シクロツーリズモ in  SPAIN~スペインで自転車レースを走る~

スペインから、プロではない、自転車ファンが参加できるレースの情報を発信します。

  デサフィオ・プエルト・グアダラマ 2018 (Desafio Puerto Guadarrama 2018) 大会レポート

2018-06-19 23:28:27 | シクロツーリズモ
久々の今回のブログでは、6月17日にマドリードのコルメナール・ビエホで開催された
デサフィオ・プエルト・グアダラマ(Desafio Puerto Guadarrama)の様子をレポートします。

ちなみに、以前、このブログで、この大会の紹介をしたことがあります。
https://blog.goo.ne.jp/cicloturismo/e/0630c9111e976c70569dc9d95d3b6e8d

今年で2回目の開催となるこの大会、今年の参加者は約1500人。
スタート・ゴール地点はコルメナール・ビエホという町で、
マドリードの中心地から、近郊路線にのり40分ほどで到着します。
そのためマドリード市内から自転車を担いで電車に乗り、
スタート地点へ向かう参加者も多いです。
 
今年は、この大会、2つのコースが設定されました。
メディオ・フォンドと名づけられた77㎞ (獲得標高850m)のコースと
グラン・フォンドと呼ばれる158㎞(獲得標高2350m)のコースです。
この2コースのプロフィール・マップをご覧ください。


http://desafiopuertosdeguadarrama.com/recorrido/


http://desafiopuertosdeguadarrama.com/recorrido/

実はグラン・フォンドの最高地点であるプエルト・デ・ラ・モルクレア(Puerto de la Morcuera)は、
2015年のブエルタ・エスパ―ニャの第20ステージに登場していました。
そう、トム・ドゥムランがアスタナの総攻撃を受け、
リーダージャージをファビオ・アルに明け渡したあのステージです。


この大会のスタート・ゴール地点はコルメナール・ビエホの闘牛場です。
ここから朝8時に選手たちが一斉にスタートします。

筆者撮影。スタート・ゴール地点の闘牛場。

そして、一番最初にゴールしたのはやはり、77㎞出場の選手たちでした。
先頭の選手は2時間20分ほどでゴール。とは言え、この先頭集団の方々は、例外中の例外。
参加者の皆さんは、それぞれのペースで走っています。

筆者撮影。この方たちは、先頭集団でゴールした方々。

友人同士で参加している人も多いです。
一番大きなグループは約14人でチームを組んで参加していました。

筆者撮影。友人と一緒にゴール。

距離は短めながら、決して楽ではない、77㎞のこのレース。
ゴールすることが喜びなのです。


筆者撮影。

女性の参加者もいます。全体の2割弱くらいが女性の参加者です。

筆者撮影。

さて、175kmの方は、約5時間ほどで選手がゴールします。
スタートして5時間30分後ぐらいが、グラン・フォンド出場者の大半がゴールする時間帯です。

こうしたイベントでよく見る光景なのですが、最初は お互い見知らぬ人同士だったのが、
なんとなく同じようなペースで一緒に走るうちに、
ゴールする頃にはいつの間にか友人同士になってしまっているのです。
お互い、励ましあいながらゴールを目指しているのでしょうね。

筆者撮影。

筆者撮影。

実際、このようなシクロツーリスタのイベントでは、本当に参加者同士が協力し合います。
自転車のトラブルに見舞われた人がいれば、その周りの参加者が自転車を止めて問題解決のために協力します。
スタートしたら、トラブルは参加者同士で解決するのがスペインのこうした自転車イベントの約束事です。

じつは、この日のマドリードの最高気温は35度。ゴールした後は水分とエネルギーの補給が必要になります。
大会主催者はその辺りも、ちゃんと準備しています。
途中3カ所(グラン・フォンドの場合)とゴールに補給地点があります。

筆者撮影。

ちなみに、完走した参加者には、メダルを受け取ることができます。今年のメダルはこのようなものでした。

筆者撮影。

ちなみに、グラン・フォンドのゴールの制限時間は8時間。
厳しい上りのコースですが、案外皆様何とかなっている様子。

梅雨時の日本を抜け出して、快晴のスペインで自転車に乗って走ってみたいかた、お待ちいたしております。




いつ、どこでシクロツーリズモのレースに参加できるの? Part 11

2018-02-09 23:36:20 | シクロツーリズモ
今回は6月上旬のスペイン北部で開催されるイベントをご紹介します。


スペイン北部で自転車が盛んなところ、というと、バスク地方を思い浮かべる人が多いでしょう。
でも実際は、その隣のカンタブリアやアストゥリアス地方も、自転車が盛んなところで、数多くの名選手を輩出してます。
そんなアストゥリアスでのイベントがこちら。

