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ネキリムシ駆除 プランター菜園や家庭菜園で使用できる農薬



2018/6/23/1




野菜の栽培にはつきものの病害虫。栽培環境や土の状態が良い中で元気に育つ野菜であれば、植物がもともと持っている免疫力で病害虫を寄せつけませんし、大きな被害に合うことはありません。ですから、薬剤に頼る前にまずは元気な植物を育てることが最も大事です。
しかし、気候変化や周囲の環境変化など、ちょっとしたことで栽培環境が変わり、病害虫の大発生に見舞われてしまうことがあります。

特に昨今の異常気象は、あっという間に栽培環境を大きく変えてしまうことで、植物に大きなストレスを与え、植物を弱らせ、病害虫被害が多発してしまう傾向にあります。

今回は病害虫の中でも手ごわい『ネキリムシ』について調べてみました。





害虫と益虫



大事に育てている作物の花や葉、茎、根を食べたり、養分を吸汁して害を及ぼす虫を、その作物にとっての『害虫』といいます。
一方、カマキリ、クモ、テントウムシなどはそれらの害虫を捕食し、ミツバチやチョウは受粉の手助けをしてくれます。このようなその作物に有益な虫を『益虫』といいます。

農薬は、その作物に対する『害虫』だけを殺すことが出来れば万能薬ですが、残念ながら『益虫』までも殺してしまう可能性が多くあります。
また、農薬を使うことで、畑の生態バランスを崩す可能性があり、余計な病害虫を増やすことになりかねません。乱用することで虫に耐性ができ、薬が効かなくなることだってあります。
ですから薬剤の使用は、残留農薬の問題、環境への問題も含め、最小限にとどめたいものです。


病害虫にやられるきっかけ



植物の葉や根の周囲では、数億いる微生物の中でも乳酸菌などの有用微生物(善玉菌)が数的優位な状態でバランスを保っています。

この状態であれば、土中環境が健全であるので、植物の根は活発に栄養分を吸収でき、植物全体が元気になり、植物のもともと持っている抵抗力や自然免疫力が発揮され、病害虫にやられることなく植物は元気に育ちます。

ところが、気候変化(異常気象)、肥料過多、肥料不足、ストレス、老化などで抵抗力が弱くなると微生物バランスが崩れ、悪玉菌が数的優位になることで病害虫の攻撃にやられるようになってしまいます。

ゆえに
病害虫にやられない = 植物を元気に育てる = 有用微生物の多様性を保つ 
といえそうです。


ネキリムシ



カブラヤガ、タマナヤガなどのヤガ(夜蛾)の幼虫

↓虫を判別するにはこちらが参考になります
🔗昆虫エクスプローラ
🔗病害虫・雑草の情報基地



《被害症状》

若齢幼虫は主に葉を食害しますが、中、老齢幼虫になると昼間は土の中に潜み、夜になると現われて地際部を次々と食い切ってしまいます
根元から食いちぎられますから致命傷になります。
育苗期や幼苗期の被害が多いです。



《生態》

ヤガ(夜蛾)の幼虫の総称で、一見すると根を切られたように見えるためネキリムシ(根切虫)と呼ばれています。
幼虫の状態で土の中で越冬し、暖かい地方では早春から活動し年3~4回発生します。
卵は一個ずつ葉に産み付けられ、ふ化直後は葉を食害していますが、単独なため虫も被害も目立ちません。
大きくなると昼間は土中に隠れ、夜間に茎を食害
します。



《発生しやすい植物》

ウリ科作物の他、ナス科作物、アブラナ科作物、オクラなど広範囲の作物に発生します。



《防除方法》

周辺の雑草から 侵入した中、老齢幼虫が幼苗の茎を食害しますから、雑草処理をこまめにし発生を抑えます
被害が認められたら、被害株近くの土中や育苗鉢の下などに潜んでいるので捕殺します。


ネキリムシに効果のある薬剤



ネキリムシに効果のある主な薬剤を紹介します。
薬害の恐れがありますから、それぞれの作物に適応している薬剤を選ぶことが大事です。
自分の栽培している作物に多く適応している薬剤を選ぶのがコツです。



①デナポン5%ベイト

まくだけでネキリムシ類、ハスモンヨトウやダンゴムシなどを誘引し、食べさせて退治する薬剤です。
散粒容器入りですので、そのまま手を汚さず手軽に使用できます。
適応する野菜と使用回数、薬害等がありますから、取扱説明書をよく読んでお使いください。

▷サンケイデナポン5%ベイトを見てみる
 



②ネキリベイト

株元にばらまくだけで土の中に潜むネキリムシを誘い出し、食べさせて退治します。
効果は速効性で、植え付け後や発芽後の作物を害虫から守るので、被害防止に有効です。
適応する野菜と使用回数、薬害等がありますから、取扱説明書をよく読んでお使いください。

▷住友化学園芸 ネキリベイトを見てみる




③家庭園芸用サンケイダイアジノン粒剤3

土の中に潜むコガネムシ幼虫やネキリムシだけでなく、きゅうりやかぼちゃのウリハムシ幼虫も退治する土壌害虫の殺虫剤です。
接触効果だけでなく、ベーパーアクションにより殺虫成分が土の中に広がって効果的に害虫を退治します。
土に混ぜるだけで予防*効果が長持ちし(コガネムシ幼虫で3~4週間)、植物の根を害虫の食害からしっかり守ります
適応する野菜と使用回数、薬害等がありますから、取扱説明書をよく読んでお使いください。

▷住友化学園芸 殺虫剤 ダイアジノン粒剤3を見てみる 



まとめ



植物は一度根を生やしてしまったら、そこから移動することはできません。
その場の環境に合わせて生きていかなければならないのです。
ですから、いろんな外的攻撃に打ち勝つ免疫力を長い進化の中で確立してきました。

要するに、植物はもともと持っている免疫力で病害虫に負けないようになっています。

昨今の異常気象による病虫害や生理障害は自然現象なので、なかなか避けにくいことですが、肥料のやりすぎによる軟弱栽培が原因の病虫害や、風通しの良い栽培環境づくりなどは、自らの栽培技術向上で克服することができます。

毎日作物をよく観察し適切な栽培をして、病害虫に負けない元気で美味しい野菜づくりに努めましょう。


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参考文献


いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。

▷▷やさい畑 2018年 10月号

▷▷野菜だより 2018年 11月号

▷▷現代農業 2018年 11月号



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Last Modified : 2019-11-27

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