[Reborn]
を取ると
オナラが出やすくなった。
しかも、
若い頃のトランペットの様な奏でが
今では、
懐かしのブーブークッションの音と
酷似している。
そして、
これが自分のオナラの臭さかと
苦笑する時さえある。


テニスで鍛えた自慢の尻も
少しずつ垂れてきて、
それがもとで
肛門の締まりも悪くなったと
恥ずかしながらそう思う。
幼少の頃、前を歩く老人が
恥ずかしげも無く
私の前で大きな一発を放ち
仙人の様に立ち去った記憶があるが
そんな何者も動じないふるまいが
この歳になって少し分かる気がする。

               

                         


ルバイトを終えて帰宅した息子。
リビングの椅子に座ると同時に
カン高い音の放屁。
軽い地響きと共に圧倒的な臭気は
瞬く間に部屋中を席巻し、
家族のひんしゅくを買った。
勤務する職場が食べ物商売の為に
息子はオナラを我慢したと言う。
バカの1つ覚えの様に
ずーっと我慢したと言う。
トイレに行くとか
人のいない所でするとか
方法はあったろうに。

オナラは我慢すると
体に悪い!

体内に貯まったガスは血液中に戻り
口臭の原因になるといわれる。
さらに、
毒素となって肌荒れやニキビ、
腸内環境が乱れて、太る原因を作る。

き日の
まだ付き合いが浅い
彼女との甘い時は、
お互いの言葉を探りながら
緊張のシーソーゲームをしていた。
沈黙が訪れた途端、
”プーッ“とかわいいオナラが。
彼女は咄嗟に口と舌を使って
それをかばう擬音を発した。
なるべく音を似せようと
精一杯のモノマネだった。
彼女は「口からゲップ!」と一言。
誰もが疑う事の無い明かな放屁に
私はぽつりと返した。

へぇー。」

お後がよろしいようで。

イメージです。