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パワハラ営業所配属初日から手厚い洗礼を受けて「反逆の虎ジロウ」と化した私。

樋口所長に対して完全戦闘モードに突入していました。




サラリーマンも時には牙を剥く瞬間がある?!

私は通常誰かをイジメたり、部下を恫喝したり、友人に汚い言葉遣いで接したりすることは一切ありません。

いわゆる


虫も殺せないタイプ


というのを売りにしています。

というか「温厚で話の分かる人」がコンセプトです。

実際、友人や同僚、特にお客様から


「トラジロウさんでも怒ったりすることはあるんですか?」


と聞かれたりします。

世の中には様々な人種がいます。

もちろん街で行き交う全く無関係な人に、仮にインネンを付けられたからといってケンカすることはありえません。

だって無駄ですから。。

しかも自分の品格を落としてしまうのもイヤですし。。

しかし同じサークル内(例えば職場など)で、あまりにも傍若無人で善良な人々にも大きく害を及ぼす人がいた場合(今回でいえば樋口所長)極マレに牙を剥くことが過去にもありました。

私は偽善者ではないので、そういった人間がいて誰かを徹底的に打ちのめしていたとしてもそれだけでは動きません。


あくまでも私にその矛先が向いた場合限定です。


だってそうですよね?

皆さん立派な社会人な訳ですから、家庭も社会的地位もそれなりに背負っているわけです。

なので、やられるのには多少なりとも自分にも責任はある訳です。

サラリーマンだって時には戦わなければならない時もあると思います。

なので、誰かが理不尽にイジメられているからといって


「私が正義の味方になって戦って助けてやろう!」


という気は毛頭ありませんし、

そこまでの余裕もありません。。




私の教育担当者兼責任者

余談が長くなってしまいましたが。。

翌日の朝、私は樋口所長の最側近である小高係長に呼ばれました。



<小高係長>
「トラジロウさん、樋口所長から私がトラジロウさんの教育担当兼責任者をやるように言われました。」


<私、>
「何ですか?小高係長が私の責任者?教育担当?ってどういうことですか?」


小高係長は私に前回思いっきり恫喝されてから、完全に私に屈服モードに入っていたため、私は


<私、>
「小高係長、大丈夫ですよ!樋口のボケだけはこのままではすまされませんが小高係長は犠牲者の一人だと思っているので特に気にしていません。そのかわりこれからは仲良くしてくださいね!同じ年なんですから。」


と優しい言葉をかけると安心したのか小高係長は私を一番奥の応接室に招き入れ、樋口所長に対する愚痴を思いっきり話して来ました。


一瞬泣き出すのかと思ったくらいの激しい表情と怒涛の愚痴ラッシュでかなりビックリしましたが、、、

タガが外れたかのように私にいろいろと語ってきました。


まあ、、攻撃は最大の防御とは言いますけど。(^^;)


もちろん小高係長は樋口所長と共謀して所員のパワハラに加担していたことを認めましたが、自分に矛先が来ることを恐れて常に攻撃する側に回ってしまったと言い訳をしてきました。


<私、>
「まあ、、もう勝負ついたんで私はどうでもいいですけど、、でも情けないですよね?自分が情けないでしょ?」


、とうなだれる小高係長に冷たく言い放ちましたが、、

なんだか小高係長も可哀そうになってしまいました。。


みんな自分がイジメられないように必死だったんだな。。


それはそうとして、、、なんだか、


マジでアホらしいわ。。


もうこんな会社辞めたいわ!

退職届の行方

私はその翌日東京支社へ出向きました。

そして中沢支社長の席の前に行きました。


<私、>
「中沢支社長、私退職させて頂きますので退職届をお持ち致しました。」


ここでのポイントは退職願ではなく退職届というところです。

退職する意思が確立されているので退職届です。


<中沢支社長>
「なっ!何なんだよ!突然。。、、何で急に会社辞めたいなんて言い出すんだよ!」


<私、>
「会社を辞めたいんじゃなくて会社を辞めるんです。
なので退職願ではなく退職届をお持ち致しました。」


<中沢支社長>
「どういうことだ!樋口所長と何かあったのか?」


<私、>
「樋口所長はとんでもないアホですね。私のような一平社員に無言電話で威圧したり、、ガチャ切りで電話をぶっ壊したり。。
そうそう、私の鼓膜破れたかもしれませんね。。
樋口所長に脅されて、、電話を無防備な状態で思い切りガチャ切りされて、、、
耳がよく聞こえないんですけどね。。これ労災で申請させてもらっていいですかね?」


いつも温厚な私とは一変した強烈なオーラに圧倒され、

気弱で典型的サラリーマンの中沢支社長の顔色は見る見るうちに青ざめていきました。。


<中沢支社長>
「おいおい、、やめてくれよ。。何か問題起こさないでくれよ。。
ブッチャケ言うけど樋口には俺もお手上げ状態なんだよ。。
オマエだって樋口が問題児なのわかるだろ?」


、、とついに私に泣きついてきました。

しかし、、泣きつかれてもどうしようもありません。


<私、>
「樋口所長を抑えられるのは階級的に考えて支社長しかいないですよね?
支社長が見て見ぬふりをするから東京第三営業所が独裁国家になった訳ですよね?
ちなみにこれなんだかわかりますか?」


といって私はカバンから壊れた電話を取出しました。


<私、>
「これ、樋口所長が思いっきり電話をガチャ切りして私の鼓膜を破った時に壊れてしまった電話です。
バッチリ樋口所長の指紋もツイテます。所員たちも目撃してますよ。
実際刑事事件化すれば全てのヤバイ事実関係が暴露されますよね?
まあ、、こんな小細工しないでも一発でアウトですよ!
だっていくらでもネタありますから。」


中沢支社長の顔がさらに青ざめていきました。

だって樋口所長のパワハラが公になればトップである東京支社長の責任はとてつもなく大きい訳です。

大変嬉しいことに、ここ数年完全に独裁国家を確立していたため歯止めが効かない状態であり、信じられないくらいのパワハラの数多くの事象が腐るほど転がっているため、刑事訴追する要素はいくらでもあるわけです。

さらに、こういった問題が公になればなるほど一部上場企業は弱いですから、

樋口所長の息の根も、、

ヘッポコサラリーマンの中沢支社長も、、

完全にジ・エンドとなるでしょう。

まあ私としては知ったこっちゃないですけど。。

私の退職願、、いや退職届を強引に受け取らせた私は東京第三営業所に戻っていきました。

中沢支社長はどう動くのか?

私は素直にこのまま辞めることができるのか?

そう簡単にはいきません。。


次回ついに私は樋口所長に呼び出され一触即発の事態に?!


次回>>第19話に続きます!




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