2020/02/13

『グスコーブドリの伝記』/宮沢賢治《感想》日照りの悪い毎日のおかげで、食べるものも少なく、家も家族も失った。



そしてその次の日、イーハトーヴの人たちは、青ぞらが緑いろに濁り、日や月が銅(あかがねいろ)になったのを見ました。 『グスコーブドリの伝記』


あらすじ

日照りの悪い毎日のおかげで、食べるものも少なく、家も家族も失った。 ブドリはそれでも生きていかなくてはならない。 彼は仕事を探しに自分の土地を離れ、生活する場所をを求めるのだった……。

おすすめポイント

伝記、ある男の一生。短編。


感想とネタバレ

タイトルはずっと知っていたのですが今更読みました。

短い童話ですが、賢治先生の魅力が詰まったSF小説です。
飢饉は恐ろしいし、冷害による凶作はこまる。
それらを回避するために山を動かして恵みをもたらそうとする。

よくよく考えてみると地震などの副作用がありそうな大胆な行動ですが、ブドリはどうするのか。
どうなるのか。
短いながらもどきどきはらはらして読み進めることのできる作品でした。

物語の余韻としては、 冒頭部分から児童書というくくりにしてしまうとエグいのですが、「人が生きる」そのものなので、噛みしめて読める作品です。

アニメ化していた記憶があるので今度見てみようと思います。

この作中に出てくるカタカナは、ネットで調べたらエスペラント語というらしいです。


青空文庫