私が勤める患者さんで、シクレストの服用を始めた患者さんが2人いました。

1人は、効果が今1つということで脱落。もう1人は継続されています。

シクレストは舌下錠で、服用法に注意が必要な点があります。

このブログに書いてあるかな、と確認しましたが、発売がブログ開始以前ということで書いてませんでした。

私は、投薬する前に不安だったので自分のノートを確認しました。

ここで、備忘録としてまとめておこうと思います。

 

以下、添付文書から抜粋します。

 

■ 効能効果

統合失調症 

 

■ 用法用量

通常、成人にはアセナピンとして1回5mgを1日2回舌下投与から投与を開始する。なお、維持用量は1回5mgを1日2回、最高用量は1回10mgを1日2回までとするが、年齢、症状に応じ適宜増減すること。 

 

■ 用法用量に関連する使用上の注意
本剤の舌下投与後10分間は飲食を避けること[バイオアベイラビリティが低下する可能性がある]。

 

9. 適用上の注意
  以下の点について、患者等に指導すること。    
    [1] ブリスターシートから取り出して舌下投与すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]   
    [2] ブリスターシートから取り出す際には、裏面のシートを剥がした後、錠剤をゆっくりつまんで取り出すこと。錠剤をつぶさないこと。欠けや割れが生じた場合は全量を舌下に入れること。[本剤は通常の錠剤に比べてやわらかいため、シートを剥がさずに押し出そうとしたり、シートを切ったり、破ったりすると割れることがある。]   
    [3] 吸湿性であるため、使用直前に乾いた手でブリスターシートから取り出し、直ちに舌下に入れること。   
    [4] 本剤は舌下の口腔粘膜より吸収されて効果を発現するため、飲み込まないこと。   
   

[5] 水なしで投与し、舌下投与後10分間は飲食を避けること。 

 

イメージとしては、ミニリンメルトのような感じでしょうか。

ただ、ミニリンメルトは、ほぼ単剤で投与されることが多いと思います。

一方、シクレストの場合は、抗精神薬ということもあり、ほぼ併用薬があるケースが多いでしょう。

 

併用薬がある場合は、先に併用薬を服用し、その後、シクレストを舌下に入れるのが無難。

先にシクレストを舌下に入れて、10分待ってから併用薬を服用するのは、不自然に思います。

 

私の薬局の患者さんは、シクレストは夕・寝る前の処方でした。眠剤などの処方もあります。

寝る前には、歯磨きをする方も多いですよね。

この場合は、歯磨き→眠剤→シクレストの順番が無難でしょうか?

ただ、シクレストを舌下に入れてから10分は起きておくべきなので、眠剤の影響が気になります。

眠剤を飲んですぐに眠気が来る患者さんの場合は、歯磨き→シクレスト→10分後に眠剤ですかね?

この辺りは、患者さんへのカウンセリングが必要になるかもしれません。

 

以上、備忘録でした(笑)。

 

※5月1日に「服薬指導のエッセンス改訂第2版」が発売されました。

自費出版のため、宣伝媒体がありません(切実)。

興味ある方は出版社のHPで立ち読みしてみて下さい。

もしすでに購入された方で「いいな」と思った方は、周りに拡散してください(苦笑)。お願いします!

https://www.tokyotosho.co.jp/info/syu/y09.html

 


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