2020年11月01日
森林伐採の行く末
ディズニー映画【WALL・E(ウォーリー)】
映画の内容についても触れています
お読みの際は自己責任でお願いいたします
700年後の地球で毎日毎日ただゴミを集めて過ごすロボットウォーリー。そのゴミは元々住んでいた人間が出したものだが、その人間達はそのゴミをどうすることもできず(せず?)宇宙船に乗って地球を捨てて行ってしまった。
ゴミ問題は現在の地球の人間が直面している大きな問題のひとつだが、もうひとつ人間が大きく変わってしまったことのひとつに「歩きスマホ」問題がある
それまでは歩きながらケータイを見続けるといった光景などはほとんど見られなかったが、スマートフォンというそれまでの人類にとって夢のような機械が登場したことによりその光景がいとも簡単に変わってしまった
スマートフォン自体は素晴らしいものなのだが、それを扱う人の行動が大きく変わってしまったのだ
言われなくても誰でもわかっていることだが、行動を起こさせるのは精神、心、なので、つまり人々の行動を司る精神に影響を及ぼしたと思われる
驚くことに、その場所、通りに人が大勢いようがいまいが、歩きスマホをする者は必ずいるということ。そして当の本人はそれをしながら"自分は上手く歩けている"と勘違いしていることである
自分は都心の電車を毎日のように利用しているが、実際に観察していると現実は、歩きスマホをしている人を、していない人が事前に察知して避けてあげているのがほとんどなのだ
もうひとつ嘆かわしいのは、年齢が限られていないということ
若いスーツ姿の青年から、足元もおぼつかないお年寄りまで、それは男女の区別なく行われている
逆にこの駅構内で、制服姿の小学生中学生高校生などがながらスマホをしている光景を一度も見たことがない
この日本にあって、これをしている大人達は自分を律するという日本民族が受け継いできた精神をどうやらあきらめてしまったようだ
そして、広い視野でそれらの光景を見ていると、子ども達はそんな大人達に自分たちのこれからを任せる事をあきらめ、どこか見捨ててしまっているようにも感じてしまう
映画「WALL・E(ウォーリー)」の中の「歩きスマホ」は、今のそれとはわけが違う
超が何個も付くほどの最新の機械での究極の「歩きスマホ」なのだ
そこではもう歩くことさえせず、空中を浮かぶその人専用の乗り物に乗って移動する
移動しながら見るのは目の前にある透明なディスプレイのみ
それに乗りながら食べたいものを好きなだけ食べているので、男も女も例外なくふくよかな体型をしている
その食べ物はどこで手に入れるかというと、それを運ぶロボットが常に働いていて、ディスプレイで注文すればその乗り物まで運んでくれるのだ
こうなると人間のやることといったら、目の前にある画面を見ながら、好きなものを食べ、好きな人と話し、好きなゲームをし、、、
まさに人類が夢に描く便利をとことんまで追求した形がそこにある
ここまできて、うーむと考え込む人、安心して下さい
この映画にはそんな人達を間違いなくスッキリさせてくれる結末が用意されています
しかし、この映画を見て今の世の中のありように何かを感じてほしいのは確かです
歩きスマホもそうですが、増え続け処理に困っているゴミの問題、人と人との真のコミュニケーションとは何か、ゴミだらけになった地球を捨てるという「使い捨て文化」の究極行動、、、
『WALL・E』ウォーリーは今から12年も前の作品ですが、クリエイターや作品を作り出す人の感性というものは驚くべきものがあります。その時すでに何かを感じ取って作っているとしか思えない物語を世に放っているのです。公開は12年前ですが、企画や制作が開始されたのはそのもっと前という事になります
今回は「歩きスマホ」を主に取り上げましたが、今のコロナの影響で失われつつある「人と人との直接のコミュニケーション」といったものにも、この映画は十分応えてくれています
今だからこそ見る価値のある作品だと改めて感じます
旧作に入る映画の中に最新の問題が語られています
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