国立研究機関 国立がん研究センターサイト  によると乳癌、子宮内膜症、不妊、アレルギーなどへの因果関係も環境ホルモンにあるとされています。

 

環境ホルモンは、以前は、エストロゲン(女性ホルモンの一種)に似た作用を誘発することが解明され、当時「エストロゲン様物質」とも呼ばれていました。

しかし、環境ホルモンは女性ホルモンに限定されるものではなく内分泌かく乱作用を起すと懸念されています。

 

その環境ホルモンが懸念される成分が、女性が毎日使う化粧品にも含まれているのです。

 

<環境ホルモンが懸念される化粧品成分の例と用途>

石鹸、クレンジング、シャンプーなどの化粧品

 

ソプロピルメチルフェノール・イソプロピルメチルエーテル、パラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、フェノキシエタノール、ソプロピルメチルフェノール・イソプロピルメチルエーテル、ジンクピリチオン、フェノール類、フタル酸エステル系、エチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ABS)、2-イソプロピル-5-メチルフェノールなど

毛染め(カラーリング剤)

 

2-アミノ-5-ニトロフェノール、1-アミノ-4-メチルアミノアントラキノン、α-ナフトール、3・3-イミノジフェノール、オルトアミノフェノール、メタフェニレンジアミンン など


日焼け止め

 

メトキシケイヒ酸エチルヘキシル など

です。


これだけの環境ホルモンの働きをする成分を含む製品が作られ、家庭で毎日洗い流しているのですから河川から、PCB、アルキルフェノール類、ビスフェノールA、ヒトの女性ホルモンである17β-エストラジオールが水質について半数以上の地点で検出があるのも当然の結果といえるのではないでしょうか?

 

 



環境ホルモンとは、環境中にある合成成分で、人間を含めた生物の本来のホルモン作用をかく乱する物質を一般に「環境ホルモン」と呼んでいます。

いわゆる「内分泌かく乱作用」があるのです。

 

環境省は、 内分泌攪乱作用が疑われる化学物質について、全国約100カ所の河川、湖沼などの水質で18物質、全国約20カ所の大気について13物質の濃度を調査しています。

 

環境省サイト
 

平成14年度の調査では、PCB、アルキルフェノール類、ビスフェノールA、ヒトの女性ホルモンである17β-エストラジオールが水質について半数以上の地点で検出されたとしています。
 


食品衛生法は、プラスチック製食器について、3種類の化学物質の溶出基準を設けています。

 

カップ麺容器は同基準を達成しているという判断でしたが、日本子孫基金の小若さんらは「環境ホルモンはppt(1兆分の1)の単位でも作用するものがある。
これまでの基準が安全と言えるのかどうか」と疑問を投げかけています。


ポリ塩化ビフェニール類(PCB)、有機塩素化合物(殺虫剤等)、トリブチルスズ(船底塗料等)、ビスフェノールA(樹脂の原料)、フタル酸塩(プラスティックの可塑剤)が環境ホルモンの疑いがあるとされています。

その中でも、ビスフェノールAから反応製造したエポキシ樹脂は、缶(飲料、食品)の内面コーティング剤として広く使用されています。 


缶詰では、高温高圧殺菌処理され未反応のビスフェノールAが溶出しやすい状態にあります。

スペインでは市販缶詰の約半数から検出され、その最高値80ppbは乳がんを引き起こす量の27倍に相当すると言われています。
また缶詰の汁だけでなく、内容物の豆やコーンからもビスフェノールAが検出されています。


米国で出版された”Our Stolen Future(邦訳版:奪われし未来)で、ポリカーボネート樹脂から溶出したBPAが実験細胞に女性ホルモン作用を示したというエピソードが取り上げられました。


環境ホルモンの中でも最も毒性が強い(青酸カリの1000倍、サリンの2倍の毒性を有す)のがダイオキシンです。

 

 

ダイオキシンは、致死毒性、肝臓障害などの急性毒性のほか、慢性毒性として低濃度でも、催奇形性、生殖毒性、免疫・造血機能障害、発ガン性など深刻な作用があります。


1968年北九州を中心に発生した「カネミ油症事件」もPCBが熱変質してできたダイオキシンの一種であるポリ塩化ベンゾフランが原因だったことが分かっています。

ダイオキシンは223種類の塩素を含む芳香族炭化水素化合物の総称であることも忘れてはいけません。






化学物質は、水中などではごく薄い濃度であってもプランクトンや藻類に取り込まれると、
脂肪などの中に蓄積・濃縮されます。

これらの物質は、やがて、一次、二次...さらに大型の捕食者に食される時には濃縮されています。

そして生態系にも影響を与え、循環し、やがて私たちや子孫の口や身体に入ることを想像すれば、実はとても恐ろしい問題だと気が付くでしょう。

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