「 特技はありません。」
昔から特技をきかれるのが苦手でした。
「特技」ってなんかすごそうだから、そんなものわたしにあるはずがないって思っていました。
調べてみたら「特別な技能」だそうです。
やっぱりなんかすごそうです。
振り返れば幼少期、習い事を8つほどしていたのですが、どれも苦労せず上達するけれど好きにはなれなかったんです。
自分の中に「特別」を見つけられませんでした。
しかし最近、それを見つけるきっかけがありました。
ある日わたしは旅先でワニのはく製を見て驚きのあまり吹っ飛びました。その様子が面白かったようで、一緒にいた姉はどうしても動画に残したいからもう1度驚いてくれと頼んできました。
そこで再び吹っ飛んでみせたわたしに姉が言ったのです。
「前から思ってたけどyoungcashって再現能力高いよね。同じこと繰り返すの得意だよね。夏のラジオ体操とかすごい上手。わたしには出来ない。」
とってもくだらないことですが、わたしは嬉くなってしまいました。
そして同時に気づきました。
わたしラジオ体操上手い!
わたしにとっての「特別」は、「身体」だったのだと。
習い事でも勉強でもわたしは上手くやっていたけれど、みんなが出来ることを出来ても面白くなかったんです。しかし、それこそが特技だったのです。みんながやるラジオ体操下手だなあと思っていただけで、自分の出来ることを見ていませんでした。
特技という言葉の意味なんてどうでも良かった、と気づきました。自分をひとりの人間として見つめたとき、自信を持てることはたくさん見つかりました。
わたしは、
身長を生かしたラジオ体操が得意です。
ダイナミックな動きでも再現するのが得意です。
同じことを毎日しても面白がるのが得意です。
特技がないなんて小さな悩みはラジオ体操によって簡単に消されてしまいました。
物心ついたときから身長がでかく、運動してる時だけ褒められるような気がしていました。バレー部バスケ部引っ張りだこでモテてる錯覚にも陥ったこともありました。
そこからはじまった身体動かすの大好き人間なわたしはやっぱり、
「身長コンプレックス」
なんだなぁと思いました。