2018年2月20日にグーグルアドセンスで「自動広告」が使えるようになりましたので、早速私もサブのサイトで使ってみました。
確かに広告の設置自体はとても簡単ですし、便利で画期的。収益をあげるためにも使ってみる価値はあります。
とは言え、「自動」の広告というわけなので、それは便利な反面、使う上ではいろいろと注意点も必要になってきます。使うなら広告の特性を理解した上で使いたいものですね。
そんなわけで、アドセンスの自動広告のメリットや使い方、使う上での注意点などについてまとめてみました。
アドセンスの自動広告とは?
グーグル・アドセンスで使えるようになった自動広告とは何でしょうか?
一言でいうと、「アドセンス広告をサイト全体に自動で配置して表示する」仕組みです。
Googleによると、
自動広告では、機械学習により最適な広告掲載場所が決定されます。対象のページにコードを1回追加するだけで、後はすべてGoogleが行います。
とのこと。
コード一つ追加するだけで、GoogleのAIがすべてやってくれるって言うんですよ。すごい自信の表れですよね。
まぁ実際、設定方法も簡単で、使う広告コードは一つ。それをheadタグ内に配置するだけ。というお手軽設定で実現できるものです。
以前に「ページ単位の広告」というのがありましたが、それがなくなって、代わりにアップデートされたものがこの自動広告です。「ページ単位の広告」はモバイルだけで利用可能なオーバーレイ広告でしたが、それに加えて以下の広告に対応するようになりました。
- テキスト広告・ディスプレイ広告(PC,モバイル両方)
- 記事内広告(PC,モバイル両方)
- インフィード広告(モバイルのみ)
- 関連コンテンツ(モバイルのみ)
■オーバーレイ広告
- アンカー広告(モバイルのみ)
- モバイル全画面広告(モバイルのみ)
今使える広告タイプ全てじゃない?と思いますが、注意点としては、テキスト広告・ディスプレイ広告はPC・モバイル両対応ですが、インフィード広告・関連コンテンツ、そして従来からあるオーバーレイ広告はモバイルのみの対応ということです。
アドセンス自動広告を使うメリットは?
そもそもこの自動広告はどんな特徴やメリットがあるのか?ということですが、次のことが言えます。
- 設定が簡単(広告コード一つをheadタグに設定するだけ)
- サイト内、記事内の最適な位置に最適な広告を表示できる(googleによれば)
- 対応している広告のタイプ(コード)が多い
- 手動で設置している広告と併用できる
- サイト単位で、設定内容をグループ分けできる(URLグループ設定)
- 広告配置のテストが自動でできる
- 関連記事コンテンツを設定できないサイトでも広告表示ができる(モバイルのみ)
- 収益の増益が期待できる
設定自体は本当に簡単です。
アドセンスの管理画面で画面に沿って簡単な設定をし、できた広告コードをサイト・ブログのheadタグ内に入れるだけです。
もちろん、手動で設定している広告と併用もできますし、対象の自動広告のタイプはサイト単位でわけて設定することも可能。
例えば、
- Aのサイトではオーバーレイ広告だけ自動広告を使う
- Bのサイトはそれに加えてディスプレイ広告や記事内広告も自動広告で使う
- Cのサイトは全ての広告タイプを自動広告として使う
といった設定の切り分けも可能です。
そこで、一番気になるのが、収益があがるのか?ということですよね?
広告を設置してから、ある程度の期間、チェックする必要はあります。ですが、あのGoogleが高いAI技術を使って、最適な場所に最適な広告を設置するということなので、ほとんどの方にとっては増益が期待できるのではないでしょうか。
まぁサイトの規模やジャンル、アクセス数などいろんな要因がからんでくるので、一概には言えませんが。
とは言え、自動がゆえに想定外のこともおきる可能性はあります。そうした「自動」で実現することによるデメリットも当然ありますね。
アドセンスの自動広告のデメリットは?
