人生は後悔の連続であり、在宅介護も同様に「もっとああすれば良かった」「こうすれば良かった」「もっと優しくすればよかった」とか後悔は必ず誰にも残ります。

 

在宅介護でも後悔が残る訳で、施設に預けた場合家族は一生重い荷物を背負って生きなければならないのでは思い、私は現職の頃は在宅介護を勧めてきました。

 

今は、介護者がいなくても「訪問介護」「訪問看護」「訪問医療」の三点セットで殆どの高齢者は自宅で人生を終えることができます。

 

しかし中には、世話になった親に恩返しがしたい、どうしても自分で親の在宅介護をしたい、最後の親孝行をしたいと思われる方も当然おられます。

 

厚生労働省では介護離職ゼロを掲げていますが、本格的に在宅介護しようと思えば仕事と介護との両立は無理だと思うので、介護離職したいのならすればいいのです。

 

私は、超エリート社員が、実家の親の介護と仕事の両立をしてて、殆ど寝ないで在宅介護されてて、50歳過ぎに心労で亡くなられた悲劇に遭遇したことがあります。

 

東大を卒業され官僚をされてた男性が50歳ぐらいで介護離職されたのも見ましたし、学校の校長先生が54歳ぐらいで介護離職された方も二人見ました。

 

在宅介護は一見美談に見えますが、在宅介護をしてて婚期を逃された女性が結構おられました、こういう悲劇(本人は悲劇と思っておられないかも)もやはりあります。

 

在宅介護はいろいろな後悔はありますが、在宅介護したかったけどその決断ができなかった場合、在宅介護をした10倍以上の後悔を背負って生きることになります。

 

何より介護離職してまで親の在宅介護したという自己満足を感じながらその先の人生を生きれるのは、何にも増して幸せだと介護離職経験者として思います。

 

介護離職を止める医師、ケアマネ、看護師、地域包括支援センターの職員は在宅介護経験のない介護の素人であり、介護者の気持ちなんて全く分かってないのです、自分で最後の親孝行をしたく介護離職したい方を、私は止めることはできません。

 

私に言わせれば、在宅介護は究極の親孝行なのです、一度しかない人生です、介護離職も一つの選択肢です、介護離職して親孝行をしたいのなら私は止めません。