母の過去 667 | 不思議なトントン日記

不思議なトントン日記

感動あり泣き笑いのブログにし皆さんが楽しみにしてもらえる事を目指します。
1話完結ではありません。根気よく読んでいただければ嬉しく思います。
時間のある方は初めから読んでいただければ、笑っていただけると思います。

667
 
胃潰瘍で入院されていた社長の所に到着すると
母はどの様に話せばいいのかと
考えて運転していた事を0.1秒ですっかり忘れて
急いで事務所に向かい早足で歩いて行くのです。
もうゴルフデビューの話をしたくて仕方がないのです。
それはもちろん社長の期待を裏切り
139と言うスコア―でホールアウトしたのですから
自慢がしたいだけなのです。
それに社長の驚くお顔と
奇跡のパープレイで唖然とされるお顔をドヤ顔で
見たいのです。
人を驚かせるのが好きな母は
話の順番も考えずにまだ事務所の駐車場なのに
鞄から出したスコア―表を握りしめ
大きく手を振り事務所に向かうのです。
急いで行くのも普通に歩いて行くのも
3秒程度早くなるかどうかだと
解っいても足と手が母の意思とは別のように
早く動くのですから仕方がありません!
こんにちわーと玄関を開けると見慣れた事務所に
見慣れた事務員さんがおられて
母の顔をみると社長は今出ていますから
中でお待ち下さいと言われ
話す時間が遅れるとガックリと肩を床に落としたのですが、
話す時間が遅れても すでに済んでいる出来事を話すのですから
話の内容は変わらないと気が付き
床に落とした肩をひらいガシャと取り付けたのです。
これが今から始める事なら問題が発生するかもしれません。
乗りたい時間の電車に乗れずに待ち合わせに遅れるとか
保険に加入して下さると言われているのに
渋滞に巻き込まれて時間に間に合わずに気を悪くさせるとか
色々とこれから始める事だとあると思うのですが、
ゴルフデビューは終わっているのです。
後はどれだけ社長に母の話を信じていただけるか?
それが問題だけなのです。
社長は140から160と言われていたのですが
140は母と一緒に練習に行き
気を悪くさせないために言われただけで
本当は160前後と思われているのは
能天気な母も気が付いていましたから
早くスコア―を見せて脅かせたいと思っているのです。
1分が10分に感じるほど
社長の帰りを事務所の椅子で落とした肩を取り付け
待っているのです。
 
 
 

 

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