将棋会館移転を機に、ぜひとも椅子対局を導入してほしい
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既報の通り、老朽化問題を抱えていた将棋会館は、現在の千駄ヶ谷と同じ「千駄ヶ谷センタービル」への移転が決定しました。
この建物を所有しているのが、棋聖戦と清麗戦のスポンサーをしている株式会社ヒューリックです。前々から建て替えが予定されていたのですが、将棋連盟が新築ビルの一部を取得する方向で決まりました。移転時期は2024年をめどにしているとのことです。
本来なら現在のような自社ビルが最善なのでしょうが、今回の移転案も限りなくそれに近いのではないでしょうか。将棋界に理解のあるヒューリックですから、将棋ファンの望む形になるのではないかと期待しています。
この問題のために、羽生善治九段が対局の合間に奔走していたことも報道されましたが、少々無理がたたったのでしょうか、脚を怪我されてしまったようです。
https://t.co/WVznM6iYSM
— 🐰羽生理恵🐩🐶🐕 (@usaginoheso) 2019年6月11日
羽生が以前より不調を訴えていた右足の踵の痛みを調べて来ました。アキレス腱炎・アキレス腱付着部症です。アキレス腱に引っ張られて踵の骨が突起状に裂け激痛で普通に歩くのが今困難です。本来スポーツで足を酷使する方が多いのですが、同じ姿勢を長時間続けた変形かも知れず
この一連のツイートを見て、思ったことがあります。それは将棋会館移転を機に、ぜひとも椅子対局を導入してほしいということです。
将棋棋士と椅子対局を巡る問題は以前からあり、有名なのは升田幸三実力制第四代名人が、椅子対局を申し入れたものの却下された、というエピソードです。
【勝負師たちの系譜】新手一生を目指した升田名人、賞創設で永遠に残る名に 最初の受賞者は内藤九段 (1/2ページ) - zakzak
近年では、2015年に引退した内藤國雄九段が「膝と腰が痛くて長時間座って対局することができなくなった」と明かしています。内藤九段は当時、順位戦C級2組所属で降級点が2つという状況でした。順位戦規定で引退したわけではなく、健康問題が大きかったのです。もし椅子対局があったら、引退をもう少し伸ばされたかもしれません。
将棋の内藤國雄九段が引退表明/芸能/デイリースポーツ online
お隣の囲碁界では、世界的競技という背景もあり、椅子対局がスタンダードです。将棋のような和室で対局というのはごく一部に留まっています。
これまでは和室中心という建物の構造上、椅子対局の導入は難しかったかもしれません。しかし新しい将棋会館に移るにあたり、いよいよ本格的に議論できると思います。ぜひ棋士の間でも積極的に話題にしていただきたいです。