Googleの古代エジプト語翻訳にみる、海外知識取得の容易化とサイバーセキュリティの課題

【今日のポイント】

Googleが古代エジプト象形文字の翻訳サービスを提供しています。

このような翻訳および検索機能の高度化は、海外からの知識の取得を容易にするとともに、新しい「集合知のプラットフォームの競争」も予想出来るかと思います。

また、ITの高度化は、従来のサイバーセキュリティの対策を突破する可能性も持っているため、ユーザー側としてもそのリスクを意識することが必要と考える次第です。

 

グーグル、古代エジプトの象形文字を学べる新サービスを公開

少し以前の記事になりますが、2020/7/16CNET Japanに表記の記事が掲載されていました。

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

Googleはヒエログリフ(古代エジプトの象形文字)の読み書きを学べるサービス、「Fabricius」を公開した。Fabriciusは米国時間715日から、「Google Arts Culture」のウェブサイトおよびアプリで無料で利用できる。』

この話題は、2020/07/2715分ビジネス英語でも取り上げられています。
グーグル、古代エジプト語を翻訳 Google can now translate ancient Egyptian language

 

専門家は、古代文字の学問的な解析にはまだ専門家にとって代わるレベルではないと評価しているようですが、ある程度の作業を代替するなど、研究の効率化にも役立つようになるのではないかと感じます。

 

翻訳(言語解析機能)と検索機能の高度化による、海外情報取得の容易化・サービスの普及

今回の記事からは、「翻訳(言語解析機能)と検索機能の高度化による、海外情報取得の容易化・サービスの普及」が進む事が予想できるかと思います。

上記のような、健康や教育など特定分野の検索サービスはユーザのニーズも絞りやすく、無料相談同様に今後オンラインサービスへの入り口として利用が進むものと感じます。

 

また、データベースの利便性を上げるためには、海外の言語で記載された情報の蓄積も、即時性や一次情報源へのアプローチ等の面から重要ですが、

既に、Google Chromeについているページ翻訳機能の様に、海外の言語情報をそのままデータベースに入れ、異なる言語情報間でも相関性などの解析や検索が行える様になると、海外情報の取得の利便性はかなり高くなる事が期待できるかと思います。

 

エドテックの分野や新型コロナの現地情報、海外の市場動向や提携先の探索などのビジネスの分野でも、
「検索×翻訳」の高度化が、情報収集の量と質を高めると共に、情報の探し方(検索方法)も重要となりますし、

以下の記事など、多くのメディアが報じていたTwitter乗取り詐欺事件の様な情報の真偽の見極め、情報の解釈・分析と活用方法など、ユーザーの情報リテラシーも高度化を求められて行くものと考える次第です。

『ビットコイン詐欺謳ったツイッターの乗っ取り事件、Twitter社がセキュリティ改善を明言』
2020/7/20cointelegraph Japanの記事。

 

「集合知のプラットフォーム競争」の進展

また、上記の記事からは、AIを活用した、集合知の構築の競争が各プレーヤーの創意工夫を伴いながら進む」事態も予想できるかと思います。

 

自分母国語による言葉や情報をヒエログリフを共通言語として使ってシェアすると考えると、
翻訳エンジンの強化に加えて、そこに集まる多言語情報も、あるテーマに関する世界中のファクトと意見を集める方法にあり得るかと思います。

 

それをアンケートなどの方法ではなく、遊びや、ビジネス上のツール利用の形で収集する事も、翻訳機能と検索機能の組み合わせで可能になって来るのは、ウィキペディアが既に行なっている事に近いのではないかと感じます。

 

今後も、様々な工夫を凝らした集合知構築が随所で進み、どのプラットフォームを利用するかについて、ユーザー側も選択眼を求められるのではと考えた次第です。

 

言語解析技術と画像認識技術の高度化が招く、サイバーセキュリティの課題とビジネスチャンス

一方で、言語解析技術と画像認識技術の高度化は、パスワード破りや、現在使われている、「複数の画像から信号機の入っているものを選び出す」、「画像で表示された数字や文字を入力する」といった、セキュリティ対策を無効化する方向に利用されるリスクも持っているかと思います。

 

ユーザーの利便性と、サイバーセキュリティに求められる高度化とのバランスも関連技術の高度化に従って日々変化し、それに追従していく事が求められている事を、ビジネスをする側、消費者側双方の立場で意識する事が必要となっていると共に、そこにはリスクと同時にビジネスチャンスのヒントもあるものと考える次第です。

 

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