カウンセラーとして・・・ | 離婚からの立ち直り

離婚からの立ち直り

公認心理師/精神保健福祉士 離婚経験のカウンセラーが綴る「離婚から立ち直る方法」離婚後は、喪失感、孤独感、絶望感、後悔、憎しみ、恨み、怒りなど様々な感情に押しつぶされそうになります。でも、必ず新たな1歩を踏み出せる日は来ます。

離婚うつから回復カウンセラーの原 つよしです。

 

先日「微笑む人」というドラマをみました。

観た方は、いろいろな感想があると思います。

 

個人的には、モヤモヤ感がありますが、カウンセラーとしての視点からは、いろいろと考えさせられました。

考えさせられたひとつが、犯人が記者に言った言葉です。

 

「あなたは身近な人が何を考えてるかわかりますか?家族だって本当のことはわからない。それでも皆生活している。殺人犯だけなぜ理解しないといけないんですか?」

 

そうです。この記者は、勝手にわかったつもりでいたんです。

人が何を考えているのかなんて、誰にもわかりません。

気持ちだって、本当の気持ちなんてわかりません。

でも、わかったつもりになってしまいがちに・・・・

 

私はカウンセラーとして、気を付けていることがあります。

それは、相談者さんのことを「わかったつもり」にならないことです。

誤解されている方もいるかもしれませんが、カウンセラーは人の心を読めたりできる能力があるわけではありません。

 

他にも、相談者さんひとりひとり考えていることも感情も同じ人はいないので、自分の価値観や経験を押し付けないこと、そして心理療法や理論に当てはめようとしないように気を付けています。

 

たとえ、同じような経験をしていても、全く同じ考え、同じ感情を持つということはありえませんから。

 

「離婚」という同じ経験をしても、人それぞれ何を感じ、何を考え、どんな事情があって、どんな経緯があったかは皆、違います。

 

でも「経験」してない人には、わかってもらえないということも多々あります。

確かに「経験」しているから、気持ちがわかるという部分もありますが、「経験」しているからといって、離婚している人の気持ちをすべて理解できるかというとそんなことはありません。

 

カウンセラーとしては、経験がすべてという「経験至上主義」にはならないようにしています。

 

あくまでも、相談者さんは相談者さんの体験ですから、私の経験からの先入観や思い込み、自分の価値基準にとらわれて、相談者さんの気持ちを勝手に推察しないようにしています。

 

福祉の対人援助の基本に7つの原則(バイステックの7つの基本原則)があります。

そのひとつに「個別化」という考え方の原則があります。

 

クライエントの抱える困難や問題は、どれだけ似たようなものであっても、人それぞれの問題であり「同じ問題は存在しない」とする考え方です。

 

立ち直るプロセスも時間も方法も、ひとりひとり違います。

ネット上には、離婚経験者の立ち直った方法や経験談がいろいろと書かれていますが、それはその人の方法や体験ですから、あくまでも参考程度として頂きたいと思います。

 

ドラマの話からかけ離れてしまいましたが、「人が何を考えているかなんて、誰にもわからない」ということから、要は、自分の知識や経験で、人の考えや気持ちを勝手に推測したり、決めつけたりせず、カウンセラーとしても、相談者さんひとりひとりと向き合って、「個別化」の原則に則って、その人に合った回復の道を一緒に考えていこうと思います。

 

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「離婚うつ」「依存症」「グリーフカウンセリング」

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