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家曜日~うちようび~

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2019.09.08
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テーマ:IKEAを楽しむ(194)
ちっす、Q輔っす。

え~っと、突然ですが、

僕ねえ。

「童心に返る」とか、

「子供のままの大人として」とか

「子供心を忘れたくない」とか、

この手のフレーズを見聞きすると、昔っから妙な違和感を禁じ得ないのよね。

自転車乗ってたらヤブ蚊が目に入って、

慌てて水道で洗い流したけど、まぶたの裏、まだ何かゴロっとしてる。

みたいな。

心にそんな、ゴロッとした、妙な違和感。

思えば、僕達は子供の頃、「早く大人になりたい!」と思い続けていた筈ではないかい?

少なくとも僕は、毎日、毎晩、「一刻も早く大人になりたい!」と思っていた。

思春期の頃なんか「一分でも早く、いや一秒でも早く大人になりたい!」と願っていた。

大人になれば、好きな物を買って、好きな物を食べて、好きなことが何だって出来る。
大人になれば、もう大人に叱られることはない。大人になれば、もう大人に頭を下げなくていい。
大人になりさえすれば、大人が勝手に決めた理不尽なルールーに縛られなくていい。
大人になっちまえば、こっちのもんよ! 大人になれば、きっと世界が変わる! 

と、中学校の薄汚い机にうっ伏しながら、日々妄想を、はちきれんばかりに膨らませていた。

だって、当時の僕等の学校生活は、教師たちの理不尽な行動に、満ち満ちていたのだから。



これは、IKEAの物干しラック。僕の妻の、雨の日のお洗濯の必需品ざます。





晴天の日は、洗濯機と壁とのデッドスペースに、すっぽり収納してありんす。


中学に入学したての頃、
まだチンチクリンの学ランを着て学生帽を深々とかぶり、僕が意気揚々と登校していると、
正門のところで、ある教師にすれ違いざま学生帽のつばを掴まれ、頭をぐいっと乱暴に引き寄せられた。
「お前、○○の弟か?」
教師は姉の名前を出した。二歳年上の僕の姉は、当時地元で有名な札付きの不良だった。
「・・・はい。」
僕がそう答えると、しばらく教師は僕をじっと睨み据えていたが、次の瞬間突然僕をビンタした。
もう何がなんだか、突然の出来事に状況が把握出来ず、僕がただ頬をおさえ立ち尽くしていると、
教師はおもむろに一言、「邪魔だ!行け!」と言った。


ある朝、僕の親友のかっちゃんが、
昇降口のプランターに水を撒いていた教師の、その水道のホースを、うっかり踏んでしまったことがあった。
ただそれだけのことであったが、その教師は壊れてしまったかのように憤怒し、
登校する大勢の生徒が何ごとかと足を止めるほどの大声で、かっちゃんを猛烈に罵った。
興奮した教師は、手にしたホースの水が、かっちゃんの靴にかかっていることには、気づいていなかった。


雨の日、うちは浴室乾燥機を使って洗濯物を乾燥させまーす。
そん時、浴槽の中で、このように開くでやんす。


僕は幼少の頃、髪の毛の色素が薄く、生えてくる髪の毛が栗毛色で、ところどころ金髪も混じっていた。
だから頭髪検査の時、「脱色してるんだろ?正直言え!」といつも疑われた。
生活指導の教師からは「そのうち白髪染めで真っ黒にしてやるからな。」と、信じられないことを言われた。
いい加減腹が立ったので、自ら白髪染めで真っ黒に染めて、その教師のところへ見せに行った。
「おっしゃる通り染めてきました。先生、今後僕の頭皮から栗毛が生えてくるのを一緒に確認してください。」
教師は鳩が豆鉄砲を食ったように驚き、ずっと無言だった。
「あ、しまった! 髪を染めるの、校則違反でしたっけ? 僕、謹慎処分になりますか?」
と僕が付け加えると、教師は「ち、いまいましい奴め」とでも言いたげな顔つきで、やはり無言で立ち去った。

僕が密かに好きだった同じクラスの女の子は、
コーラス大会の練習の時、どうしてもその娘だけ音程が外れてしまうというので、
男の音楽教師に、クラスメイトが見守るなか、一人で何度も同じフレーズを歌わされ続けていた。
音が外れるたびに、メガホンのように丸めた楽譜で、バッコーンっと頭を叩かれた。
その娘が泣き出しても、許さなかった。執拗に、何度も何度も、繰り返し歌わせた。
その娘の音程は、嗚咽で、よりひどくなるばかりだった。
もし、この歌に意思があるならば、歌は、絶対こんなふうに歌ってほしいなんて思ってねーよ!
歌に失礼だ! 歌に謝れ! 
こんなの、絶対、音楽じゃねーよ!
と、教師の横暴を横目に、どうすることも出来ない僕は、歯を食いしばり、心の中で思うしかなかった。


ユニットバスのランドリーパイプの下部で、併用して使うずら。


体育の授業の時、僕達男子生徒は、
いつものように先生が来る前に運動場に軍隊にように整列して、先生を待っていた。
体育教師が職員室からのっしのっしと歩いてくる、あれ、何だかご機嫌斜めのご様子?
職員室で何があったか知らないが、僕等の前に立つなり、開口一番、
「オメーら!分かってんのか!」

???

「おい!分かってんのか!」

は? 

なにごと?

「分かってんのかって聞いてんだよ!」

三度も問われると、みんな「ハイ!」と大声で返事するようになっていた。
調教完了であろう。僕も思わず「ハイ!」と返事してしまった。

「分ってねーんだよ!」

・・・おーーい。

「分るまでグランド走ってろ!」そう言い捨てて教師は職員室に帰って行った。

僕達は一時間、グランドを走り続けた。


僕の妻は、中学生の時、バスケット部だった。
妻のバスケット部の顧問教師は、体育館での練習中、体育館の舞台上からコーヒー片手に生徒を指導していたという。
そして練習が気に入らないと、なんとコーヒーカップを床で叩き割り、職員室に帰ってしまうのだという。
その度に部員たちはバラバラに割れた陶器を片付け、ガムテーブで破片をペタペタと掃除して、
その後、部員一同で職員室の顧問のところへ行き、その前に一列に並んで、
「先生、すみませんでした! どうか、また私たちを指導して下さい!」と謝罪をしたのだという。

・・・気違い沙汰である。


ちょっとしたスペースの有効活用で、雨の日でも、大量の洗濯物が一度に干せちゃうなり。


早く大人になりたい!

大人になって、一刻も早く、こいつ等と戦いたい!

大人になっちまえば、こっちのもんよ! 

大人になれば、きっと世界が変わる! 



そして、

いつしか、僕は、大人になった。



んが、

あれれ? 

世界は、何も変わらなかった。

なんかね、大人の世界も似たよーなもん。

いや、むしろ、子供の頃より、何倍も理不尽に満ちていた。

好きなことなど出来やしねーし、叱られる数も、頭を下げる数も、べらぼーに増えた。


かつて僕を苦しめた、あの「理不尽な者たち」との戦いは、

まだまだ続いているのである。


だから、僕は、大人になりたい。

今でも。

今こそ。

もっと、もっと、大人になりたい。

いっぱい、いっぱい、勉強して、

立派な大人になりたい。


「童心に返る」とか、

「子供のままの大人として」とか

「子供心を忘れたくない」とか、

すっかり大人に成り果ててしまった者が、言うのでしょう。


僕には、どーも、みょーな、違和感がある。

だって、僕は、

今もまだ、その途中だから。


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最終更新日  2019.09.11 08:56:31
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