koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

1/11 宇部定期開院

2020-02-18 | おもちゃ
難航品を抱えてブログがすっかり滞り、「活動休止か?」みたいな状況になってしまってます…w。
2月も後半に入って、やっと1月度の宇部定期開院日の報告です。(難航品がまだ片付いてないのですが…。)

1件目、DisneyWorldFamilyのサウンドペンです。

これは…、2年ほど前にUSBコネクタの不良で修理した物です。(前記事は「ココ」)
実は先月かな?「フル充電してもすぐ『Low Battery』と言われて全然使えない…。充電池がへたってると思う。」と言って来院されたのですが、当日会場にてそこそこ使えたので、もうちょっと様子を見てもらってたものです。
結局「やっぱり充電池取り替えて」と持ってこられました。

よく見させてもらってるおもちゃドクターのブログで、へたってきたLi-PO電池の特性を測った記事に「5V1Aぐらいを突っ込んだ特ら特性がだいぶ復活した」とあったのですが、Li-PO電池は取り扱いが悪いと火災・爆発の可能性がある…。自分の物ならさておき、人の物だと無理はしたくない…。購入して取替にします。
(ちなみに、フル充電後の無負荷電圧は4.0V、電源起動すると3.75Vで、音が出ても特に電圧が下がる訳でもなく、これなら十分動きそうな気がするのですが、電圧の下がりが早いのかもしれません。充/放電特性は測ってません。)

密林で探すも、ちょうどいいのが見つからず、隣国への発注となりました。
写真上が、元の電池、下側にはめ込んであるのが新しい電池です。

最初は容量(mAh)で探そうとして、Aliでたくさん検索したのですが、全く同じものは見つからず。いっぱい検索してるうちに、数字の意味が分かりました。
最初の2桁が厚さmm×10、次の2桁が幅mm、最後の2桁が長さmmの様です。
元の電池が40L×22W×7.2Tの650mAh、買ったのが40L×20×8T×700mAh、という事になります。
同じくらいの容量のLi-PO電池を密林で買うのと比べてそこそこの値段であれば可と考えて、ちょっと送料が掛かるヤツ頼んだおかげで、3週間ぐらいで着いて、翌月の定期開院日に間に合いました。680円でした。
コネクタ接続なので、途中で配線切って繋ぎこんで取替。長時間の試運転はしてませんが、とりあえずよさげです。

2件目、1件目と同じ人のDSLiteです。

なつかしいですね、3DSじゃないDS。ピンクで大変きれいなDSです。
「ソフトが認識できない」との事ですが、なんとか直して大事に使って貰いたいですw。

とりあえずカードスロットを覗いてみると…、

左4つのツメとその他右側のツメの高さが違う。それはさておき、左から2番目のツメが全く見えない…。潰れてるか折損してるか。カードスロットって分解できるんだろうか…。やってみた事ないけどやってみるしかない。

NINTENDOいつもの特殊ネジで「Y型ドライバー」が要るけど、それがあれば開けるところまでは簡単。カードスロットの金属ケースは、4隅をしっかりハンダ付けしてあって、外すのなかなか大変だった。吸い取り器でも完全には吸い取り切れないので、逆にハンダ足して加熱しながら上向きにコネて、なんとか外した。

外してみると…、左から2番目は、ツメ折損でした。

何かでツメを再生せんとなぁ…と、モーターブラシの作りそこないのリン青銅板でもないかとクズ入れ箱をあさくってると、いいもの見つけた!

不良で取り替えたマウス用のマイクロSWの接点がちょうどよさげ!
細いところを切り取って、幅はそのまま無加工で、残ってる接点にハンダ付けしてみる。

先日PSVitaの修理をするのに「ハンダごてが太すぎる~」という事で、細いコテ先と細い糸ハンダを買ってあったのでした。

ハンダごては、贅沢にHAKKOの温調こて:FX-600を使ってます。右側コテ先が、一番上が買ったばかりの「S4型 T18-S4 」。2番目が今まで持ってたI型、一番下がいつも使ってるC型です。
左側糸ハンダの上が、小さめのハンダ付けに使ってきた0.6mm、下が今回買った0.3mmです。

これで、元の本体側にちょこっとハンダ盛った後、一発勝負でハンダ付け…、ぼちぼちいい感じ!

ゲームカートリッジを仮置きして起動するのを確認して、金属ケースを再設置。
ここで、金属ケースを外した状態でゲームカートリッジを抜き差ししようとすると、「カチッ」とロックを掛け/外しする機構がバラけて、悩むことになります。(なりましたw。)

まあ考えたら分かるのですが、この写真の様に針金をセットすればOK。
さて、全部組み戻して動作確認。

ばっちり!接点の接触含む耐久性に若干の不安がありますが、ちゃんと動くようになりました。

さて3・4件目、ここからが難航品に突入です。トイストーリーのバズ・ライトイヤーの振り子時計です。

ブログを見て下関から来られたとの事。写真は撮ってませんが、お気に入りで同じものが2個。自力で何とかしようとしたけど断念した、との事で、1台はバラバラにされてる…(これをAとする)。もう1台は分解はしてないけど動かない状態(こちらをBとする)。

Aは、部品を元通りに組んで直せないかと思ったのですが、ムーブメントが外せないのを裏ブタを破壊して外したっぽく、そのフタもない…。これはもうムーブメントを買うしかない…。

Bは、宇部工業高校の子たちに分解させましたが、表の透明カバーを外すのに、ぼくよりも苦労してました。(ぼくも苦労はしましたけど。)
分解後確認すると、Bは電池を入れてもパルスが出ていない。調べてみると、Aの心臓部は、コイルにグサっとドライバーか何かが刺さった跡があって、ソレノイドの巻き線が切れてるけど、基板からパルスは出てる。Bの巻き線は無事なので、Aから基板だけ取ってBに移植して「2個1」再生で、この日中に片方だけでも動くようにしてお返ししたい。

宇部工業高校の子たちに心臓移植(というよりペースメーカー移植)を指示、基板の収まりの悪いところをケースの修正したりしながら、何とか開院中に1台は直しました。

さて問題のAの方、100均の時計のムーブメントが使えるだろうと買ってきました。

中央と右側の部品たちが、受け取ったバラバラの状態。左側に映ってるのが、100均の時計から外したムーブメントです。

予想通り、元のケーシングにピッタリはまる同じサイズです。ただ、センターの針が出る部分が、元のはネジ止めでしたが、100均で買った方は止めが無くて、軸が短い…。セットすると、文字盤と針がギリギリです…。取り付けるには、本体プラスチック部の余分なスペーサを削ったりが必要そう…。

ところで、下側に別電池で振り子のユニットがついてますが、壊れてるようで振り子が動きません。確認すると、かなりの液漏れのダメージがあって、ソレノイドの巻き線を基板に接続してるところで、巻き線が腐食してボロボロ…。つついたらあっという間にモゲてしまった…。
ムーブメントもいまいちなので、これは「振り子付き時計ムーブメント」を買った方が早いかと、依頼者さんに相談の上、隣国に発注。送料ケチって送料無料で170円のムーブメントを発注しました。
しかし、「交換品買って取り替えました」ではおもしろくない。ムーブメントの到着までだいぶ暇があるので、振り子ユニットを復活させようか…で、ここからが迷宮の始まりですww。
(まだ終わってない上、長くなるので、別記事でアップします…。)
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