仕事を辞めると20年から30年と膨大な無為の空白の時間があ
る、そんな第二の人生を歩んでる人のなかにも現役時代同様スケ
ジュール帳がびっしり埋まってないと心穏やかでない人たちがい
る。
ジム通いで体力をつけ、ゴルフ、麻雀、カラオケ、地域活動、友
人とのつきあいと予定を入れている、「忙しいほうが生きがいが
ある、何もしてないと生きてる気がしない、忙しい自分をどこか
誇りに感じている」というニュアンスがにじんでる。
今でも世間にはどこか、えらい人ほど忙しい、忙しい人ほどえら
いという漠然とした価値観がはびこっているように見える、予定
がびっしりつまっていること、それが自分の価値の表れだと思っ
ているのかもしれない。
せっかく手に入れたのんびりした時間、なにもそんなに目の敵の
ようにして時間を埋め尽くさなくても、と思うけど人それぞれの
定年後の人生、価値観、楽しみ方は違うものである。