コロナで分かる日本の現状と対策(3)自粛と経済

コロナ禍の矛盾する課題。
それは誰もが分かっている
自粛と経済維持の両立。

自粛のできない現状とリスク

1.病院
医療従事者は所属する病院が感染症指定医療機関
であれば感染症以外の患者と同様、
受け入れることになる。
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
第38条によれば、指定を辞退することもできるとあるが、
現実的に指定を辞退できるのか不明である。
ただ、こうした病院の医療従事者は、ただただ、
患者の命を守るという崇高な使命感を以て
自己の生活をも犠牲にして働かれてるのだと思う。
そうした医療従事者に対する差別があることを
ニュースで知るとなんて恥知らずな人がいるのだろうと思う。
何れにしても医療従事者は退職しない限り現場から逃れられない。
しかも、コロナ以外の病気、怪我は日々発生。

2.一般企業
大中小に関わらず、経営者や関係部署の
問題意識がしっかりとしているところは
早い段階からテレワークを実施している。

一方で、テレワークのできない職種の人や
経営者層がテレワークを許さないところも多々。
私の家族の一人は、勤務先の経営者が
「俺は絶対うつらないから大丈夫」と言い、
家族で焼肉屋で歓談し、趣味の仲間と
飲食店を貸し切りにして飲み会をやっている。
社員達はそんな経営者のために
テレワークのできる人ですら毎日出勤している。
更に驚くのは下記2つ(どちらも知りあい又は私に起こったこと)
・訪問者との社内会議を禁止し、
 訪問者側のオフィスで会議をさせている。
・顧客からテレワーク等の対策をしているか
 問われた後にあわててテレワークを実施
 自分は個室で車通勤なのに・・・

そして、今問題になっているハンコ文化。
例えば印鑑は何故必要なのか?
という疑問に対して最もなるほど仕方ないと
思える端的な例として、印鑑証明書と実印
が必要な社会の仕組の存在。
これを全て短期間で新しい仕組みに変えるのは
相当なハードルだろう。
特に日本企業が日本企業と締結する契約には
代表取締役印やら社印などが必要であり、
これをいきなり電子署名に変更するのには無理がある。
法務局や陸運局で手続きする際も
会社や個人の登録印鑑が必要だ。

3.パチンコ屋
休業しないパチンコ屋への風当たりが
強くなっている。
休業補償とセットでは到底無理だろう。
なにしろ売上が1日で数百万はあり、
チェーン店等は数千万にものぼる。
これらを全て補償したら国は潰れる。
しかし、もしもパチンコ屋が換気を
十分に行い、客の入れ替わりの都度
パチンコ台とハンドルを消毒し、
客の私語を禁止し、マスク着用を義務付け、
特定警戒都道府県在住者の利用を禁止すれば、
クラスターは発生しないのではないかと思う。
そもそも、コロナ禍の前、
パチンコ屋の利用者の大半は地元だったのだから。
確かに大声で話す人もいるが、
殆どの人は当たりが出るまで
画面を凝視し続けるから居酒屋より
遥かにリスクは小さい。
しかもパチンコ玉に触る必要がない。
パチンコ屋の店員、客がみんな
気を付けるように行動すればリスクは
更に小さくなるはずだ。

4.飲食店
色々な飲食店を利用してきて思ったのが
リスクを排除することのハードルが高いこと。
特に居酒屋は難しいと思う。
独り飲みはいいとして、
居酒屋は圧倒的に二人以上で利用する。
酒のため、というよりはコミュニケーション
がメイン。そして酒はそのためのツールだ。
酒を呑めば陽気になってよくしゃべり
声もだんだん大きくなりリスクは高まる。
マスクを着用して飲み食いできない。
店側がいくらテーブルを消毒しても
陽気になった客の口からは飛沫が飛ぶ。

自粛のために家呑みが増えて思ったのは、
周りの客が楽しそうに盛り上がる
ざわざわ感の中で飲むからこそ
居酒屋は楽しいのだな、と。

居酒屋としての魅力を維持しつつ
居酒屋が経営難にならずに
リスクを低減する施策は何か?
残念ながら換気以外は浮かばない。
専門家会議の提言の一つに
「向かい合って話をしない」
というのがあったが、
居酒屋でそれを実現するためには
学校のように客全員が一方向を
向くように座り、前後を
透明のスクリーンなどで遮蔽する必要がある。
そんなことは全く現実的じゃない。
ではテーブル間を2m離し、
カウンターは1つ座席を空けて座るか、
それも無理だろう。
特に個人経営の小さな居酒屋で
そんなことをしたら経営が成り立たない。
客数を半分に制限して料金を倍に
することも全く現実的ではない。
あまりに難しい問題だと思う。