デメリットとしては次のことがあげられるでしょう。
- 変な位置に広告が表示される可能性がある
- 広告の表示の仕方によってはユーザビリティを損なう可能性がある
- 広告が増える分、サイトのレスポンス(応答速度)が遅くなる可能性がある
- アドセンス広告を表示していない記事でも、自動で広告が表示されてしまう
- 広告が表示される位置や表示の仕方によってはポリシー違反になることもあり得る
私も、記事数があまり多くないサブのサイトで実際にアドセンスの自動広告を試してみました。その後ブログの広告表示を確認してみると、「こんなところに広告が表示されるのか!」とびっくりしたことも・・
例えば、記事にもよりますが、次のような状況がありました。
(※常にそうなっているわけではなく、記事の内容や、表示タイミングにもよっても違ってきます。)
- 自動広告設置前:サイドバートップに1つだけ広告表示
- 自動広告設置後:PCではサイドバーに広告が4つ表示した(レクタングル3つと横長の小さい広告1つ)
↓
■記事内では、本文の間に広告が挿入された
- 自動広告設置前:記事内は広告は3つ(導入文の後、記事中、記事下)
- 自動広告設置後:記事内広告が本文の間に挿入された。(見出しの区切りでないところ)
↓
■モバイルの関連コンテンツがフッターよりも下
- 自動広告設置前:関連コンテンツは設定していない
- 自動広告設置後:モバイルのみ関連コンテンツは表示した。ただしフッターよりも更に下の位置
↓
本文の合間に、見出しとは関係なく広告が挿入されるとことが「?」という感じはしますが、記事の内容や構成によっては問題ないかもしれません。ですが、一般的にはこの場合ユーザビリティが下がる可能性はありますね。
モバイルの関連コンテンツ表示については、これは嬉しいところですが、フッターよりもさらに下(つまり一番下)に表示されていたので、この位置ではあまりクリックが期待できないかもしれません。
また、広告が表示される位置によっては、ポリシー違反になってしまう可能性もあります。いくらグーグルがすすめてきた広告(自動広告)とは言え、絶対大丈夫なんてことはありません。そこは認識しておくべきでしょう。
ともかく、サイトの状況によって、どの位置にどんな広告が表示されるかはやってみないとわかりません。自動なので、人それぞれだからです。
自動広告設置後は、どのように広告が表示されるのかは必ずチェックするようにしましょう。
自動広告の導入・設定方法
自動広告は、メリットとデメリットはありますが、既存の広告と併用できますし、サイトごとに広告のオンオフも細かく制御できます。そして増収も期待できるわけです。
収益の上がってる既存サイトの場合は、導入にあたって少し慎重に見極める必要もありますが、そうでなければ積極的に使ってみてください。
次から、自動広告を導入する際の設定方法について手順を紹介しますので、ぜひ導入してみましょう。本当簡単ですから。
アドセンス管理画面での設定(自動広告のコード取得)
アドセンスの管理画面から、広告の設定→自動広告をクリックします。
「開始する」をクリックします
設定したい広告タイプを「オン」にします。(この図ではモバイル全面広告のみオンになっています。)
※注)この設定は「アカウントに設定されているサイト全体の設定」です。(全てのサイト共通の設定)
コードが表示されますので、「コードスニペットをコピー」を押して「完了」をクリックします。これで「全般設定」は完了です。
「新しいURLグループ」をクリックします。
グループに含めるURLを選択して「次へ」を押します。(1サイトでも複数のサイトでもOK)ここでサイトごとに個別設定ができます。
ここで設定しておくと、全体設定よりも、この「URLグループ」の設定の方が優先になります。
ワードプレスの管理画面での設定(コードの設定)
※以前に「ページ単位の広告」を設定していた場合は、ここの設定は不要です。
※<head></head>のタグ内に、自動広告の広告コードを貼り付けます。ファイルはheader.phpであることが多いですが、テンプレートによって別の名前だったりします。ここではsimplicityを例に解説しています。(simplicityでは、header-insert.php)
外観→テーマの編集 をクリックします。(注意メッセージが出る場合は「理解しました」をクリックします)
header-insert.phpを選びます。(テンプレートによってはheader.phpなど)
最後に自動広告の広告コードを貼り付けます。(作業前にバックアップはとっておきましょう)
「ファイルを更新」を押します。
自動広告は導入すべきか?
アドセンスの自動広告は導入すべきか?といえば、既存の手動広告と併用できることもあり、基本的に導入すべきと言えます。そして設置後に、収入の状況やユーザビリティの兼ね合いも見ながら、微調整(使う広告を制限したり増やすなど)をしていくといいのではないでしょうか。
従来通り、モバイルのオーバーレイ広告のみ使って、他の広告は使わないといったパターンでも良いですしね。
また自動広告を設定する場合、一つのアドセンスサイトだけ運営しているのであれば、必要な広告タイプを選んで設定するだけですが、複数のアドセンスサイトを運営している場合は、次の方法で自動広告を設定するのがおすすめです。
- 自動広告の「全般設定」では、すべての広告をオフにする
- 「URLグループ設定」でサイトごとに個別にグループを作成して、それぞれに必要な広告を設定する
- 自動広告のコードは全てのアドセンスサイトに設定する
自動広告では、全般設定よりも、URLグループで行った設定の方が優先されます(上書きされます)。
そもそも、headタグにコードを設定しなければ自動広告は有効にはなりませんが、上記のように自動広告の広告コードを設定していておけば、デフォルトでは自動広告は稼働しません。
そして、URLグループでサイトごとに個別設定をしておけばそちらの設定が適用されるというわけです。
アドセンスの自動広告はまだ公開されたばかりなので、今後使い勝手や広告の種類など、どんどん改善されていくと思われます。何より収益のアップが期待できるので、ぜひ利用してみてください。