こんにちは。
あおい堂鍼灸院の今泉です。
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前回の記事ではニキビと円形脱毛症の関連を
ＩＧＦ－１と言う西洋医学的視点から
見てみました。
本日は項のニキビを
東洋医学的な観点から考察してみたいと思います。
頭皮に出来るニキビは
私が今までに診てきたものでは圧倒的にウナジに出現します。
項（ウナジ）以外ではきっとある（あった）かもと思いますが
正直なところ、記憶に残っていません。
頭皮湿疹みたいなものは頭のどこにでもあるのですが
何故ニキビは項なのでしょうか。
ではこの辺のところから東洋的視点で見てみましょう。
まずニキビを思い起こしてみます。
特徴①ニキビは基本的に赤っぽい色合いです。
特徴②掻いたりすると時には先端から汁が出ます。
特徴①の「赤」これは冷たそうな色ですか？
または熱そうですか？
まぁ熱そうだと思われる方が多いと思います。
ヒトは寒いと唇がチアノーゼで青く成ったり（寒）、
熱い風呂に入っていれば身体が赤く成ります（熱）。
その辺りを援用して考えるに
赤いという事はニキビ自体には熱の性質がありそうです。
特徴②の「汁」ですが、汁は水気（みずけ）ですよね。
つまり汁を東洋医学の概念で言えば
汁は「湿（しつ）」と言うものに成ります。
特徴①と②を併せてニキビの正体は
『湿熱（しつねつ）』で有ることが分かります。
ではこの湿熱がナゼ項に出現するのでしょう。
項と言えば過去記事の
『マクロビ脱毛』において
胃熱、つまり胃の働かせすぎが原因の脱毛症もあるという事を書きました。
実は今回も同じところが多いのです。
ただ、過去記事で書いたマクロビ脱毛には
必ずしもニキビは伴いません。
では何が違うのか。
それは胃熱だけではなくて肝（かん）の気が渋滞するような
肝鬱気滞（かんうつきたい）が関与するところです。
イライラや慢性的な不安・心配などウッスラとでも
慢性的に継続するとこの肝鬱気滞が起こります。
その時にカフェインの多いようなコーヒーや
チョコレートなどの甘い菓子、
または酒などを日常的に摂取していると
前述した「湿熱」が生まれます。
その時に生まれた湿熱の体表への現れ方として
項にニキビが出現します。
過去記事の『陰陽と髪の毛について考えてみる。（4）』では
犬の絵を基に身体の陰陽を分けました。
もう一度掲載します。
これです。
そうすると項は「陽」の一部です（東京メガネのＣＭのようですが古すぎますね）。
炎天下の元一日外に居たりすると
項だけにとどまらず首が良く日焼けするものです。
このような身体の陽の部分には気が集まりやすいのです。
正しい気も人を病気にさせる邪気（じゃき）も。
そこに慢性的な肝鬱気滞がカフェインなどの飲食に乗じて
陽明胃経という気を害し始めます。
何故胃なのかは五行の木剋土（参考：節分と桃太郎！）が
関係します。
その中でも熱が集まりやすい項に
身体に溜まった湿熱を排除するため
ニキビが出現すると私は考えています。
前回の記事では脱毛症が発症していない部分に
ニキビができると脱毛の前兆かも。
既に脱毛症を発症してしまっているところに
ニキビができると回復の兆候かもと書きました。
これは湿熱が溜まったので、
溜まった部分の皮膚が病んで脱毛症を発症した。
邪気が有るために脱毛症を発症していたが
ニキビで湿熱を排出できたので
病んでいた部分が正常になり髪が生えた。
（自力デトックスができた）
そう考えています。
長くなりましたが、
マクロビ脱毛と項のニキビは
共に飲食が関与するが
飲食の質と肝の状態が大きく関与すると言えそうです。
項にニキビが有る方は
まずはカフェインの量を特に注意深く見てみてください。
※追記
項のニキビは身体の状態の悪さの表れでもあるが
治ろうとする自然治癒の流れに沿う事象でもある。
ニキビが出現したポイントと時系列で意味合いが変わるように思えます。
この仮説を鍼灸に適用してみると
新しい脱毛部が表れた時に
近辺を刺絡（しらく：敢えて少量の出血をさせる鍼の手法）を
施すと脱毛部が大きく成りにくいように思える時が多々あります。
ニキビもしばらくすると先端から汁が出てきます。
このような事からも皮膚の下には
何かしらの髪に影響を与える因子が
存在する可能性を感じさせます。
こちらも見てみてください！
円形脱毛症の事をもっとまとめてあります。
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