むきだしの地球。ひとり歩く。 | 風のたまごを見つけた   

風のたまごを見つけた   

for pilgrims on this planet.
この惑星はなんて不思議!

 

 

 

目覚めると

 

 

どこか違う場所に

いる気がすることがありませんか。

 

 

すごく静かな

海の音が聞こえる時がありませんか。

 

 

私はつい

ぼうっと、この優しい音に

聞き入ってしまうときがある、

 

 

洗面台で歯を磨き

ざぶっと顔をあらって

朝食の準備をするころには

海の音は、すっかり

日常の雑音にかき消され

 

心の片隅で

切ない気持ちを感じつつ

プランターの植物に水をやり、

大都会のヒトの顔になり

その日を始める。

 

 

 

けれど

 

この日は、

 

始まらなかった。。

 

 

パジャマのまま暫く

窓のそばにぼんやり。

 

とてもとても慌ただしい

広島帰省中

まだ、お墓参りも、これからなのに、、

耳が、ずっと

その音を追い続け。。

さらに、、


 

♪~~脳内BGM  calling you  ~~♪

 

 

 

 

can't you hear me? ♪

 

 

 

 

 

 

can't you hear me? ♪

 

 

 

 

 

 

「行こう」!

 

 

 

呼んでいるのは、、、

 

 

そう、あれは確か2年前

 

東京から広島へ向かう

帰省新幹線の中、

不思議な出逢いで

その名を知った

 

 

「仙酔島」

 

 

 

 

あのときのお母さん、

はるくん、

おぼえていますか?

 

 

当時、私は知らなかったけれど、仙酔島は、

宮崎駿監督の「崖の上のポニョ」の舞台として知られ

島全体が神社のような聖域であり

パワースポットだそうですね。

東京からも、ツアーが出ているそう。

 

 

【出逢いのエピソードはこちらです】↓

 

 

広島市からなら

新幹線で福山まで約30分。

そこからバスに乗り約30分で鞆の浦。

鞆の浦からフェリーで5分。

 

じゅうぶん日帰りできるもの!!

 

心を決めて、ことりっぷ支度を始めた途端

「また出た!衝動旅?まじ?オトナでしょ!

やることメチャメチャあるでしょ。あれでしょ、これでしょ」

そう、朗読のアップもまだだったし。。

 

 

ああ、理性の声が、

最大のボリュームに。

 

 

けれども、この日

内なる声が、理性の声を強く却下。

 

オトナのワタシ、ヨイコのワタシの声を聴いてると

未来永劫、行けないもの。

 

 

 

乗っちゃう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(↓こちらは弁天島です。フェリーはこの向こうの仙酔島に向かいます)

 

 

着いたら、そこは

潮と岩の島だった。

 

 

 

聖地と言うのだけれど、、、

大地の情熱がたぎり

いのちが吹き出した瞬間が

今も続いているような

 

強いエネルギーを感じる土地。

 

 

およそ9000万年前、

この付近で、

大きな火山活動が起こり

激しい地殻変動が起きた結果

大地が大きく傾斜し、さらに

大規模な地震が何度も起きたという。

当時の地層が残っている珍しい土地。

 

あとで調べてみると、その時代は

大陸が再編成された時期で

平均気温は現在の2倍くらい。

さらに海底火山の影響で、海洋生物は死滅。

生物にとっては、およそ平穏とは言いがたい

恐竜が生きていた時代の、すさまじい地球。

 

 

 

この島で、パワースポットとして

最も有名なのが

赤、黒、白、黄、青の色から

「五色岩」と呼ばれている、島独特の岩。

 

 

これは、これは!

「シュリー・ラリターの千の御名」に

デーヴィを称える美しい花々の詠唱があるのだけど、

まさに、その花に岩が重なって

大いなる女神に見えてくる。

 

 

 

「チャンパカ(黄色)、アショカ(赤)、プンナーガ(白)、

サウガンディカ(青)の花を髪に飾るお方」

(シュリー・ラリターの千の御名より)

 

 

 

女神はきっと黒髪だろうから、合わせて五色。

ごつごつした雄々しい岩場も、女神の髪飾りと思えば

美しくも、広大な惑星全体を包む、

母なるパワーを発しているよう。

 

 

 

そういえば、ポニョの母、

グランマンマーレも、美しい海の女神で

大海そのものが女神の身体のように壮大に描かれていたっけ。

 

 

 

着いたのはお昼前。

殺人的な炎天下で、

海水浴客で賑わう、船着き場近くの

ビーチを除き、

ほぼ誰も、外を歩いていない。

 

たったひとり、てくてく。

どこから見てもひ弱っちい、

都会の物書きおばさんが

大地の力に歩かされる。

 

 

途中、熱中症で運ばれちゃ

かっこわる過ぎ、と

バッグから炭酸水を取り出して

体育会系の少年みたいに

頭にかけながら(笑)

ひたすら黙々と、歩く

 


 

時折見つける

瞑想にぴったりの(笑)

こんな岩陰で、ちょっと休憩しつつ、

 

 

やがて着いた

彦浦の先。

 

 

ここには

「閃きの門」という門が開き、

宮柱が立つと言われる。

 

 

「3時間座れば

生まれてきた役割に気づく」

 

という

遠大なコピーがつけられた浜。

 

 

 

しかし、、、

さすがに、この炎天下に3時間座ってたら

役割に気づく前に逝ってしまうでしょう、、、

 

 

 