マルチャ・シクロ・ツーリスタ・ラゴス・デ・コバドンガ(Marcha Cicloturista Lagos de Covadonga)
そう、自転車レースファンであれば名前を知っているはずの、ラゴス・デ・コバドンガを登るイベントです。
2016年のブエルタ・エスパーニャでも、プロの選手たちがここを上りました。ナイロ・キンタナが勝ったステージです。


さて、自転車ファンが走るこのイベント。距離は110kmと短めながらも、獲得標高はなんと2884m。
参加者は4000人。スペイン有数の登りで開催される、スペイン有数のイベントです。

ちなみに、コースはこのようになっています。

http://cicloturistalagosdecovadonga.com/より
スタート地点のカンガス・デ・オニスはアストゥリアスの州都・オビエドから約1時間半の距離。
このスタート地点から、一旦海岸沿いに出た上で、再度内陸部を走り、ラゴス・デ・コバドンガに向かいます。
そのため、全部で3つの峠をのぼることになります。制限時間は6時間半。

そして昨年のこのイベントの様子はこちら。


ちなみに、このイベントには、同行者のためのバスも準備されています。
選手のスタートを見送ってから、バスで、ラゴス・デ・コバドンガへと向かいます。
参加の申し込み時に希望した人は(サイクリストも同行者も)、
ゴール地点で主催者の準備するお昼を食べることもできます。

参加ご希望のかたは、私までご連絡を。
大会WEB http://cicloturistalagosdecovadonga.com/


おまけ
アストゥリアス出身の自転車選手は結構いて、近いところではサムエル・サンチェス。
また、昨年日本でのレースに参加したイバン・ガルシア・コスタ(バーレン・メリダ)もここの出身。
でも、一番愛され、また、一番尊敬されているアストゥリアスの元自転車選手は多分この人。

筆者撮影。

稀代のスーパーアシスト、チェチュ・ルビエラ。


筆者撮影。

現役引退後もいろいろなイベントで、自転車に乗っているので、いまだにかなり走れます。





いつ、どこでシクロツーリズモのレースに参加できるの? Part 10

2018-01-29 13:17:14 | シクロツーリズモ
今回は、6月に開催されるスペインのシクロツーリズモのイベントを紹介します。

6月のスペインは、シクロツーリズモのイベントが盛りだくさん。
例えば、ピレネー山脈を舞台とし、7000人が参加するLa Quebrantahuesosが有名なところです。
ちなみに、この大会は毎年10000人以上の参加申し込みがあるため、大会組織委員会側が抽選で参加者を決めます。

しかし、このブログでは、もっとマドリードに近いこのレースをご紹介します。

デサフィオ・プエルトス・デ・グアダラマ(Desafíos Puertos de Guadarrama)


このイベントの舞台はマドリードの北西部にあるシエラ・デ・グアダラマという地域。
ちょうど水道橋で有名なセゴビアの隣ぐらいにある山岳地帯です。

Google MAPより

距離は2種類。一つは158.5㎞を走りトータルで2350m登るコース。

http://desafiopuertosdeguadarrama.com/より

もう一つは、77㎞走り850m登るコース。

http://desafiopuertosdeguadarrama.com/より

ともにハードなレースです。

ちなみに、158.5㎞のコースの途中で登りのタイムトライアル区間があります。
それが、プエルト・デ・モルクエラ(Puerto de Morcuera)を登るところ。
平均斜度6.7% ・最大斜度9.5%の山を10.5㎞登ります。

http://desafiopuertosdeguadarrama.com/より

ちなみに2018年はこのイベント、6月17日の朝8時にスタートし、同日の16時までにゴールしなくてはなりません。
また、途中でもタイムコントロールがあり、6月17日11時までに、66.2㎞地点を通過しなければなりません。

ちなみに、スタート・ゴール地点はマドリードから電車で行ける場所。
電車に直接自転車を詰め込めるので、もしマドリード市内に宿泊したとしても、移動の問題はありません。

ちなみに、この地域、ブエルタ・エスパ―ニャの最終週の山岳地帯として、過去何度も登場している場所でもあります。

マドリード近辺の山岳地帯を走ってみたい方、是非ご参加ください。

大会WEB http://desafiopuertosdeguadarrama.com/


おまけ
現役プロ・サイクリストのカルロス・ベローナ(Mitchelton-Scott)はこの地域の出身。
毎年12月、彼が中心となり、サーキット・コースの自転車レースを開催しています。
それが、El Ganso de San Lorenzo.  
修道院で有名な San Lorenzo de Escorialがレース会場となり、
プロ・元プロのカテゴリーのほかに、愛好家用のレースもあります。
こちらは、長くても20㎞まで。
こじんまりとしていて家庭的な雰囲気ですが、カルロス・ベローナの自転車への思いがたくさん詰まったイベントです。


