXも必要ですね。
今の時代、パソコンを使わないということもないでしょうから、パソコンにプリンター、インターネットの環境も必要でしょう。そうなると、コピー用紙にインクやトナーも必要になります。。
お店であれば、暖房冷房、どういうお店かにもよりますが、お店としての内装外装、、、
お客様を呼ぶのであれば、トイレにも気を使わなければなりません。
駐車場が必要なのか?

ここまではざっくりとしたイメージですが、商売をするのであればご近所さんにも気を使う。
町内会でアピールする、商工会などにも参加していく。
盆踊りや祭り、イベント事には積極的に参加をしてアピールを続ける。

こうやって、いろいろなことに気を使いながら軌道に乗るかどうかは全く分かりません。

ここまでのお話では「使う」お金の話しかしていません。

このうえに、売上に対しての経費を計算して出てくる利益にかかる、「税金」が存在します。

ここまでお話をして、商売を成功させると一言で言っても、なかなか大変だな、と思います。

私自身がなぜ、「商売をするなら、まずは軽運送で」と言っているか?
それは、今までお話ししてきた、「商品」を扱うことがないからです。

運送ですから、お客様の荷物を預かって、預った荷物を届ける・納品する、というのが仕事ですから、基本的には「在庫」というものが存在しません。

必要なものは「車両」だけです。(細かく言えばいろいろ必要なものはあります。。。ただ、ここでは「商品を扱わない」ということを強く言っています。)

「商品」を扱わないので、仕入れ、つまり「先行投資」が必要ないということです。
さらに、「在庫」リスクがないため、「お店」も必要ないですし、「スペース」もいらない、「在庫処分」にも縁がない。
という状況から、商売というものを『学べます』。

軽運送で必要なことは、お客様の荷物を預かり、届ける。
この簡単なように見える仕事の中に、商売の基本とも言える事柄がたくさん入っています。

お客様と接する中で、商売の「ニーズ」や「お金の流れのしくみ」などが比較的多く三県することになります。なぜか?それは運転している時間が長いため、「考える時間が長くとれる」からです。
私自身がそうであったように、運転している間は事故を起こさないように張り詰めて運転する方はあまりいないと思います。やっぱり、この後何をしようとか明日は何をしようとか、いろいろ考え事をすることが多いと思います。私なんかは歌を歌ってることが多いですが(笑)
ただ、だからこそ、次の商売は何をするか?こうした方がいいんじゃないか?とかああしようこうしよう、などと考える時間がとれたりするのです。
もちろん、そういった仕事でないこともありますので一概には言えませんが、しかし、それでも比較的他の商売に比べると私は時間の制約は少ないのかな?と思います。

さらに、「商売」という仕組みを知る上で、「税金」の勉強をするにはもってこいの商売だと思います。
これも煩わしい「仕入れ」が無いからです。

軽運送にかかる経費は「車」の「維持費」がほとんどです。
それ以外はあまりないため、比較的帳簿もつけやすいかと思います。

軽運送を2~3年、つまり確定申告を2~3回すれば、税金の仕組み、帳簿のつけ方などが分かってきますので、他の事業に移る際にイメージがしやすいと思います。
さらに私自身が面接にやってくる方にお話ししていますが、「兼業」として軽運送を「続ける」ことがしやすいとも思っています。
というのも、軽運送をしながら、「居酒屋」をオープンした場合、「仕入れ」のために「居酒屋」の「車両」を使うより、自分の事業の中で「居酒屋」から「(自分の)軽運送」に「注文」することができます。

分かりやすく言いますと。
軽運送をやっていた人が、「居酒屋」を始めて、仕入れとして酒屋さんにお酒を取りに行く場合、「居酒屋」として車両を購入して、その車でお酒を取りに行く。
自分が車に乗って酒屋に行き、酒をもらって、居酒屋に帰ってくる。
この場合は「居酒屋」の車両購入費、駐車場代、ガソリン代などは「居酒屋」の帳簿からお金が出ていく形になります。

それを、「居酒屋」から「(自分の)軽運送」に頼むと、、
自分の黒ナンバーの車でお酒を取りに行き、「居酒屋」に「納品する」ことになります。
この場合は「居酒屋」から「軽運送」にスポット依頼をした形でお金を移動する、という帳簿処理になります。

「自分がやっていることは同じ」です。
ただ、お金の流れが変わりますし、帳簿上の「車両」の扱いも変わってきます。
上記の例で言えば、「居酒屋」でわざわざ新しい車は必要なくなる、ということになりますよね。

どんな商売でも、「物流」を担う「軽運送」は「兼業しやすい」と思っています。
それくらい「物流」は身近な存在だということです。

私のもとにも良く問い合わせがあります。
「であれば、軽運送を始めよう!」と思い立って、「100万円の新車」を購入したのですが、何か仕事ありますか?
。。。と、。

思い立ってすぐに行動することはとても良いことであり、商売を成功させるには必要不可欠なスキルだと思いますが、先程もお話ししたように、「先行投資」は少ないほど良いと思います。
私が同じ立場であれば、100万円のお金が手元になるのなら、新車でなく、半分のお金で中古車を購入し、安定するまでの回転資金として残りのお金を手元に置いておくと思います。

こういった、「スタート時」の判断は迷う方がほとんどだと思います。
いろいろなところでお話をされた上で、私のところに着てご相談されるのがいいのかな?と思います。
これも良くあるのですが、私のところに最初に来てお話をして、そのあといろいろなところを回って、結局ごり押しされて他のところでスタートをして、逃げられなくなった、などという方もおられました。

私自身、「選択する」のは「自分自身」である、という理念を崩しません。
私が決めることではありませんので、、
そのうえでやりたい!と思う方が軽運送をやってみたら良いと思います。

話がだいぶそれ気味なので戻しますが、
「軽運送」でうまくいかない人は、他の商売で成功するとは思えません。
それくらい、商売のスタートにはもってこいであると私自身思います。

商売をするのに不安がある方、また、資金がない方も比較的リスクなく始めることができるのかな?と思います。
将来の自分の夢に向かって動き出そうとする方は、最初の自分の勉強という意味で、「軽運送」も検討してみても良いと思います。。