むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『冬物語』南木佳士(文春文庫)

2019年11月19日 | 読書

『冬物語』と題される作品は、小説や漫画や音楽やビールなどいろいろありますね。

凍てつく冬だからこそ、感じられるぬくもりを想像してしまいます。

厳冬の長野の湖で、ワカサギを釣るおばあちゃんと医者の交流を描く表題作が秀逸でした。

最愛の人の死が人々の救いや転機になる瞬間をさりげなく描いています。

こういうのは、何度も人の死を見つめてきた末期医療の医師だから書けた部分だと思いました。

その他11編の短編も、重く暗いですが、その底に暖かさを感じられるのが、冬の物語として楽しめます。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« めだかを撮ってみました。 | トップ | 寒風に揺れるノコンギク »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事