三重県松阪市の医療と介護の専門家 

LINE@に登録して西井医院とお友達になりませんか

2020年3月11日は世界腎臓デーです 【あなたの腎臓は大丈夫?】

 
この記事を書いている人 - WRITER -
1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
詳しいプロフィールはこちら

スポンサーリンク

こんにちは!

三重県松阪市の医療と介護の専門家、

西井医院の院長(  @nishii.hospital)です。

 

3月11日というと「東日本大震災の日」ですが、実は「世界腎臓デー」でもあります。

かく言う私も今年初めて「世界腎臓デー」を知りました。

 

世界腎臓デーとは

「世界腎臓デー(World Kidney Day)」は、腎臓病の早期発見と治療の重要性を啓発する国際的な取り組みとして、2006年より国際腎臓学会(ISN)と腎臓財団国際連合(IFKF)により開始されました。

毎年3月の第2木曜日に実施されています。

院長
「東日本大震災」より以前からあったのですね!

 

腎臓の働きについて

腎臓は毎日200ℓもの血液をろ過して、老廃物をおしっことして体外に排泄し、体の中をきれいに保ちます。

また、体の水分量や浸透圧・血圧の調整を行ったり、ナトリウム・カリウム・カルシウムといったミネラルや酸性・アルカリ性のバランスを保ったり、さらには血液を作るホルモン(エリスロポエチン)を分泌する、骨を健康に保つ、といった多くの大事な働きをしています。

院長
このため腎不全になると水分が溜まるだけでなく、高血圧や貧血、骨粗鬆症が進行します。

 

慢性腎臓病とは

慢性腎臓病とは、腎臓の働き(GFR)が健康な人の60%以下に低下する(GFRが60mℓ/分/1.73㎡未満)か、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く状態です。

腎臓は年齢と共に機能が低下していきます。

このため持病がなくても高齢になると慢性腎臓病が増えてきます

現在、日本には約1,330万人の慢性腎臓病の患者さんがいるといわれています。

また慢性腎臓病は心臓病や脳卒中などの心血管疾患にもなりやすいことが明らかになっています。

慢性腎臓病を治療し、心血管疾患を予防するかが最近大きな問題となっています。

 

慢性腎臓病のリスク因子

  • 高血圧⇒高血圧が原因で腎臓の細い血管(細動脈)の動脈硬化が進み、腎機能の低下をもたらします(腎硬化症)。
  • 糖尿病⇒高血糖の状態を長年放置した結果、尿中にたんぱくが排出されるようになり、徐々に腎機能が低下します(糖尿病性腎症)。
  • 脂質異常症
  • 肥満
  • 喫煙
  • 多量の飲酒
  • 運動不足
  • ストレス
  • 炎症や感染などが原因で起こる糸球体腎炎、腎盂腎炎などの病気

 

慢性腎臓病の予防と治療

慢性腎臓病の初期は、ほとんど自覚症状がありません。

貧血、疲労感、むくみといった慢性腎臓病の症状が現れたときは、病気がすでにかなり進行していることがあります。

定期健診を受け、尿検査や血液検査で異常があれば医師の診察を受けましょう。

院長
尿検査では「尿蛋白」、血液検査では「クレアチニン」を注目です。

 

慢性腎臓病の予防にはまず生活習慣の改善です。

先ほど述べた「肥満・喫煙・多量の飲酒・運動不足」があれば改善しましょう。

塩分を控えることは高血圧の予防・治療にもなります。

減塩のポイント

  • 減塩調味料を使う
  • 素材の味やだしの旨味を活かす
  • 香辛料やレモンを使い味に工夫する
  • 麺類の汁は飲まない
  • 調味料は直接つけず、小皿にとってつける

 

高血圧や糖尿病を指摘されている人は適切な治療が大切です。

院長
CKD診療ガイドライン2018では、血糖(HbA1c 7.0%未満)、血圧(130/80mmHg未満)を管理目標値としています。

 

慢性腎臓病の治療の目的は、透析が必要な末期腎不全への進行を遅らせることと、心血管疾患になるのを防ぐことです。

 

慢性腎臓病と病期分類

日本腎臓病協会のサイトより引用

腎臓の機能を表す指標として、血清クレアチニン値をもとに糸球体濾過量を推定した推算GFR(eGFR)が用いられます。

GFRは糸球体が1分間にどれくらいの血液を濾過して尿を作れるかを示す値です。

健康な人では、GFRは100mL/分/1.73㎡前後ですが、たんぱく尿などの腎障害がなくとも、60mL/分/1.73㎡未満が持続していれば慢性腎臓病と診断されます。

さらにGFRが低下すると慢性腎臓病の重症度(病期)が進み、透析や心臓病などの心血管疾患の危険が高まります。

末期腎不全(15mL/分/1.73㎡)では透析治療などの準備が必要になります。

しかし、GFRが90mL/分/1.73㎡以上であっても、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙習慣などのCKDになりやすい危険因子を持っている人はハイリスク群であり、注意が必要です。

 

あなたの腎機能を計算してみましょう

 

GFR値の自動換算

 

院長
あなたの腎機能はどうでしたか?

たとえステージⅠでも高血圧や糖尿病がある方は、慢性腎臓病のハイリスク群です。

油断せずしっかり治療をしましょう!

 

 

この投稿をInstagramで見る

 

こんにちは❗️ 三重県松阪市の 糖尿病診療が得意な 西井医院院長👨‍⚕️(@yoshi24144 )です。 毎年3月の第2木曜日は「世界腎臓デー」です。 今年は3月11日になります。 2006年より始まり、腎臓病の 早期発見と治療の重要性を啓発する 国際的な取り組みです。 慢性腎臓病は自覚症状が乏しく、 貧血、疲労感、むくみといった 症状が出た時は進行している ことがよくあります。 慢性腎臓病で透析導入となる 原因の1位は糖尿病性腎症が 原因です。 糖尿病早期より血糖コントロールを しっかりすれば糖尿病性腎症は 予防できます。 残念ながら糖尿病性腎症となっている 場合でも、管理をきちんとすれば 透析導入へ至らず済みます。 残念ながら、普段の健診では 早期糖尿病性腎症は分かりません。 尿中の「微量アルブミン」を調べる必要があります。 慢性腎臓病についてブログで解説しています。 慢性腎臓病について詳しく知りたい方は ブログを読んでくださいね。 ⇩ プロフィールより 「e-dpctor.mie.jp/link-tree」をタップ ⬇️ 「院長ブログ」をタップしてカテゴリーより 「慢性腎障害」を選択してください。 ———————– 血糖値が気になる人や糖尿病が気になる方は インスタグラムから診察予約を することもできます。 ⬇️ 「西井医院」で検索 またはプロフィールより 「e-dpctor.mie.jp/link-tree」をタップ ⬇️ 「外来診察の予約」をタップしてくださいね。 質問や取り上げて欲しい内容があれば コメント欄からお願いします。 #塩分制限 #検尿 #糖尿病性腎症 #健康効果 #尿検査 #動脈硬化 #腎臓病 #透析 #健康寿命 #高血圧

松阪の内科 西井医院(@nishii.hospital)がシェアした投稿 –

スポンサーリンク

この記事を書いている人 - WRITER -
1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
詳しいプロフィールはこちら




- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Copyright© 西井医院の院長ブログ , 2020 All Rights Reserved.