去年5月のリメイクブログです


1983年、
私は東京の広告代理店に
入社が決まった。
奇跡の筆記試験をパスし
二次面接を前にダメ元の計画を立てた。
変に標準語を使う事より
明石家さんまの様に
関西弁で勝負しようと。
漫才ブームが追い風となり、
面接官は興味深く私を受け入れてくれ
異例の青田買いとなった。
一週間後、正式に入社が決定したが
多種多様なバイト歴と
洋楽の豊富な知識力が要になったと
三年目位に当時面接官だった部長に
酒の場で聞かされた。

物価や風土、
地下鉄の路線など
東京の暮らしに慣れて来た頃
色々なものが見えてきた。
当時、関西弁は
高圧的とかうるさいなど
一部の人たちに特別な偏見があり
使いにくい一面があった。
しかし、
やすし・きよしざ・ぼんちなど
コテコテの関西弁を
TVで振り撒いてくれたお陰で
ここぞと思う時の関西弁の威力が
プレゼンテーションをする上で
随分助けられた。



永年広告業界に慣れてくると
スタイリストやコピーライター、
カメラマンなどの影響もあり
ネイティブな標準語が身についた。
だから私は関西弁+標準語の
バイリンガルという訳。
今ではごく普通になった関西弁も
驚異的なブームのせいで
電車の中や居酒屋などで
たいそう興味深く受け入れられた。
たまに上京する友とノリツッコミをして
周りを笑わすのも
関西人の悲しい性(さが)なのだ。


Lesson1
おぼこいおなごがおるやん。
おさない女の子がいるじゃない

Lesson2
ほんでなー、あのオッサンなー、
関東煮(かんとだき)食べながらあれやこれや
いちゃもん言うてきよんねん。
それでねー、あのおじさんねー、
おでんを食べながらねほりはほり
文句を言ってくるんだよ。

lesson3
あの犬、チャウチャウちゃう?
あの犬、チャウチャウ犬じゃない?
ちゃうちゃう、
チャウチャウちゃうって。
違うよ違うよ、
チャウチャウ犬じゃないって。

lesson4
あのゴミほかしといて。
あのゴミ捨ててくれる。

Lesson5
換気扇、直しといてなー。
換気扇、修理しといてください。

Lesson6
でんぼできてもたわー。
できものができてしまったよー

とまぁこんな具合いでんな。
ほなら、さいなら。
I  am  bilingual  in  the  kansai
dialect   and   standard  language.
Good by.