セリエA第30節 ナポリ対ローマ


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試合の感想

この試合はパウ・ロペスが久しぶりの先発でした、彼は中断帰還+左手首の微小骨折で長い間戦列を遠ざかっていたので、私は試合感とか大丈夫かなと心配していました。けれど髪の毛の生えたパウ・ロペス 2.0 には要らぬ心配でした。僕の辞書に試合感という文字はないといわんばかりのナイス・セーヴの連続で流石、ローマ史上最高額GK、金額は嘘をつかないと思いました。この試合の私的MVPは彼に捧げたいです。パウ・ロペス 2.0とミランテがいる限りローマのセーヴィングは安泰だと確信しました。

そしてもう一人忘れてはならない選手がいました。それはムヒタリアンです。皆さんはご覧になられたでしょうか?あの完全に個の力で生み出した素晴らしい得点を。きっと未来の辞書にはスーパー・スター=ムヒタリアンの事。と書かれるに違いないのです。流石、あのスーパー代理人ミノ・ライオラさんに囲われている男。物が違うのです。彼が来季もローマに残ってくれることがとても嬉しいです。

ナポリ戦の前にはフォンセカさんの進退問題の噂が出てパッロッタ会長が監督の全面支持を表明する。フォンセカさんがフィエンガCEOや選手達と話をするというようなことがありました。当然のことながらこういったことはチームが上手くいっていないとき、いえ、チームの状況がかなりやばい時に発せられるシグナルだと思います。なのでローマはナポリ戦にかなりの危機感を抱いて臨んだのではないかと思います。そしてフォンセカさんは以前から準備していると報じられていた秘策、その名も『ディフェーザ・ア・トレ(Difesa a tre)』を解禁しました。イタリア語で表記したほうが凄そうな秘策的な感じが出るかなと思ったのでそうしてみたけれどタイプするのがたいへんだったので以後は3バックと表記させてもらうけれど、解禁された秘策は3-4-2-1の3バックでした。しかもただの3-4-2-1ではありません、ボールを保持していない時は5-3-2に変形するおまけ付きでした。凄い!格好良い!これは如何にコッパ・イタリア王者といえど手も足も出まい。そう私は思いました。けれどローマの選手達のかなりの危機感、パウ・ロペスとムヒタリアンの活躍、フォンセカさんの秘策を以ってしてもナポリには勝てませんでした。3連敗です。

本来ならばカルチョ未経験でカルチョのカの字も知らない私がカルチョ論についてあーだこーだ言うは憚れるのだけれど、今回ばかりはあーだこーだ言わせて貰う資格はあると思うのです。何故なら以下のようなことがあって

知らぬ間にローマと精神が繋げられていた私は実はナポリ戦の敗北で死んでしまったからです。知らぬ間に殺されたとあっては文句の一つや二つ言ったとしてもローマのみんなや神様は許してくれると思います。

なのでまず率直に言わせて貰うとローマ、弱いです。それも吃驚するほど。経験則からいくとこういう追い詰められた状況でシステム変更をした場合、1試合か2試合は建て直してくれるのだけれど、少なくとも私には何の建て直しも感じませんでした。 ナポリに手も足もでなかった印象です。リーグ中断直前には調子は上向いていたと記憶しているので、何故リーグ再開後これだけ弱くなってしまったのか不思議でなりません。怪我人がたくさん戻ってきてリーグ中断前よりも選択肢が増えているのだからむしろ前よりも強くなっても良いはずなのに・・・・。

そういう事を踏まえ不振の原因を愚考すると、ローマ買収問題やペトラーキさんとのいざこざを初めとするピッチ外の話題が与える精神面へ影響が大きいのではないかなと思いました。リーグ中断前に比べ変わったところいえば、それくらいしか思い浮かびませんでした。

仮にそうだったとしたら、精神が不安定な時にたくさんの事をするのは難しいと思うので、することを一つに絞ったほうが良いのではないかと思います。振り返ってみるとフォンセカさんは就任当初ゼマニアーノ(凄く攻撃的なカルチョでたくさん点をとるけれど、その分失点も多い出入りの激しいカルチョをするデニェク・ゼマンさんの愛好家的な意味)と呼ばれ、そこからイタリア化をし守備にも気を配るようになって褒められていたけれど、現状だと攻撃も守備も中途半端になっているような気がします。だからここは初心に帰ってゼマニアーノに戻る、つまり守備を捨てて攻撃に専念する。具体的にいうと
 
このコンセプトに戻ったら良いのではないかなと思います。なんて理屈をこねているけれど、私がどうせ負けるなら、たくさん点をとって負けて欲しいだけです。

以上死人からの文句でした。

死人の戯言は置いといて生きている皆様にカルチョのプロ、ローマの現状を熟知しているフォンセカさんのROMA TVへのお言葉をお伝えします。

敗北に満足してはいないがチームの姿勢を考えると、このようにプレイすれば勝利に戻るのは近いと確信している。試合は偶発的な出来事によって決まった。

(3バックについての質問に)我々はずっと二つのシステムに取り組んできた。我々は上手くプレイをしずっと安全だった。今はチームがディフェンスで安全を確保することが重要であり、私たちはうまくプレイできたと思う。 確かに勝ったわけではないが、この姿勢とチーム・スピリットでプレイすることで、今後必ず勝つだろう。

と述べています。なんと心強いお言葉か。プロのフォンセカさんが言うのだから間違いはないはずです。勝利近し。生き残った皆さんお楽しみに。

それでは私はそろそろ内転筋に不快感を覚えたスモーリングの無事とブロンド+タトゥーを増やしたザニオーロ 2.0 の今後の活躍を祈りつつ、成仏することにするのです。また来世で皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。それまでお元気で。さようなら。


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