母の過去 272 | 不思議なトントン日記

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感動あり泣き笑いのブログにし皆さんが楽しみにしてもらえる事を目指します。
1話完結ではありません。根気よく読んでいただければ嬉しく思います。
時間のある方は初めから読んでいただければ、笑っていただけると思います。

272
 
M銀行を紹介してあげると言われた方の事務所に
扉を開けこんにちはーと入って行くと
仕事をされていた社長は
おー久しぶり どうしたと母にM銀行のMも言わずに
笑顔を見せられたのです。
その表情を読み取り母M銀行の紹介は
忘れていると思ったのです!
これではイライラしたのが損だと考えていると
次の言葉で母は自分の考えが間違っている事に
気が付いたのです。
社長はもうすぐM銀行の若い外回りの子が
来るからちょうどよかったと言われたのです。
母はその言葉を待っていたのです。
もう待ちくたびれて長くなった
キリンのような首はポキリと折れそうになっているのです。
でも母は直ぐに思いました。
外回りの若い子を紹介していただいても
保険の加入には凄く遠い道になると
せめて次長クラスを紹介してもらえると思っていたのです。
そのような贅沢な事を考えていると
M銀行の若い方がこられたのです。
社長は自分の用事が済むと母に紹介していただいたのですが、
見るからにM銀行に入社したばかりですと
言う雰囲気プンプンの方は母の名刺を受け取り
社長に以前に話されていた保険のセールスレディーの方ですねと
言われたのです。
母は社長が忘れているのではと疑った事を恥ましたが、
この先は自分の努力次第だと思い
明日から名刺をいただいた支店に訪問しようと
お持っていると、M銀行の方が支店長に予定を聞き連絡させて
いただきますと言われ帰られたのです。
社長の顔をジーと見る母に
話をした事を言うのが遅くなり忘れていたと
お茶を一口飲み言われたのです。
支店長に話していただいたのですか?と
母は恐る恐る聞くと
社長はもう一口ゴクリと音をたてお茶を飲まれると
支店長に言わないと意味がないやろと笑いだされたのです。
母は一気に今まで考えていた事を
忘れ調子よく社長にお願いしていたから
なんの心配もしていませんでしたと
その場で嘘を言ったのです。
社長は社長で疑うような目で母を見て
ほんまか?と言われたのですが、
母は嘘ですと冗談ポク言うのが精一杯だったのです。

 

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