新型コロナ下でのBCP策定に考える、デザイン思考や経営デザインシートの活用方法

【今日のポイント】

集中豪雨や大型台風などの気象災害も続く中、新型コロナに対応したBCPの策定は非常に重要性を増しています。

BCP策定で行う、自社の維持すべき事業の優先順位付けと、その事業継続に必要な経営資源の洗い出しを行う上で、デザイン思考や経営デザインシートも有効なツールになるものと、利用の検討をお勧めする次第です。

 

● 【9月限定無料公開】秋冬の感染拡大に備え、今のうちにパンデミックBCPを。中小企業向けに新型コロナ対策のノウハウを動画で無料配信。

2020/9/7に株式会社ベストプロポーザルは表記のプレスリリースを公表しました。
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『当無料公開動画では、中小企業の事業継続におけるパンデミックBCPの重要性と、誰でも実践できる具体的なBCP策定方法について解説されている。「事業を継続していきたい」すべての中小企業経営者がぜひ知っておきたい情報だ。』

⇒記事中では、従来のBCPでは新型コロナ下での企業リスクには対応しきれず、2020年秋・冬に備えるには今、新型コロナに対応したBCP策定を行う必要があると述べられています。

新型コロナは既に想定外ではなく、この様な早め早めの対応は企業規模を問わず必須と改めて感じた次第です。

 

● 意思決定を豊かに クラウドカメラが導くミライ

2020/9/12のFNNプリムオンラインに表記の記事が掲載されていました。
大林組のウェブカメラを用いた遠隔からの現場作業支援の取り組みを紹介しています。

『新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、現場での密なコミュニケーションができない中で、遠隔で指示を出せるこのシステム。

さらに、クラウド上に映像や音声を保存できる機能は、これからの時代、大きな役割を果たすという。

大林組 土木本部 i-Conセンター 現場支援第一課・高橋寛課長「“見えることを残せる化”ということが大きい。熟練技術者の伝承がうまくいかないことが課題になってくる。熟練技術者の足跡を、慣れてない者がそれで勉強する機会が作れると思う」』

⇒上記の記事にも記載されているように、専門家のオンラインでの指揮・支援は、生産性向上、災害時対応、ベテラン人材の確保や技能伝承など多くの効果が期待出来るので、業界を問わず、今後の活用先も広がるものと考える次第です。

 

● 新型コロナBCPを自社の提携と、支援の組み合わせの双方から考える

新型コロナ対応では、経済活動を維持しつつ、感染拡大を抑えるという両睨みの段階にありますが、

まだワクチンなどが準備できていないだけでなく、普通の風邪やインフルエンザなども流行り始める秋から冬にかけての新型コロナを含めた今後の状況悪化を想定した対応も早急に準備が必要となって来ています。

自社として出来ることではテレワークやペーパレス化、上記の遠隔での現場の指揮監督などのオンライン化の促進などを、事業提携を含めて検討する事が考えられます。

また、以下の記事は、契約関連のサポートに関するものですが、

今後、社外にBCP策定などの支援を求めるうえでは、現在のオンライン化などを含めたサポート側の動向も見ておく必要があるかと思います。

 

・日本法務システム研究所様と業務の効率化について検討しています

2020/9/14の一般社団法人薬事支援機構のプレスリリース。

『薬事支援機構は、日本法務システム研究所様と薬事関連書類作成の効率化を検討しています。

日本法務システム研究所様は、AIを用いて契約書の作成を支援するシステムを開発しています。
文書作成作業を1つのシステム上で行える「LAWGUE」を開発している企業です。

薬事支援機構では、薬事申請書などの作成を支援するシステム開発において技術提携し、文書作成業務の効率化と共に文書の精度向上を目指しています。』

⇒電子契約において、法務の専門家とその分野の専門家の提携は、契約レビュー等の精度向上と顧客接点の拡大の双方の点から今後も進むものと考える次第です

 

・ITフリーランスを対象に税理士紹介サービスを提供開始!税理士ドットコムとITフリーランスの業務支援を協働

2020/9/9の株式会社アイデンティティーのプレスリリース。

『内閣官房の最新試算によれば、日本国内における2020年の広義のフリーランス人口は462万人とされております。

またコロナ前後の会社員の働き方に関する回答を比較すると、「副業」「非営利活動」「フリーランス(個人事業主)」「起業」などを考える人が増加している(※2)ことから、今後も増加が見込まれるフリーランスへの業務支援の1つである税理士相談支援を通して、フリーランスのバックアップを行ってまいります。』

⇒働き方の多様化や新型コロナなどの環境変化に伴い、サポートに対するニーズも多様化していることが窺えます。

 

● デザイン思考や経営デザインシートをBCP策定ツールに取り入れる

BCP策定においては、起こる事象の想定に併せて、自社が優先して維持すべき業務などの優先順位付けも重要となります。

以下の記事のデザイン思考の事例などを参考に、デザイン思考が重視するユーザー視点のユーザーを自社や自社の取引先に置き換えて、新型コロナにおける事業継続上の課題を洗い出し、優先順位を絞り込んでいくことは、BCP策定における有効な手段になり得るかと思います。

 

・「スゴイ!デザイン思考とマーケティング」例えばリフォーム業の集客方法で考えてみた :グラフィックデザイナー 松尾益秀 [マイベストプロ愛知]

2020/9/13の朝日新聞のコラム記事。
ユーザー視点でニーズと課題を絞り込んで、ササる対策とメッセージを考える事例が分かり易く説明されていています。

このデザイン思考の他に、経営デザインシートも新型コロナ下でのBCP策定に応用することが出来るかと思います。

経営デザインシートの右側の将来像に、「災害や新型コロナ下でも事業を継続・発展させられる企業」や「自社の取引先に新型コロナかでも価値を提供し続けられる企業」などを入れてみて、

シート左側の現状と比較し、新型コロナ下でも必要な経営資源とその調達方法などを整理してみることは、

詳細なBCPを策定する前段階として、また専門家の支援を仰ぐ際に、それを噛み砕いて社内外と共有する上でも有効な手段になり得るものと考える次第です。

 

経営デザインシートの説明とツールは、内閣府の以下のサイトから入手可能です。

『経営をデザインする』(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/keiei_design/)

 

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