母の過去 379 | 不思議なトントン日記

不思議なトントン日記

感動あり泣き笑いのブログにし皆さんが楽しみにしてもらえる事を目指します。
1話完結ではありません。根気よく読んでいただければ嬉しく思います。
時間のある方は初めから読んでいただければ、笑っていただけると思います。

379
 
営業を頑張っているとスナックのホステスさんに偶然会い
誘われるままに呑みに行く事にした元大工さんは
自分が宝くじの高額当選に当たってからは
地球は自分中心に回っていると思うのです。
もう何をしても結果は自分の思うようになると
これ以上はない勘違いをしているのですが、
まったく気が付いていないから困ります。
知り合いには性格が横柄になり
人を見下すような態度になった元大工さんとは
少し距離をとり始めたから細かい事までは
解っていませんでしたが、
一番近くにいるバーテンは冷静に見ていたから
何もかも解っています。
ショットバーのオーナーの元大工さんより
はるかに水商売も長いのです。
ホステスさんの事も元大工さんの1000倍は解っているのです。
もちろんショットバーがこの先どうなるかも
薄々は気が付いていました。
知り合いに声をかけられ店を変わったバーテンですが、
今は少し後悔しているのです。
初めはお金持ちの道楽ではじめると思っていたのですが、
同じお金持ちでも宝くじの高額当選と知ったのは
店で働き始め元大工さんの知り合いや友達の
話を聞き知ったのです。
当時は1等は5000万円でしたから
このペースだと長続きはしないと思っていると
オーナーの元大工さんが作戦を考え
営業に力を入れ始めたから 
なんとかなるかもと思ったのも一瞬で、
何もしない方が良いとすぐに思いなおしたのです。
泥船に乗った事に気が付いたのは
岸からは離れてからです。
今さら降りて岸まで泳ぐ体力もバーテンにはありません!
もう少し様子を見るしかない事はバーテンは解っているのです。
不安な店でグラスを拭いている時に
元大工さんはスナックで呑み盛り上がっていたのです。
1時間前まではその日は呑みに行かないと思っていたのに
ホステスさんに誘われると飲みに行かないと
思っていた事は脳から消えて
自分勝手にこれも営業と今度は脳に浮き出て来るのです。
オーナーがこれだけ店を留守にしていると
バーテンも売り上げを少しは誤魔化していたかもしれませんが、
誤魔化すぐらいの売り上げがあればまだいいのです。
それがないからバーテンは不安なのです。

 

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