浜には人気がなく、。

小さな貝がたくさんあって

あの日、お母さんが

「朝、桜貝を拾うの」、と呟いたことを

ふと、思い出した。

 

ここだろうか。

 

 

冬の海辺しか散歩したことのない私だが、

この日はつい靴を脱ぎ、、

ぬるい海水が足首をくすぐぐる、夏の浜辺を

あるいてみた。

 

 

あ、ひと組、

プライベートビーチ状態を

満喫するカップルを発見。

 



 

熱愛カップルの視界に

私のお散歩はあまりに

野暮だから

 

 

足を拭いて、

さっと靴を履き

ひとり、その先の岬へ

どんどん、どんどん上る。

 

日本で最初に

朝日が昇る地であるという

烏の口展望台。

 

 

 

ああ、ここで朝日や夕陽が

見たいと思う。

 

 

 

新幹線の、はる君とお母さんも

もしかすると、この夏

ここで同じ景色を眺めたのではないかしら。

お勉強好きな感じだったから

もしかすると、お受験期かな。。

 

などなど。。

心の片隅に、二人の面影をちらつかせ、

遙か白亜紀の激しい地殻変動の痕が残る

地球の上を、

ただわけもなく

汗をふきふき、てくてくと歩いた一日。

 

 

 

 

 

どくどくと

地球の鼓動。

 

からだと言葉が繋がったとき

言葉の仕事は

実になってくれて

必要な誰かに届く。

 

けれど

どんな言葉も

地球の創造作品には叶わない。

 

あたりまえだ。

 

それでも

時間を超えた

地球のコアの言葉を

人につなぎたいという

燃え立つような衝動が

 

体内から

湧き上がってきて、

 

 

空を見た。

 

 

勢いよく空を駆ける、龍のような雲が

ふわりと浮かんでいた。

 

 

 

 

次回は宿泊しようと

パンフをいただきに宿へ向かう。

 

 

ピークシーズンだから、満室なのだけど

よほど名残惜しそうにしていたのか

「おひとりなら、何とかできるかも、、」と

パンフをくれたスタッフさんが

私の目を見て、声をかけてくださった(笑)

 

 

「え?ホントですか??(嬉↑)」

充電器も宿泊準備も全くない。

でも、、携帯なし、お化粧なしの

ワイルドお泊まり体験もよいかも!

なにしろ原初の力に満ちた島だもの、、

 

「泊まります~!」

と叫びたい気持ちがマックスになった時

ああ、コンタクトレンズがないと

なにも見えないのだった、、、と気づき、

がっかり。。

哀しき現代人。

 

 

次回はきっと

蝶の飛び交う森を探索をしたり

弥山に登ったり、

ディープに潜入してみたい

仙酔島。

 

 

海と森に自分のルーツを感じる方には

記憶の底に眠るものを

呼び覚ましてくれるかも。。

 

 

戻ってからもしばらく、意識が都会に定まらず

なぜか、感情が高ぶり、

ふと、理由もなく涙が溢れ、

なかなか文字の世界に戻れなかった。

 

むき出しの地球に触れ、

見える世界、感じる世界が

変わってゆく感覚。

 

 

セドナ好きの友人が、セドナは

洗濯機に入るような場所だと言っていたけど

ちょっと、似た感覚かもしれません。

 

 

そういえば、

ネイティブアメリカンの部族には

岩を、敬愛する祖父に喩えた

「ミシュミシュ」という癒やしの言葉があるそうです。

抑圧された感情を解き放つのに用いる岩。。

 

 

 

 

 

 

 

ハートが開かれ、

アーシングたっぷりで

東京に戻って、暫くして

脳にガツンと衝撃をくらう。

 

 

熱帯雨林火災の大惨事。

 

わたしたちの、呼吸の源であり

わたしが名前すら知らないような

多様な生物を生かし守ってくれている

母なる地球の危機を

とても小さなニュースで知った。

 

いつもそうだ。

 

大音量で伝えられるニュースの陰で

一番たいせつなニュースは

ささやき声のように小さい。

そして、

それはまず、

見えない場所から、こころの内側に

伝わってくる。

 

 

さらに今、日本では

九州地方で浸水被害が出る豪雨。

 

 

工業用油が流出して

排水作業が滞ってしまうなんて

初めてのことではないだろうか。

長期化しなければよいけれど。。

 

 

 

朝瞑想が

祈りになり。。

あの、白い花びらが、おびただしく

降り注ぐ新月。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きている奇跡。

 

 

奇跡的な命の繋がりの先に

 

生かされて

 

生かされて

 

ここに、いま

一緒に生きている。

 

 

 

 

 

   ***************

 

 

 

虹 special thanks!  虹

 

 

この8月は

大人になってからずっと住んでいる東京と、

思春期まで、両親と暮らした海街のひろしまが

私の中でひとつにつながったような、特別な月でした。波

 

 

『おぼえておいて』の広島イベント上演、

著者朗読の動画で生まれた、

アーチストのみなさま、応援してくださるみなさまとの暖かいつながりと、ご協力に本当に感謝していますキラキラ

 

 

それから。。

作品は心が触れてくださった方々のインスピレーションや、想像力で完成するもの。

著者朗読はひとつの例に過ぎません。

 

ご自身の感性で、自由な表現をしてもらう、ニュートラルな土台のようなものになれば幸いです。

 

 

『おぼえておいて』の本文は来月の満月まで公開します→☆☆

 

朗読動画はしばらく公開します。→☆☆

 

 

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