天川貴之 理念哲学講義録 哲学的エセー

無常から絶対無にいたる哲学の実相を平易なことばで綴り、人生に即した叡智のあり方を解きあかす。

9-8②「叡智的直観について」天川貴之

2018年08月19日 | 哲学(本文)
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あの稲盛和夫をして
こう言わしめた書籍
『精神的ジャパニーズドリーム』
「京都賞受賞の可能性がある」
そして
『理念哲学講義録』
「更によくなっている」
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理念哲学講義録~哲学的エセー~天川貴之
第九章 経験と叡智的直観について


第八節 叡智的直観について②


解からないから出発し、
本当だとも言わず、嘘だとも言わず、
そのような謙虚な立場から出発し、
無知の知から出発しながらも、
心を白紙にした状態から出発しながらも、
知を、理念を、如何に深く、高く、広く直観し、
それを、今度は論理的に説明し、
更に敬虔に応用して、
実証してゆくことができるかということを考えなければならない。
まず、直観ありきである。
叡智的直観からすべては始まる。
あらゆる経験や知識を越えて最も尊いものは、
仏教では般若の智慧と呼ばれているが、
哲学もまた、般若の理性というもの、
純粋理性というものが最も尊いものである。
叡智を直観すること、
叡智を叡智的直観によって直視し、悟ること、
そこから、その人の人生は真に開けることになる。
解からないから出発して、
叡智的直観によって如実に解かるという境地に到達し、
もしくは、間接的に解るという境地に到達し、
それを、論理によって体系的に説明し、
古今東西の知識に基づけてそれを説明し、
更には、経験の中にそれを応用し、
経験を通して、真理が真理であること、
理念が理念であることを実証し、
そして、万人に証明してゆくこと。
これが、新時代の哲学者のあるべき姿であり、
学者のあるべき姿であり、思想家のあるべき姿であり、
言論人のあるべき姿であり、人間のあるべき姿である。




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