いつ見てもいいライブするよな『その向こうへ』10-FEET

今日の一曲
楽曲:その向こうへ
アーティスト:10-FEET

プロフィール

10-FEET

メンバー

TAKUMA(Vo&Gt)
NAOKI(Vo&Ba)
KOUICHI(Dr&Cho)

 1997年から活動するベテランだが、一般層への知名度はたぶんほとんどない。にも関わらず、ロックフェスでは一番大きいステージを埋め、時にトリという大役を務める。我々の業界ではみんな知っているバンドだ。

 すごく追っかけているわけではない身からすると、いかついミュージシャンのボスというイメージ。刺青入っているバンドマンはみんな友達。友達というか弟分。

 怖いのは見た目だけ、第一印象だけで、一度ライブで人柄に触れると印象は180度変わる。常に全力で声を張り上げて人生を命を応援してくれる。格好いい兄貴、かっこいいロックバンドだ。

その向こうへ

Information

・2011年11月2日:14thシングルとしてリリース
・2011年11月25日:YouTubeにMVを公開
・2012年9月19日:7thアルバム「thread」に収録
・2018年12月5日:YouTubeにライブverを公開

YouTube comments

冒頭に「叫んでやる!!!」と言って入ったその向こうへ。直前のMCは本当に素敵なので、ここに書きます。(言葉ちょっと違うのはお許しを)
「いっつも『私が我慢して丸く収まるんでしたら…』とか、いっつも『僕が我慢して丸く収まるなら…』とか言って、いっつも溜め込んで言いたいこと言えへん奴。 お前らの悲しさや悔しさを、今から俺が叫んでやる!!!見とけ!!!」
本当に胸を打たれるMCだった。

たくまさんの年齢の半分も行ってないような子供ですけど、俺より全然歳上の人たちをあれだけ子供のような表情にして、無邪気にダイブモッシュして、クシャクシャな顔で笑ってるの見て、10-feetと彼らの音楽とファンは最高だなって思いました

10-FEETとかのおじさんバンドのダイバーたちってほんとにこの曲が大好きで、このバンド好きでっていうのがめちゃくちゃ伝わってきてほんとにいい顔で飛びはるから流すこっち側も絶対落とさへん絶対前に流したる!いってこい!みたいな気持ちになるから好き。

「京都大作戦」というフェスを10年以上続けてきてる彼らはその長いキャリアの中で開催できたときもあれば、中断してしまったり、開催すらできなかった時も経験していて、だからその分他のバンドより一つ一つのライブができることの重みを知っていて、命懸けでライブに臨んでるような気がします

Favorite lyrics

別れも記憶もその清らかさも その向こうへ

いつでも最後みたいなライブをする

 フェスでしかライブは見たことないけど、タクマが手を抜いているところを見たことがない。まあ、バテているところはあるけど。10-FEETのライブは曲を聴きにいくというよりは、叫びに行く、飛びに行く、そして力をもらいに行く場所だ。

 ファンを見ているとわかるのはテンフィには宗教的な側面があるということ。フェスで彼らの出演日に行くと、テンフィのTシャツを着ている人が一番多くいるし、ライブの始まりにタオルを掲げている人も他のバンドよりはるかに多い。盛り上がりどころの一体感も一番まとまってる。

 上に挙げたYouTubeのコメント欄も熱さが違うなと思った。一つ一つ長いし。みんなそれぞれブログでも書いたらいいのに。

 今回この曲を取り上げたのは、ロッキングオンのJフェスアプリでGWにアップされていたライブ映像がグッとくるモノだったからだ。言ってしまえばいつものライブなんだけど、それでもライブに行けない、外に出られない期間だからこそ、余計に心に響くものだった。

 映像はロッキン2019のものなんだけど、曲の冒頭にタクマが叫ぶ

「死ぬなよ!諦めんなよ!!腐んなよ!!!また戻ってこいよ!!!!」

 去年の夏のことなのに、今にぴったりで見入ってしまった。この場面だけ少なくとも5回は巻き戻した。声を枯らして歌うだけでなく、MCも曲の合間の叫びもいつだって全力で声を轟かす。だから伝わるものがあるし、ついていくファンがいる。

 いつも15曲くらいの中から10曲をやっているというくらい、フェスでは予習のしやすいバンドで、おんなじ曲ばっかりやっているのに、毎回感動があるのはどんな時もこれがラストライブだと言わんばかりに力を振り絞ってくれるからだ。

Jフェスのライブ映像は6月3日までの限定公開らしい。間に合うなら是非見て欲しい。そして、この自粛期間が明けて、いつものライブが戻ってきたら、10-FEETに活力をもらいに行こう。

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