昨日は東京で224人の新規感染者を記録した。

そして、今日は243人。

4月のピーク時の人数をあっという間に抜き去ってしまい、今ひとつ実感すら湧かないが、とんでもない事態にある事だけは確かだ。

ただ、国も自治体も4月の時に比べると剥き出しの危機感を潜めて、何か過小に見ているような雰囲気を出そうとしている。

一貫性が無いというか、不自然な取り澄まし方である。

4月5月の時のようなガチガチの管制下におけば、日本経済が持たないという考えから、緊急事態宣言の再発令には後ろ向きなのだろう。

しかし、今の状態が続けば感染者は異常な拡大を見せて、一週間先ですらどんな悲惨な状況になるのか、想像しただけで恐ろしくなる。

それだけに再選されたばかりの小池知事の采配に俄然注目が集まるわけである。

東京で感染者が増え続ければ、近隣各県も引き摺られるように感染者が拡大していく。

近隣各県で独自の緊急事態宣言を取ることも辞さないと前向きな発言をしているのは、埼玉県の大野知事だけである。

埼玉の感染拡大がそのまた隣の群馬に大きな影響を及ぼすことを考えても、埼玉だけはしっかりしてもらいたいというのが、偽らざる本音である。

4月の最高記録をあっという間に超えて未知のゾーンへと突入した。

一ヶ月先はおろか、一週間先ですら見通せないような危険な感染の連鎖が途切れる事なく続くだろう。



しばらくその名を聞かず忘れかけていたが、アビガンに関する新しい情報が入ってきた。

アビガンについて臨床研究を続けてきた藤田医大によると、患者の体内のウイルスが消えるなどの効果は統計的に確認できなかったそうだ。

一縷の望みとして注目されただけに、何とも残念な結果である。

新型コロナに関する限り、楽観的な要素は何も無さそうだ。
それだけは確かな事実といって良いかもしれない。