離婚うつから立ち直りカウンセラーの原 つよしです。
前回の「ストレスコーピング」についての続きです。
ちょっと、復習で前回の記事をまとめますね。
・離婚を経験して、すぐ立ち直る人もいれば、長い期間ひきずって、中々立ち直れない人もいますが、その違いは何か?
・その違いは「コーピング」の違いです。
・「コーピング」とは、ストレスに対処する方法のことです。
・離婚を経験したことによるストレスに対する「コーピング」を「離婚ストレスコーピング」といって、3つに分類されます。
・3つとは「不統合的コーピング」「準統合的コーピング」「統合的コーピング」です。
ということで、今日はこの3つについて、できるだけわかりやすく書きます。
「不統合的コーピング」
離婚によって生じた困難な状況を認めることをしない。
起きた問題を忘れようとする。受けいれようとしない。
このような方法で、離婚ストレスに対処する方法のことです。
しかし、この方法で対処すると、元パートナーに対する憎しみ、怒り、拒絶などの否定的な感情ばかりが生まれてしまいます。
「準統合的コーピング」
ふたりの関係の変化をもう避けることができないと理解し、様々な対応策を考えようとする対処法です。
離婚した現実を受け入れ、新たな人生を歩もうと努力をしますが、元配偶者への怒りはまだ収めることはできませんが、同時に自分の悲哀感情を理解しようとします。
「統合的コーピング」
離婚することは避けようがなかったことを受け入れ、元パートナーに対する肯定的な感情を持ち、結婚生活での良かった面と悪かった面を客観的に評価し直すという対処法です。
新たな役割を獲得し、社会的な活動などにもチャレンジするようになります。
という3つの対処法が本に書かれています。(少し私の解釈で書き換えています)
離婚の心理学―パートナーを失う原因とその対処
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読まれてわかると思いますが、3番目の「統合的コーピング」という対処法が理想ですよね。
でも、離婚後は、「忘れよう」「受け入れられない」「許せない」という思考になり、憎しみや悔しさの感情が自然に湧いてくると思いますが、気にしなくて大丈夫です。
本にも書いてありますが、「不統合的コーピング」→「準不統合的コーピング」→「統合的コーピング」と進むにつれ、元パートナーに対する思いを断ち切ることができ、元パートナーを許すことができるようになると報告されています。
要は誰もが離婚という出来事に対して、様々な「ストレス」を抱え、最初は「受け入れない」「忘れようとする」ことで対処しようとするけど、次第に、自分が持つ悲哀の感情をみつめることをし、そして客観的に出来事や感情を理解することで、新たな自分の役割をみつけることができる。
ということです。
私自身も振り返ると、最初はやはり受け入れられませんでしたが、時間とともに自分の気持ちと向き合うことで、少しずつ客観的に考えられるようになったと思います。
また、相談者さんとのカウンセリングにおいても、同様な流れを辿っていますね。
受け入れることは大事なことですが、やはり、離婚後は憎しみや恨みなどの感情を持ち、そのストレスの対処法として忘れようとしますが、それは当然のことで、誰もが通る「立ち直りの道」だと思います。
いずれ、「統合的コーピング」に至るということを知っていれば、焦ることなく「立ち直りの道」を歩んでいけると思います。