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2020/8/2

8月に入ってようやく梅雨が明けた。

7月いっぱい引っ張る長梅雨だったせいか、後半は低気圧で体がヌッタヌタに調子が悪くて、頭は痛いし吐き気はするし副鼻腔炎は再発するし何もかもやる気がなく、しかも外に出て気晴らしもできない暗黒の期間だった。

それだけに梅雨が明けたのは本当に嬉しかった、前線の移動に合わせて体調も露骨に良くなった。

ということで、朝5時に起きて始発輪行スタートである。



玉原湖へ向けてライド

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輪行で沼田駅スタート、そこから少し北上した後、県道266号線に入ってひたすら玉原湖まで登って登っての20kmちょい、1000mUPくらい。

ロードバイクならまだしも、山装備を積んだクロスでとなると、獲得1000mの計画を立ててみて「こりゃ今回しんどいな」という気持ちになってくる。

輪行もしなきゃいけなかったので装備はかなり絞った、夏は天気さえよければウェア類が徹底的に省けるのでその辺助かる。

問題は水である、ここをいかに削るか、ただヤミクモに削るとハイクパートに入るまでに体へのダメージが残るので、そこらへんを担保したままどう削るか。

んで、すっぱり潔くスタート時に持つ水はナルゲン1本(650ml)のみ。


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そこそこ暑い日で、下界の最高気温は30℃を超えるので、もちろんナルゲンっきりじゃ持つわけがなく。

ここ最近の恒例、コンビニでロックアイスを買ってナルゲンにぶち込めるだけぶち込む、残りは100均の保冷バッグに包んでフレームバッグへ。

100均のペラペラ保冷バッグは耐久性2くらいの強度で入れた氷の重みで持ち手が避けてくるような代物だが、これで包んでおくだけでけっこう「持ち」が違う。

8時に買ったこの氷が、最終的には山頂(11時半)まで残っていた。


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コンビニ過ぎから本格的に登りの一本道が始まり、30分ほどで迦葉山(かしょうざん)への分岐、ここもまたぐんま百名山なのでいつか来ないと。


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さらに30分くらいで強清水(こわしみず)の滝、ここに立つだけで清涼感がすごい。


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で、さらに20分くらいで玉原湖着、沼田駅を降りてから2時間ちょい、といったところか。

輪行を解いたりコンビニ寄ったりを含めて、疲れすぎないようチンタラ走ってこれくらいで到着できれば上々である。

20km1000mUPでだいたい2時間、といういいスケールが取れた。

余力も時間もある、天気もいい、上々。



ハイクパート往路

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玉原ダムからもう少し奥まで進んでセンターハウスから出発。

玉原湿原の木道を通ってから後はひたすら山頂を目指す、復路は南側へ降りてキャンプ場を通り抜けてまたセンターハウス前に戻ってくる周回コース。

コースタイム3時間30分、特に難所もないので黙々と歩けるでしょう。


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センターハウス前の四阿に自転車をデポして準備にかかる。

装備を絞ったおかげでこの辺もスムース、一服しても15分くらいで出発できた。


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湿原入り口までの間にある湧き水、これが今回の生命線である。

これがあるからナルゲン1本でやってきたわけだ。

ナルゲンに氷を入れなおして、水を汲み、さらにウォーターバッグにもたっぷり水を詰めた。

この時点でもあと1回分くらい氷が残った。


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木道を渡ってブナ平へ。

ちなみに、この2日後に玉原湿原で散策中の女性が熊に襲われる事故があった。

マジか、ニアミス過ぎる。

週末は人も多かったのでそんな気配はまずなかったんだけどな。


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湿原を抜けてしばらく泥濘の道。

木道が終わるとめっきり人も減った。


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泥濘を抜けてブナ平に出る。

ブナ地蔵、よくわかんないが幹だか根だかに苔がむしてお地蔵様のような形になったという事だろうか。

一応手を合わせて少し過ぎたところで、熟年のご夫婦に声をかけられ「この辺にブナ地蔵っていうのがあるらしいんですが」と聞かれたのでそこそこ人気スポットなのか。

奥様の方は「ブナ地蔵を見にきました!」って感じの熱心さなんだが、旦那さんの方は付き合わされたオーラが肉眼で見えるくらい全身から立ち昇っていた。


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ブナ平というだけあって、終始木陰で傾斜もほとんどなく、標高も1300mくらいあるので涼しいし、視力が上がりそうなくらいの緑、緑で気持ちのいい山歩きが続く。


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ブナ平を過ぎてようやく1600m台の山頂に向けて本格的に標高を上げる行程へ。

冬場はスキー場となっているゲレンデを登っていくので割と勾配が出てくる。

おまけに日陰がほとんどなくなるので暑くなってきた、汗ぽたぽた。

氷+湧き水が冷たい、最高、これがあれば夏山は怖くないってくらい助かる。


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ゲレンデを登り切って山頂までもうちょい。

ゾーンに入って黙々と歩を進める。


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はい山頂。

昼に着けばいいかな、なんて思っていたが11時半とけっこう早かった。


腰を下ろして粉末のアイス抹茶ラテで一服。

水戻しフリーズドライ飯(山頂まであと1時間くらいかな、って所で水を注いで仕込んだ)で行動食に毛が生えた程度の補給をして、もう一服。

この時間なら帰りは下り基調だし家まで自走できるかな、と考えて下山に入る。



ハイクパート復路~自走帰宅

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山頂を離れる前に玉原湖を見下ろす。

夏来たねー、これは、夏来たねーって感じの空。


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また黙々とゲレンデを下って、玉原高原キャンプ場の中を通り抜ける。

時間が早いのか不人気なのかだーれもいない。


この後、『山と高原地図』によると「道標を見ながら歩く」と殊更な注意書きのあるゾーンに入るので、地形上特に何があるようにも思えないんだが気にしながら進んでみて、なるほどようやく意味がわかった。

たんばらラベンダーパークの中を横切るようにルートが設定してあるのだ。

というか、ルート上にラベンダーパークができたんだろうな。

んで、そのために登山道が潰されて大幅に迂回しなきゃならんのか?みたいなひと悶着があった末、ただ通り抜けるだけならギリOKにしましょう、というところに落ち着いたのではないかと推測される。

ラベンダーパークを横切っている間も、確かによく見るとポイントポイントに蛍光ピンクのテープが枝に巻かれている。

これに沿って歩く分には入場料も取らないし通り抜けても黙認されるのだろう。

つうわけで、この箇所では写真も撮らなかった。


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デポ地に戻る前にもう一度湧き水をしこたま補充して、ゴール。

この水は自走で帰宅するための分。


最初は「颯爽!」って感じで下っていたんだが、沼田市街辺りまで標高が下がってくるとメタクソ暑い。

わかっちゃいたけど暑い、下界。

これから来る、あの夏ライドをどう乗り切るか考えながら、帰宅する頃には湧き水も全部飲み干してしまった。