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うちの社長がこんな記事を書いていたので便乗です。

業界最大手のSOMPOケアは介護付き有料老人ホーム約1万8千室全てにパラマウントベッド社製の「眠りSCAN」を導入し、センサーで高齢者の眠りを管理する。施設の都合はわかるが、これが本当に高齢者にとって幸せなのか、考えてしまう。

これは別に、介護に限った話ではないと思います。

AIの発達。そして、AIの意思を実現するロボットアーム。それらはその人自身よりもその人のことを理解するという話。

例えば、今回の記事のように「眠り」について、寝返りは何回だとか、睡眠時の呼吸は通常どおりだとか、徘徊などの可能性はないのか等、本人が知っているよりも細かくデータを採れるでしょうし、そのデータに基づいて、ケアを行っていくということも可能になるでしょう。

眠り以外にも、例えば水分補給の回数とか、その人が一日で何歩歩いたかとか、様々なデータを採取していくことが可能です。

いうまでもないですけれども、こういったデータはその人の個人情報といえます。思想や信条自体ではないですから、表面的なデータにはなってくるのでしょうけれども、例えば、ある人がなんらかの暴力行為を行う直前に、その表情や体温の上昇、発汗状態からわかるとすれば、その人の「心」を観察していることに近づいていくでしょう。

PSYCHO-PASS サイコパスというアニメでは、そういった人の表面上のデータから犯罪をしそうな係数を読み取るという設定でしたが、案外そういった世界が近づいてきているのかもしれません。

見守りという言葉はポジティブな側面が強いですが、見方を変えれば監視になるわけです。

果たして、それが人として幸せなのかというと疑問なわけですけれども、社会全体として異常個体を排除することが全体に資するというような考え方もできるわけです。社会秩序とかそういう話ですね。なんかこうなってくると戦前の国家を思い浮かべてしまいますけれども。

新型コロナによって、社会秩序がダメージを受けた今、社会秩序を守る方向に舵きりをするというのも、ひとつの考え方なのかもしれません。

そして、AIがその考え方を強力に補助してしまいます。

この点に関して、あの台湾のIT大臣とイスラエルの歴史学者が対談形式で語っていました。

このイスラエルの歴史学者、ユヴァルさんというらしいですが、どうやらゲイらしいですね。で、ゲイなんですけれども、思春期の頃は自分がゲイだという認識がなかったそうなんです。もしもそのときにフェイスブック(いわずと知れたSNS)とかティックトック(五分くらいの短い動画を投稿するアプリ)があったら、そっちのほうが先にユヴァルさんの属性を理解して、分類してただろうと言うわけです。

歴史学者らしく過去から未来へと思考をたどると監視社会になっていくんじゃないのかという考え方っぽいですかね。

これに対して台湾のIT大臣、オードリー・タン氏は、個人情報を企業などに明け渡さないという大衆側の意思があれば大丈夫と答えているように思います。

私自身としては、オードリー・タン氏の考え方は楽観主義的に思えますね。そもそも人間は弱いというか、あえて言えば、「人間ってそこまで考えてないと思うよ」派なので、AIの支配から逃れられないように思います。簡単に言えば、スマホの便利さに慣れた人が、いまさらスマホのない生活に戻れますかという話です。

人間の平均的な知性は、オードリー・タン氏のようにはいかないわけで、大多数の人はあっけなく魂ごと売り渡してしまうのがオチなんじゃないかな。こう言ってしまうと、かなり悲観的に聞こえるでしょうが。

ただ、話を元に戻して、介護の場面ということを考えますと、眠り、排せつ、水分補給、歩数、あるいは暴力行為の兆候なども含めて、誰か他人に明け渡さないと、ままならない現実というのもあります。

このままならなさの前には、自由とか尊厳とか言ってる場合じゃないというのもあります。排せつ介助で、ズボンを下すときに自由も尊厳も関係なく、下ろさないと汚してしまうという話です。だったら失敗しないように最大限の補助をおこなうのはそこまで悪くないように思います。少なくとも介護ではない一般的な場面よりは劣後するんじゃないかな。

本人にとっては最悪なのはわかりますけれども、介護自体が、身体という極めてプライベートな事情に踏みこまないとしょうがない部分があるので、本人のデータ取りはそれよりは手前のほうにあるような気がします。

人の自由と尊厳が害されるという話ですが、ロボットアームとかが発達してきて、そこに他者の意思が介在しないのであれば、AIとその人とのクローズドな関係の中で完結することも可能かもしれません。

今のところ、AIのスイッチを押すのは人間なわけですけれども、完全自動の車と同じく、完全自動の介護機械や介護ハウスというのも、そのうちできるんじゃないかなぁ……という妄想。

いまのAIは「見る」のがメインですけどね。





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