最近レジ袋が有料化され日本でもプラスチックを減らす動きが本格的になってきている
海洋プラスチックなど海に起きている問題や、実はリサイクルのシステムはほとんど上手くいっていない(自国で処理しきれていない)という現実を知り、自分にもできることをしようと目をつけたのがヘチマです
ヘチマを使おうと思ったきっかけは、海洋プラスチック、マイクロプラスチック問題について調べている時に辿り着いた『ゼロ・ウェイスト・ホーム』の翻訳者である服部雄一郎さんのサイトです。ゴミをほとんど出さない暮らしを実践している服部さんがサイトの中でヘチマを石けん置きに使ってるのを見かけたところからでした。石けん置きに使っているので、気が向いた時には石けん分を吸収したヘチマで洗面台をササッと掃除してしまうという。「おぉこれだ」石けん置きに使うのではないけど、お風呂場や食器洗いに使うスポンジの代わりに使える
早速ヘチマをネットで探すとなかなか良いものがヒット。出回っているもの中には漂白剤を使用しているものも数多くある中、漂白剤不使用でしかも国産(富山県射水市産)、無農薬栽培、着色してあるものはパプリカなど植物の色で染めてある徹底ぶり。こんなに良いものは他にないと直ぐに購入。このヘチマ、本当は身体や踵を洗って角質を落としたりする、謂わば美容目的のために販売されているものでその名も「へちま美人」。自分は本来の目的とは違う使い方をするが、これで身体を優しく洗ったりすると肌がつやつや、すべすべになるそうだから、そういった目的で探している人にもとても良いものだと思う
商品が到着し中身を確認すると、想像してたのと相違ない自然な風合い、穏やかな感じが滲み出ている。ひとつは無着色、もうひとつグリーンを購入、こちらはパセリで着色してあるそう
早速カットして食器洗いに使ってみたところ、泡も立つ、何よりヘチマってこんなに柔らかくなるんだ?とびっくりするくらい柔らかくなって使い心地も手に持った感触も想像以上に気持ち良い。そしてなにより、洗っている最中にもし細かい繊維が水に流れていったとしてもこれは植物、ゆくゆくは分解されていく。それが一番安心で、一番の望み。ヘチマに出会えて本当に良かったと思う瞬間でした
ヘチマスポンジの泡立ちの様子
販売元のサイトでも無着色のものは身体を洗う他に、鍋やシンクなどを洗えると説明されていました。自分はこれでコップなどのガラス製品や陶器物なども洗ってしまっていますが、身体を洗うのに使うくらいだから、食器もこれで優しく洗えば大丈夫だろうと個人の判断で使用しています
エシカミー公式サイト へちま美人
Amazon(アマゾン)ヘチマスポンジ各種
『ゼロ・ウェイスト・ホーム』の翻訳者、服部雄一郎さんのサイトで食器洗いとして紹介されていたものがあります。それが「びわこふきん」です。オーガニックコットンのガラ紡糸を織ったふきんで、洗剤不要で食器が洗えるという優れもの。服部雄一郎さんも通常はこれで食器を洗い、ギトギトした汚れ物の時のみ必要に応じて石鹸を足して使用しているとのこと。これを知った時、これは良いと直ぐに調べてネットで見つけることはできたのですが、人気がかなりあるらしく手頃な価格のものは売り切れ、在庫のあるものはかなり価格が張っていた為購入を躊躇していたのです。行きつけの自然食品店でも聞いてみたところ、取り扱いはしているが注文してもずっと欠品状態で入荷のめどが立っていないとのこと。聞くとどうやらテレビで取り上げられたらしく元々人気があったのに更に拍車がかかったよう
購入を躊躇して行動が遅くなるくらいならと、同じ服部雄一郎さんのサイトで紹介されていたヘチマに目をつけたというわけです
Amazon(アマゾン)びわこふきん
ヘチマはたわしになる他にも、調理して食べたり、化粧水や飲み薬、塗り薬などにも使えるという。栽培もしやすい植物のようで、ヘチマに対する見方がこれをきっかけにガラリと変わった
日本人は江戸時代までは植物を実にうまく生活に取り入れていた。例えば米を作って出たワラはワラジにしたり、かまどなどに使う燃料にしたり、燃えてできた灰は肥料にしたという。もちろんプラスチックの無い時代だから木や植物を使うのは当たり前だと思うかもしれないが、今の時代でもプラスチックを使わなくても生活に取り入れられる植物製品は沢山あると思うのだ。それを作っているお店や人がとても少ないのも事実だが、今回のように探せばあるところにはあるし、逆に今の時代だからこそネットという便利な物で沢山の場所やお店にアクセスできるし探すこともできる。そして当然ながら買わないと作り手はやっていけないので、なるべく多くの人がそういったものに興味関心を持って、実際に使っていくということが必要になってくる
海に自分が使ったかもしれないプラゴミが漂っていて、それが海の生き物に大きな迷惑をかけているとしたら、やっぱりそれは自分の行動を見直さなきゃいけない。日本は島国、海に囲まれた国で海の恵みを大いに受けて暮らしている民族だから、海にはいっそうの関心を持てるのではないだろうか。海外の小さな女の子に日本のアイスクリームを食べて感想を言ってもらうという企画の動画でその子が「美味しいけどプラスチック使いすぎだよ」と言っていたのに大きなショックを受けた。海外ではこんなに小さな子が関心を持っているのに自分達はいったい、、、と
太陽エネルギーだけで生きていた江戸時代は今のこの状態に大きな道を示してくれると考えさせられた本がある。恐ろしいほどの手間はかかったけど、実にうまく循環していて回転していて、自然はきれいなまま、完璧なリサイクル、なのに世界一の大都市を作り上げた江戸。ここからまたヘチマにつぐ循環できる新たな物を発見していきたい。これについては長くなるのでまた次回に
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