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カブラハバチの駆除対策 家庭菜園やプランター菜園で使用できる農薬



2019-3-17 コマツナ




野菜の栽培にはつきものの病害虫。栽培環境や土の状態が良い中で元気に育つ野菜であれば、植物がもともと持っている免疫力で病害虫を寄せつけませんし、大きな被害に合うことはありません。ですから、薬剤に頼る前にまずは元気な植物を育てることが最も大切です。
しかし、気候変化や周囲の環境変化など、ちょっとしたことで栽培環境が変わり、病害虫の大発生に見舞われてしまうことがあります。

特に昨今の異常気象は、あっという間に栽培環境を大きく変えてしまうことで、植物に大きなストレスを与え、植物を弱らせ、病害虫被害が多発してしまう傾向にあります。

今回は、草食系ハチの仲間、アブラナ科の野菜が大好物、カブラハバチの幼虫について調べてみました。





害虫と益虫



大事に育てている作物の花や葉、茎、根を食べたり、養分を吸汁して害を及ぼす虫を、その作物にとっての害虫』といいます。
一方、カマキリ、クモ、テントウムシなどはそれらの害虫を捕食し、ミツバチやチョウは受粉の手助けをしてくれます。このようなその作物に有益な虫を『益虫』といいます。

農薬は、その作物に対する『害虫』だけを殺すことが出来れば万能薬ですが、残念ながら『益虫』までも殺してしまう可能性が多くあります。
また、農薬を使うことで、畑の生態バランスを崩す可能性があり、余計な病害虫を増やすことになりかねません。乱用することで虫に耐性ができ、薬が効かなくなることだってあります。
ですから薬剤の使用は、残留農薬の問題、環境への問題も含め、最小限にとどめたいものです。


病害虫にやられるきっかけ



植物の葉や根の周囲では、数億いる微生物の中でも乳酸菌などの有用微生物(善玉菌)が数的優位な状態でバランスを保っています。

この状態であれば、土中環境が健全であるので、植物の根は活発に栄養分を吸収でき、植物全体が元気になり、植物のもともと持っている抵抗力や自然免疫力が発揮され、病害虫にやられることなく植物は元気に育ちます。

ところが、気候変化(異常気象)、肥料過多、肥料不足、ストレス、老化などで抵抗力が弱くなると微生物バランスが崩れ、悪玉菌が数的優位になることで病害虫の攻撃にやられるようになってしまいます。

ゆえに
病害虫にやられない = 植物を元気に育てる = 有用微生物の多様性を保つ 
といえそうです。


カブラハバチ


↓虫を判別するにはこちらが参考になります
🔗昆虫エクスプローラ
🔗病害虫・雑草の情報基地



《被害症状》

・主にダイコン、コマツナ、キャベツなどのアブラナ科の野菜の葉が被害を受けます。

・軟らかい葉を中心にして食害します。数が増えると短期間で葉脈を残して食べつくしてしまいます

・植え付け直後に新芽が食害を受けてしまうと、その後の株の生育が極端に悪くなります。

・成虫は柔らかい葉に好んで卵を産み付けるので、日当たりの悪い場所などで育てている軟弱徒長の苗はカブラハバチの被害にあいやすくなります




《生態》

・ハバチはハチの仲間で、小さなイモ虫状の幼虫が花木やアブラナ科の野菜の葉などを食べます。

・畑から畑へ飛来して卵を産卵します。

・成虫は春から秋にかけて葉や枝に産卵します。

・老齢幼虫の体長は12~18ミリで、黒から藍黒の体色をしています。

・成熟した幼虫は、土中に繭を作って蛹になり成虫になります。年1回から3回このサイクルを繰り返します。

ハチの仲間ですが、人を刺すようなことはなく安全です。




《防除方法》

・早期発見、早期防除を基本とし、見つけ次第割りばしなどで取り除きます。幼虫は日中も葉の上や葉裏についていますので見つけやすいです。

・イモ虫類、ケムシ類の中にはドクガの幼虫などのように毒をもった種類もいますので、素手でとるのは避けるようにしましょう。

0.8ミリ以下の防虫ネットでトンネルすることで成虫の飛来を物理的に防ぐことができます。

苗は軟弱徒長させないように、丈夫に育ててから定植するようにします。

・薬剤に非常に弱い虫ですので早朝の動きの鈍い時間に薄めの薬剤を使用するようにします。


カブラハバチに効果のある薬剤


カブラハバチに効果のある薬剤を紹介します。
薬害の恐れがありますから、それぞれの作物に適応している薬剤を選ぶことが大事です。
自分の栽培している作物に多く適応している薬剤を選ぶのがコツです



①家庭園芸用GFオルトラン水和剤

・葉や茎から吸収されて植物体内にゆきわたり、広範囲の害虫に対して効果が持続する優れた浸透移行性殺虫剤です。

・目につく害虫の退治はもちろんのこと、薬剤散布後に発生したり飛来した害虫にも優れた効果を現しますので、害虫防除薬として適しています。

・葉を巻いている害虫や、散布液がかかりにくい場所に生息している害虫にも効果があります。

・植物の汁を吸う害虫(アブラムシ、カイガラムシ等)はもとより、葉を食い荒らす害虫(アオムシ、ハマキムシ等)にも優れた防除効果を現します。

▷▷家庭園芸用GFオルトラン水和剤を見てみる






②家庭園芸用マラソン乳剤

・植物への薬害が少なく、広範囲の害虫に効果を発揮する代表的な園芸用殺虫剤です。

▷▷家庭園芸用マラソン乳剤を見てみる




まとめ


植物は一度根を生やしてしまったら、そこから移動することはできません。
その場の環境に合わせて生きていかなければならないのです。
ですから、いろんな外的攻撃に打ち勝つ免疫力を長い進化の中で確立してきました。

要するに、植物はもともと持っている免疫力で病害虫に負けないようになっています。

昨今の異常気象による病虫害や生理障害は自然現象なので、なかなか避けにくいことですが、肥料のやりすぎによる軟弱栽培が原因の病虫害や、風通しの良い栽培環境づくりなどは、自らの栽培技術向上で克服することができます。

毎日作物をよく観察し適切な栽培をして、病害虫に負けない元気で美味しい野菜づくりに努めましょう。


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参考文献


いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。









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Last Modified : 2019-11-26

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