【経済】ドル離れ:米国通貨への依存に挑んだ世界のリーダー

イランとイラクが二国間貿易で米ドルを使わないとした決定に続き、RTは通貨への依存から離れようとしている世界の指導者たちに目を向けている。

イランとイラクは、ドルから離れる代わりに、ユーロと自国通貨を取引に使うことを選択する国のリストの中で最新である。中国と日本、そして中国とロシアはともに取引する際に自国通貨を使用するように切り替えた。

ほとんどの国際貿易はドル建てで、外貨準備の60%以上がドル建てである。それにもかかわらず、世界の指導者たちはドルの支配によってもたらされる危険性について口を開いた。


トルコ大統領タイイップ・エルドアン氏

トルコの首脳は、月曜日、アンカラ(トルコの首都)が中国、ロシア、ウクライナと、国の通貨による貿易を準備していると発表した。

エルドアン大統領はキルギス共和国のビジネスフォーラムで、「地域や国の通貨を使うことによってドルの独占を徐々に終わらせる必要がある」と語った。

「アメリカは野生のオオカミのように振舞う。彼らを信じてはいけない」と彼は付け加えた。「ドルの使用は私たちにダメージを与えるだけだ。私たちはあきらめない。私たちは勝利するだろう」


ウラジミールプーチン大統領

ロシアの大統領は長い間、米ドルについて語ってきた。ロシアは米国の財務省証券の保有高をここ数ヶ月で減らし、ロシアの中央銀行は金と人民元のシェアを拡大している。

ウラジミールプーチン大統領は5月、「ドルの独占は、多くの国にとって不安定で危険なものである」と述べた。
「金と通貨の準備金は多様化しており、今後もこれをさらに進めていく」

7月にプーチン大統領は、「ロシアは米ドルを拒絶するつもりはないが、政治的目的の米国の通貨使用はドルを徐々に弱らせている」と語った。

「米国のパートナーがドル取引などの制限を課すことに関して、私は戦略上の大きな間違いであると考えている。そうすることで、彼らは準備通貨としてのドルの信頼を損なうことになる」


ベネズエラ大統領ニコラス・マドゥロ

ベネズエラの大統領は、他の通貨に向かうことによって、自国を米ドルから「自由」にしたいと考えている。

「ベネズエラは新しい国際決済システムを導入し、米ドルから私たちを解放するために通貨バスケットをつくるだろう」とマドゥロ大統領はは昨年9月に発言した。

「彼らがドルで追い回すのなら、我々はロシアのルーブル、人民元、日本円、インドのルピー、ユーロを使用する」と述べた。


イランのマフムード・アフマディネジャド大統領

イランのマフムード・アフマディネジャド前大統領は、8月にツイッターで米国の支配に狙いを定めた。

「世界市場と世界銀行システムにおける基本通貨単位としての米ドルの使用は、アメリカ帝国の主な強みだ。物事を変える必要があり、現在の序列は整理し直すべきである」

「#米国政府はドルを支配することにより、他国に米国の信念と生活様式を強制する。#ドル独裁」

一方、イラン国営石油会社のサファール・アリ・カラマティ副部長は、2月に「現金と原油の代金をユーロで受け取ることが最優先事項だ」と述べた。


南アフリカ共和国大統領シリル・ラマフォサ

今年3月、アフリカ大陸自由貿易地域ビジネスフォーラムに出席したシリル・ラマフォサ大統領は、アフリカが外貨に頼るのを止める時期だと語った。

「私たちは、他国の通貨に依存する植民地精神を取り除かなければならない。アフリカの単一通貨を創る日が、時が、瞬間が到来したのかもしれない。」

「優れた機会と能力を解き放つために、各国だけでなく大陸全体に焦点を合わせるべきだ。」

 


シャルル・ド・ゴール大統領

元フランス大統領シャルル・ド・ゴール氏は、世界通貨としての米ドルの限界を認識していた。

1965年2月4日の記者会見で、ドルが「公平かつ国際的な貿易媒体」であることは不可能であり、「実際には、1つの州だけのために用意された信用手段だ」と述べた。

彼は、世界通貨としての通貨を持つことにおける米国の優位性について言及する際に使われる「法外な特権」という言葉を連想させる。

しかし、これはフランスの財務大臣が作り出した言い回しである。


Post by  MS 2018/09/04  21:57

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