いきもの散歩

近所の自然観察、飼育している川魚の記録

虫の日

2020年06月04日 | 昆虫類
本日は6月4日で虫の日。ということで、就寝前に、最も好きなトンボの一つ、ヒメサナエの記事を書くことにした。

ヒメサナエは小型のサナエトンボ。ちょうど今ぐらいの時期から出現し始め、8月になると姿を消し始める。生息場所は丘陵地や山地の樹林に囲まれた川の上流・源流域。ここで産卵が行われるが、孵化した幼虫は川を下る。そして、河川中・下流域で羽化し、成虫は繁殖のために川沿いに山を登っていく。オジロサナエも同じような水域に産卵し、ヒメサナエ同様に上流下流の往復移動をする。このようにヒメサナエとオジロサナエは似たような特徴をもつ渓流性の小型サナエトンボである。その一方で、形態以外に「ヒメサナエは生息が局所的である」という違いがある。ヒメサナエは自分の生まれた川に執着する性質がかなり強く、それがなかなか分散しない理由になっているようだ。その他にも「オジロサナエは岸辺の水がしみ出したような場所に産卵するが、ヒメサナエは流れの速いところに産卵する」などといった違いがある。似ているようで違う。このような両者の違いが私を惹きつける。

ヒメサナエの産卵, 2019.06

今年もヒメサナエが出現し始めた。初夏の訪れである。






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