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レジ袋有料化に見る次世代型PEST分析

 7/1からレジ袋が有料化されて、戸惑っている人も多いのではないでしょうか。果たしてどれだけの実態的効果があるのかという意見や、出来ることからコツコツでもやるべきなど様々な意見があります。

 ただ、今回はレジ袋有料化に象徴される時代の変化とマクロ分析としてのPEST分析の在り方について考えてみたいと思います。

  PEST分析は、ここで改めて詳細な説明をすることは割愛しますが、「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の4つの視点でマクロ視点での寛容分析を行う手法です。これら4つの要素は、ビジネスを行う上で極めて大きな影響力を持っており、かつ、その多くが外部要因であることからコントロールが難しく、結果翻弄されることも少なくありません。

 

 従来の経済学の世界では、この4つの要因で議論されてきました。しかし、近年になって新たに大きな影響力を持つようになったものがあります。それは、「Ecology(環境、環境保全」という要素です。従来は、PEST4要素中に含めて考えられてきました。しかし、近年になってその影響力が独立で考えないといけないほど大きくなってきています。

 その象徴的出来事が先ごろ実施されたレジ袋有料化です。

 

 レジ袋有料化についてみれば、最も大きな影響を受けたのはレジ袋製造に関わっている事業者です。レジ袋はその安い単価から薄利多売型ビジネスであると言えます。したがって、ギリギリの採算ラインで大きな設備投資で大量生産する必要がありました。ところが、ここにきてそれがすべて否定されたわけですから、最悪の場合には廃業ということになります。

 

 もちろん、これは急に行われたわけではなく一定の移行期間はあったわけですが、それでもそんなに急に新たな事業が生まれるものではありません。しかし、レジ袋の問題はその以前から議論されて、話題になっていました。さらに、その前から環境問題への関心の高まりはありました。

 

 レジ袋以外にも環境問題にかかわる変化はたくさんあります。エネルギー問題はもちろん、オゾン層破壊問題ではフロンが消えました。森林破壊では、割りばしが問題視されました。

 

 このような状況から言えることは、PEST分析を行う上で、環境視点を従来のPEST4要素の一部として扱うのではなく、独立の要素として取り扱う必要があると言えます。

 すなわち、PEST-E分析とする必要があります。

 

 マーケティング、経営戦略を考える上では、このように時代の変化に対応していかなければなりません。

 

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