「発信する!尚禮舘空手を沖縄から」

尚禮舘 事務局は、師 渡口政吉先生の沖縄本来の文化としての「尚禮舘空手」。それを約束の地「沖縄」に還す道場を設立し発信する為に活動しています。


行雲流水


「空を流れる雲や流れる川の水のように執着なく自然体で物事を究める為に行動する」読んで字のごとくです。


 人生において放浪は大事です。 

 昔から他人の飯を食ってみろ。

 井の中の蛙、大海を知らず。 

 可愛い子には旅をさせろ。とよく言われたものでした。 


 修行僧も良師を探す為に放浪します。 

 同じく悟りを得た高僧でも後継者育成の為に寺を転々としたと言います。 


 一つの所に定住すると堕落するからでした。


 師は見込みのある弟子には成長に応じ次から次へ難問を投げかけて来ます。 

 弟子はこれをどう受け取るかで残るか。


 脱落するかが決まります。 

 渡口先生は沖縄時代、沢山の門弟を指導されました。しかし、見渡してみると私が知る限り技術的には育ちましたが、後一歩と言う大事なところで脱落しています。


 「俺は菜っ葉を育てているのではない岸壁にへばり付いて風雪に耐えている松の木を一人で良いから育てるのだ」が口癖でした。 



 道を求める心があればどんな困難も耐え抜き、格好だけでなく心身ともに身に付けたい。 


 それは、終わりのない旅です。


 私自身もその松の木になりたいし、私も現在、尚禮舘の松の木を育ている毎日です。 


 文章:平川樹高 
編集:伊覇尚宏