筆者撮影。San Lorenzo de Escorialの修道院横がスタート・ゴール地点


筆者撮影。この左の方がカルロス・ベローナ。


筆者撮影。スタート直後。






いつ、どこでシクロツーリズモのレースに参加できるの? Part 9

2018-01-27 01:04:28 | シクロツーリズモ
今回は、2か国を走る3日間のステージ・レースのシクロツーリズモをご紹介します。
フランスのボルドー地方をスタートし、牛追い祭りで有名なパンプローナを通ってから、
バスク地方のビルバオにゴールする、3日間のイベントです。
つまり、このイベント、ピレネー山脈を自転車で超えるのです。

マルチャ・シクロツーリスタ・ボルドー・パンプローナ/イル―ニャ・ビルバオ    (Marcha cicloturista BORDEAUX PAMPLONA/IRUÑA BILBAO)

3日間のコースは以下のとおり。3日間で合計460㎞走り、3350m登ります。

初日: ブルデオ(フランス・ボルドー地方)- ダックス(フランス・バスク地方)154㎞・獲得標高600m

http://www.bordeaux-pamplona-bilbao-2018.fr/espanol.htmlより


2日目: ダックス(フランス・バスク地方)- パンプローナ(スペイン・ナバラ地方)160㎞・獲得標高1600m。

http://www.bordeaux-pamplona-bilbao-2018.fr/espanol.htmlより

3日目: パンプローナ(スペイン・ナバラ地方)- ビルバオ(スペイン・バスク地方)
155㎞・獲得標高1150m。

http://www.bordeaux-pamplona-bilbao-2018.fr/espanol.htmlより

また、このイベントが開催されるのは、5月。
ことによると、5月のピレネー越えは、雪の中を自転車で走ることになりかねません。
なので、このイベントに参加されたい方は、日本の冬バージョンの服装で、参加された方が良いでしょう。

数日にわたるシクロツーリズモの良いところは、最初は一人で参加していても、
イベントが終わるころには、みんな仲良しになっているところでしょう。
また、このイベントは、競争ではありません。みんなで一緒に楽しく走ることが目的のイベントです。
そのため、言葉のハンデがあっても、参加者同士、なぜかコミニュケーションができるようになっています。

1週間もスペインでレースを走ることは難しいけど、3日間なら何とかなるかも、と思った方。
是非私にまでご連絡ください。
大会WEB http://www.bordeaux-pamplona-bilbao-2018.fr/espanol.html

おまけ

筆者撮影
ビルバオにゴールする参加者をお出迎えするのは、この子。
ビルバオ・ゲッテインハイム美術館のマスコットの子犬です。

実は、数年前に、この美術館の隣から、プロのレースがスタートしたことがありました。

筆者撮影


筆者撮影。
さすがバスク。自転車レースの会場でも、プロのシェフが腕を振るいます。







いつ、どこでシクロツーリズモのレースに参加できるの? Part 8

2018-01-18 23:01:48 | シクロツーリズモ
さて、前回のブログでお知らせした、「スペインの最も新しい自転車界のレジェンド」とはだれか。

答えは、もちろんこの人。


筆者撮影 2016年 Volta Catalunyaにて

え、誰かわからない? では、続いてこの写真。


筆者撮影 2017年 La Vuelta a Españaにて

そう、アルベルト・コンタドール!!
昨年、惜しまれつつ引退した彼ですが、スペインでは、彼と一緒に走ることができるイベントがあります。

それが、マルチャ・アルベルト・コンタドール(Marcha Alberto Contador)
毎年一回、スペイン国内で開催されており、今年はバレンシアのオリビア(OLIVIA)で開催予定です。
実は昨年もこの同じ場所で、マルチャ・アルベルト・コンタドールが開催されました。

ちなみに、去年のコースは、以下のとおり。
距離は150㎞、獲得標高は1481mのコースを5時間かけて走ります。
後半に上り下りが続きますが、自転車に乗り慣れた人なら、何とかなりそうなコースではあります。


http://marchaalbertocontador.com/より

また、参加者の録画したVTRを見る限り、ものすごくきつい上りがあるわけでも、
難しいカーブがあるわけでもなさそうです。比較的走りやすいコースなのではないでしょうか。



ちなみに、スタート・ゴール地点は、オリビアのとあるリゾートホテルとなります。
そのホテルにこのイベントの参加者は一泊55ユーロ(食事つき!!)ほどで宿泊することができた模様です。

昨年は約1200人のサイクリストがこのイベントでコンタドールと一緒に走りました。
ちなみに、レース後は参加者みんなで一緒にお昼を食べます。

コンタドールと、一緒に走ってみたい方、私にまでご連絡を。
なお、大会のWEBサイトはこちら。http://marchaalbertocontador.com/


おまけ
これもコンタドールの現役時代の写真。この日は雨模様で寒かったので完全防備。


筆者撮影 2015年La Vuelta a Andalucia-Ruta del SOL にて