F1王者のルイス・ハミルトンがヘレスでスーパーバイク仕様のR1を試乗


ルイス・ハミルトンと言えば、2年連続5度目のタイトル獲得したF1王者として有名ですが、バイク好きなF1ドライバーとしても有名で、2015年にMVアグスタからハミルトンとコラボしたモデルの「ブルターレ 800 ドラッグスター RR LH44」が244台限定で発売され、2017年にもMVアグスタからハミルトンとコラボした「F4 LH44」が44台限定で発売されました。

ダイムラーはハミルトンがドライバーを務めるメルセデスAMGペトロナスF1チームを所有し、MVアグスタに25%の出資をしている関係で、MVアグスタから限定モデルが発売されたのですが、今回はMVアグスタではなくPata Yamaha Official WorldSBK Teamの用意したYZF-R1をレギュラーライダーのアレックス・ロウズとマイケル・ファン・デル・マークと共に12月3日にヘレスサーキットで試乗しました。

ハミルトンは第5ターンで軽い転倒をしたそうなのですが、怪我もなく残りの時間もバイクに乗り楽しんだそうです。





ルイス・ハミルトンのコメント
「今日は最高の気分で目が覚めました。
(走り終わったばかりなのに)スーパーバイクを走らせることを恋しく思います。
僕はいつも四輪より二輪が好きなんです。
子供の頃からいつもバイクが欲しかったのですが、父親がカートを購入してくれたことに感謝しています。
今でも僕の愛は自分のバイクでトラックを走ることへ向いています。

僕は全てのライダーたちに最大の敬意を払います。
四輪とは全く異なりますが、タイム、忍耐力、勇気、集中力、機敏さ、リスクを背負うことなど、要求される基本的なことは同じです。
これら全てがエキサイティングなものにしてくれます。」

とコメントしています。

また、Instagramで、バレンティーノ・ロッシがルイス・ハミルトンをトレーニング用の私設コース「ランチ」に招待するコメントを発しています。


バレンティーノ・ロッシのコメント
「ルイスはバイクの熱狂的なファンだ。
僕たちは時々メッセージを交換する。
いつも僕たちライダーたちは正真正銘のライダーだと発言するけど、彼は大袈裟すぎる。
F1ドライバーたちがバイクに魅了されること、その反対も普通のことだと思う。
似たような競技だけど、非常に異なる。
ルイスはランチに来るべき。
僕たちは彼のためにマネージメントをしよう!」





ルイス・ハミルトンのロッシへの返信
「バイクを走らせることが好きだけど、彼らは別のレベルだから、シンプルに走行を楽しみ、トラックの限界を試したい。
バレンティーノ・ロッシ、1日でも早く君のランチに行かなければいけない!」

とのやり取りがあったようです。
過去にMotoGPマシンに試乗したF1ドライバーと言えば、2016年のツインリンクもてぎで行われたHonda Racing Thanks Dayでフェルナンド・アロンソがRC213Vへ試乗しています。




また、ミハエル・シューマッハも1度目にF1を引退した翌年の2007年にドカティのデスモセディッチをバレンシアでテストし好タイムを記録しており、2008年もデスモセディッチをテストしました。
シューマッハはF1引退期間中にドイツ国内選手権にも参戦しており、2009年の2月のレースで転倒し、首を負傷しています。
この怪我が影響し、2009年のハンガリーGPでフェリペ・マッサが負傷した際に代役ドライバーを務めることができませんでした。
ちなみに、この時にフェリペ・マッサが負傷した代役としてバレンティーノ・ロッシの名も挙がっています。



MotoGPライダーがF1マシンに試乗した例としては、マルク・マルケスが2018年の6月にレッドブル・RB8をレッドブルリンクで試乗したことが記憶に新しいかと思います。
2016年10月には、ホルヘ・ロレンソがモンスターエナジー社のイベントでメルセデスW05をシルバーストン・サーキットで走らせ、バレンティーノ・ロッシに関しては2004年から何度もF1マシンを走らせており、2006年には合同テストに参加し、他チームの多くのドライバーも走る中、初めて乗ったマシンでシューマッハのベストタイムから0.7秒落ちで走り話題を呼んだことも、皆さん覚えているかと思います。



また、WGP時代に1956年、1958年、1959年、1960年の500ccクラス王者に輝き、350ccクラスでも1958年、1959年、1960年の3回にわたってチャンピオンを獲得したジョン・サーティース選手は、ロードレース世界選手権を引退後にF1に転向し、1964年にフェラーリに乗りF1ワールドチャンピオンを獲得し、2輪と4輪両方でチャンピオンに輝いた唯一の選手です。




私の場合はF1に全く無関心で何もわからないのですが、ロッシがMotoGPクラスでタイトルを獲得し、脂の乗り切った全盛期の頃にF1に本気で転向しようとしていた時期がありましたし、F1ドライバーたちがバイクに魅了されたり、MotoGPライダーがF1に関心を持つことは当たり前のことなんでしょうね。

時代の背景や、その時の戦略図も関係するのでしょうが、ジョン・サーティース選手の2輪と4輪両方でのタイトル獲得は凄いことだと思います。
1950年代に活躍した選手なので、現代では馴染みの少ない選手ですが、調べてみるとサーティース選手のレース歴は、父親が操縦するサイドカーのパッセンジャー(助手)役からスタートしたと言われているそうです。
2輪と4輪に加え、レーシングニーラーでのレースの経験あるなんて本当に凄い選手だったんですね!

1950年代と時代背景がだいぶ違いますが、今後MotoGPからF1に転向する選手は出るのでしょうか!?
可能性があるとしたら、やはりロッシなのかなぁ・・・



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