新薬ラッシュの時期でございます(笑)。今回は、緑内障治療薬のエイベリスです。
概要はこちら。用法は「1日1回、1回1滴」です。
https://www.e-mediceo.com/diweb/new_release/detail/1542764393
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/201810/558334.html
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緑内障治療薬も、どんどん種類が増えていきますね。
エイベリスは、プロスタグランジン(PG)受容体の1つであるEP2受容体作動薬。
選択的にEP2受容体に結合し、眼圧下降効果を発揮します。
既存のPG関連薬は、ぶどう膜強膜流出路からの眼内の房水流出を促進することで眼圧を下げますが、本剤は、ぶどう膜強膜流出路に加えて線維柱帯流出路の二つの経路から房水の流出を促進して眼圧を低下させるとのこと。第II/III相臨床比較試験では、0.005%ラタノプロスト点眼液1日1回投与に対して、眼圧下降効果における本剤1日1回投与の非劣性が確認されているようです。
添付文書を参照すると…
「 本剤を閉塞隅角緑内障患者に投与する場合は、使用経験がないことから慎重に投与することが望ましい」となっています。基本的には開放隅角緑内障に使われるということでしょうか。
ただ、患者さんが、閉塞隅角か開放隅角かを認識していることは少ないので、正確に確認できないかもしれません。もし、開放隅角緑内障だけに使われるのが確かなら、抗コリン薬の併用などは気にしなくてよいことになりますが…。
他では、「タフルプロスト(タプロス・タプコム)とは併用禁忌」(中等度以上の羞明、虹彩炎等の眼炎症が高頻度に認められている)、「タフルプロストを除く緑内障治療薬(チモロールなど)とは併用注意」(チモロールとの併用例で結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められた。他の薬剤との併用経験はない) です。となると、基本的に単剤での使用かと思われますが、単剤で効果がなかったら、他剤が追加にならず変更になるのでしょうか? この辺りは、詳細が分からないので、勉強会があれば確認したいです。
気になるのは、プロスタグランジン製剤で見られる「色素沈着」や「睫毛異常伸長」などが見られるかですが、添付文書上には記載がありません。これらの副作用を気にされる患者さんには良いかもしれません。
さて、「服薬指導のエッセンス」的な注目点は、保存方法です。
「 遮光、2~8℃保存 、 開封後は添付の遮光用投薬袋に入れ、1ヵ月以内であれば室温で保存できる」
キサラタンと同じパターンですね。表に追加しておきます。
なお、掲載表に、これまで掲載していなかった薬剤、内容の変更も赤で示しておきました。
※5月1日に「服薬指導のエッセンス改訂第2版」が発売されました。
自費出版のため、宣伝媒体がありません(切実)。
興味ある方は出版社のHPで立ち読みしてみて下さい。
もしすでに購入された方で「いいな」と思った方は、周りに拡散してください(苦笑)。お願いします!
https://www.tokyotosho.co.jp/info/syu/y09.html
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