プロ雀士には、高学歴の人が多く
実は、頭のいい人が多いそうだ。
さて、ご存じこの人・・・
学歴はそれほどでもないが
実は、IQ160以上あるらしい。
頭がいいのにロクに勉強もせず
どっぷり麻雀にハマったクチだろう。
したがって、彼の麻雀は
とても論理的なのだと思う。
一般的な牌効率なんか
呼吸するのと同じくらい当たり前のこと・・・
当然、手牌読みや山読みなんて
朝飯前なのだろう。
しかしながら、我々庶民からすれば
実に不可思議な打牌をすることがある。
東1局 北家 藤崎p ドラ カンドラ
9巡目、南家村上pのリーチに対し・・・
藤崎pは、ほぼノータイムで無筋の切り。
実はこの局、親の魚谷pがと
カンドラをポンしている。
以下、村上pの捨て牌。
ご覧の通り、索子は一枚も捨てていない。
一方、ドラポンの魚谷pの捨て牌は
この手牌から、ノータイムでツモ切り。
ツモ
私なら中筋のを切るだろう。
もちろん、からの
切りで、中引っ掛けもあるが
ドラは・・・
の形なら
がない以上、を切るのが手筋。
唯一で受けるとすれば
その理由は、タンヤオしか考えられない。
しかしながら、タンヤオなら
ヤミ聴に構えるわけで
東1局から、親満放銃のリスクを負って
中引っ掛けのリーチなどしないだろう。
これが庶民の思考ではないだろうか?
では、藤崎pは何故を切ったのか?
もちろんは、魚谷pの現物だが
この村上pのリーチに
一発で切りは解せない。
は、上家の萩原pも捨てており
実質3枚目・・・
村上pが索子待ちなら
とっても危険な牌である。
東1局から、ドラを鳴かせた
村上pに、差し込む必要はない。
二人の勝負を見物するべきだろう。
ここで、村上pのリーチを値踏みすると
ドラもカンドラも捨てており
赤牌は、藤崎pから見れば
が残っているだけ。
親満に向かってリーチとくる以上
最低でもは持っているだろう。
裏ドラが乗れば、そこそこの打点になる。
さらに言えば、両面以上のいい待ちで
親の現物以外が本命ということになる。
つまり藤崎pからすればなんて
安全牌みたいなものだったのかもしれない。
東2局 西家 藤崎p ドラ
親の村上pが、カンを仕掛けて・・・
一気通貫、赤1ドラ2の親満聴牌。
この仕掛けを受けた藤崎pの手牌。
以下、村上pの捨て牌
索子バラ切りから
を仕掛けて切りだ。
対面の藤崎pから見るとこんな感じ・・・
いや、どう見ても萬子の一気通貫だ。
仕掛ける以上、それなりに打点があるわけで
この辺りまでは・・・
見えていたのではないだろうか?
カンが本命に見えるが・・・
この形も十分ある。
もし残り2枚が筒子両面搭子なら
筒子の2~8は、切れないが・・・
藤崎pは、無筋の切りとした。
カン一点と読んだのだろうか?
たしかに、この形なら・・・
両面+3面張のイーシャンテン。
しかも、萩原pが3巡目にを捨てており
藤崎p自身も、第一打が・・・
さらに、魚谷pもを手出し・・・
は、山に残っていそうに見える。
あわてて仕掛けたのは
最終形が、愚形だからではないか?
・・・と考えたのかもしれない。
その後、藤崎pは本命のを使い切って・・・
300、500点で村上pのチャンス手を潰していた。
南1局 北家 藤崎p ドラ
を仕掛けた藤崎pは、親リーチを受ける。
以下10巡目、藤崎pの手牌。
がの選択だが・・・
は、自分の手牌を含めて4枚・・・
も、4枚見えている。
以下、リーチを掛けた魚谷pの捨て牌。
藤崎pは、あっさりとを選択。
一体何を基準にしているのだろう?
魚谷pの手牌進行を巻き戻して見ると・・・
筒子は、手牌の右寄りにある。
問題はこのシーン。左3枚が触らずのまま・・・
次巡、これでリーチ・・・
5巡目 打
6巡目 打
7巡目 打
左側が増えて、右側触らずの3枚・・・
この3枚は、萬子に見える。
つまり、私ならを選んだわけだ。
実に不可思議な打牌選択・・・
きっと彼は、我々庶民には
とうてい届かない世界で
思考を巡らせているのだろう。
そして麻雀を心から
楽しんでいるに違いない。