5.小売・スーパー
生活必需品の販売ということで自粛対象ではない。
しかしながら、
従業員は不特定多数の客と接することになる。
最近ではどこのスーパーでも
レジの前には透明なシートが設置されているが、
大量に陳列された商品は常に不特定多数の客に
触られることになり、従業員も客も
商品のパッケージを介した感染リスクがある。
更に、ドラッグストアなどでは非常識な客に
怒鳴り散らされることもある。
怒鳴るときの飛沫量は通常会話の飛沫量に比して
飛躍的に増える。
加えて、商品を選ぶ際に何度も手に取っては
置き、を繰り返す客による商品パッケージ等の
汚染の危険もある。
加えて、買いもしないのに、店内をうろうろ
歩きまわりながら商品を眺める暇人。
この前見かけた老人は買い物かごも持たず、
ひたすら冷蔵ケースのフレーム等を
次々に触りながら店内を徘徊していた。

経済維持
飲食店を守るためには自粛とセットで
補償や家賃補助が必要だというコメントは多い。
家賃補助は相当なハードルだと思う。
安い賃料のところは毎月数万円。
箱の大きさにもよろうが、
都心の一等地だと数百万のところもある。
本当に2/3もの家賃補助ができるのだろうか・・・
それに自粛解除したとしても
感染を恐れる客は依然として多いだろう。
簡単には離れた客は戻ってこない。
今でも思い出すのが311の後。
予約で常に混雑していた居酒屋が
ガラガラの閑古鳥。
その居酒屋の前で店員が必死に客引きしていた。

コロナ禍の前、非正規社員の雇用が増え、
私の知り得る企業の多くが
311でリストラして減った社員の
リソースを補うべく大量に非正規社員を雇用した。
そして、空前の消費活況が訪れた。
輸入車が売れに売れ、私の近所ですら
駅までの道のりの間に何台ものベンツや
BMを見かけるようになった。
昔は軽と国産大衆車ばかりだったのにだ。
居酒屋は高級店ほど常に予約で満席。
それがコロナ禍で311に戻ったように
消費が落ち込んでいる。

この消費が戻らない限り経済は維持できない。
これを戻すためには稼がなければならないが
雇用はどんどん厳しくなっている。

解決策は一つしかない。
コロナ禍を終わらせることだけ。
そして、感染している人、
感染していない人を、完全に特定すること。
そのために、
PCR検査や、PCR検査よりも工数の小さい
抗体検査を十分に行えるようにすること。
これがなかなか進まないのはハンコ文化を
変えられないことと同様、
社会の仕組みが原因なのかもしれない。

法的制約があるため自粛にも限界がある。

そのため、国民一人一人が他人を感染させぬよう
日々、緊張感を以て行動するしかないのだろう。
加えて、がさつな人、自分勝手な人、
非常識な人、公共のマナーを守れない人が
少しでも減るよう、国や行政に一層の啓発を
していただき、私達個人が知り合い、周りの人
と協力して啓発の輪を広げるしかないのだろう。

★これまで私がしてきたこと。
 ①マスク、プロテクタ付伊達眼鏡着用
 ②ウイルス・花粉ブロックスプレー
 ③除菌ウェットタオル
 ④手洗い、うがい、眼洗い
 ④外出後のシャワー
 ⑤外で商品にべたべた触らない
  (一度手に取ったら必ず買う)
 ⑥自炊、自宅呑みの徹底
 ⑦公共の場での自粛
 (大きな声で喋らない、人との距離をとる等)
 ⑧友人や知人との情報共有と互いの啓発
 ⑨馴染みの飲食店、宿泊施設への支援(微々たるもの)
 ⑩親への支援(買物、物資調達、各種申請等)
 ⑪家族、親の代わりにリスクを伴う行為の交替
 ⑫マスクの提供(残り18枚は家族用)
 ⑬マスクの再利用のための紫外線消毒
 ⑭他都府県への移動
★これからのプラン
 ①馴染みの飲食店での将来飲食分の先行支払
 ②啓発活動(勤務先など)
 ③ご近所とのコミュニケーションの拡充
 ④啓発ネットワークの拡充
 ⑤故郷のクラウドファンディングへの参加
 ⑥メディアに惑わされず正確な情報入手

残る心配は:
・稼ぎ続けられるのだろうかという不安
・コロナ禍の後に来るであろう増税
・年老いた親の感染(親はリスクもち)

これからも自分なりの信念を持ちつづけて
ぶれないように行動し、
家族や友人、知人、馴染みの店のために
できるだけのことをしていきたい。

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