象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

アメリカは何故?戦争をしたがるのか、その2〜戦争仕掛け屋アメリカの限界と〜

2019年06月23日 03時43分27秒 | 戦争・歴史ドキュメント

 イランによる無人偵察機撃墜の対抗措置を巡り、トランプは限定的な攻撃を一旦承認したが、イラン側に150人の犠牲者が出るとの報告を受け、作戦実施10分前に中止を命じた。米政治専門紙ポリティコは、”トランプはイラン問題で自ら火をつけ、火消し役も担ってる。彼が財をなした不動産の世界では損失はカネで済むが、人の命や平和が懸かかってるホルムズ海峡の様な紛争地帯では敗者の戦略だ”と批判した(読売)。
 全くです。今の時代の武力制裁は、どんな大義があろうと許されるものではない。アメリカメディアも2度の捏造された湾岸戦争で、少しは賢くなった様な気もしますが。

 さてと前回”その1”では、父ブッシュが仕掛けた湾岸戦争についてでしたが。今日はブッシュJrが捏造した”イラク戦争”についてです。親子で戦争を捏造するとは、大した度胸ですが、それだけアメリカも追い込まれてるという事で、これがエスカレートすると流石のアメリカも孤立しますかね。
 アメリカは戦争で大きくなり、成長し、富を独占してきた大国です。戦争こそがアメリカを支え、アメリカたらしめてきた。しかし今や、そのアメリカも分裂の危機にあります。国内の反発や不満を中国や北朝鮮やイランに向けてますが、全くの本末転倒である事は、火を見るよりも明らかです。


”9.11”穏健版陰謀説

 ブッシュは親子共々イラクで戦争を行った。特に息子の方は、”9.11”を口実にイラク戦争を捏造した。アメリカはブッシュ親子は何故、これほど迄に戦争に熱心なのか?父ブッシュに続き、ブッシュJrは何が欲しくて戦争を仕掛けたのか? 
 アメリカ政府は”9.11”テロの計画を知りながら、その防止に努めず、むしろアフガン攻撃の口実として利用しようしたとする”穏健版陰謀説”が、今では有力説の大半を占める。

 事実、9-11テロの約1ヶ月前の2001年8月6日に、ブッシュがCIAからの報告で、ハイジャックされた航空機による攻撃の事前警告を受けていた事を、ライス大統領補佐官が2002年5月15日に先ず認めた。
 その翌日の5/16にはフライシャー報道官が、9-11の2日前にブッシュ大統領にアルカイダ掃討の詳細な戦争計画が渡され、戦争への準備が進められてた事を公式に認めた。

 故にアメリカ政府が事件後、その首謀者をビンラディンと即座に決め付けた事が理解できる。
 ライスは、”事件は想定外の攻撃方法だった”と言い訳するが。9-11が起きる2年前に、テロリストに乗っ取られた航空機が世界貿易センターなどに突っ込む、”自爆テロ”を想定し模擬演習していたとある(USAトゥデー)。
   

過激版陰謀説?  

 穏健版に対し、一部ではアメリカ政府の自作自演である”過激版陰謀説”も根強い。9-11の首謀者はビンラディンで、実行犯はイスラム原理主義者というのが、アメリカ政府の主張だが、証拠とされるものはどれも疑わしい。
 事実、実行犯とされたイスラム原理主義者たちの名は、実際に公式の搭乗者名簿に一人も載っていなかった。その上アメリカ政府は、この事件の真相解明に熱心ではない。
 アメリカン航空やユナイテッド航空など、テロ直後急落した会社の株の大規模な空売りで巨額の利益を手にした投機家がいるが、米証券取引委員会は、この様な重要な情報を公開しようとしない。

 航空機が世界貿易ビルに激突したのは、イスラム原理主義者たちの自爆行為ではなく、遠隔誘導操作によるものであるとの陰謀論も渦巻く。真相を知るには、ブラックボックスを回収し解析すべきなのだが、耐熱性が高いボックスが高熱の為に破壊されたとして、その内容を公開しない。
 それに、ビンラディンがCIAの工作員であるという説もある。


アメリカは何の為に戦争をするのか?

 戦争の口実を求めてたアメリカ政府が、9-11に何らかの形で関わっていた可能性は高い。太平洋戦争のきっかけとなった真珠湾攻撃、ベトナム戦争のきっかけとなったトンキン湾事件、あるいは湾岸戦争のきっかけとなったイラクのクウェート侵攻なども同様だ。
 工作活動により、戦争の大義名分を捏造する事は、アメリカの常套手段でもある。
 つまりアメリカは、90年代末のネットバブル崩壊により生じたデフレの危機から脱却する為に戦争をする必要があった。故に9-11は、世論を戦争へ駆り立てる為の、アメリカ政府が待ちに待った”テロ”だったのだ。

 父ブッシュが画策した”対アフガン戦争”の大義はテロ支援国家を壊滅させる事だった。一方ブッシュJrが捏造した”対イラク戦争”の大義はイラクから大量破壊兵器を除去する事だった。
 もし”9-11”がアメリカの狂言ならば、イラクに大量破壊兵器がないのならば、アメリカは戦争の大義名分を失う。しかし、アメリカの戦争が失敗だったとは言えない。
 事実、戦争のリフレ効果を株価で確認してみると、ナスダック総合指数は2000年3月に頂点に達したが、2001年の”9-11”の時はその1/3にまで下落した。
 その後アフガンへの攻撃が始まると、株価は急速に回復し、資産デフレが是正された。アフガン戦争が終了した2001年12月には、エンロン社の経営破綻をきっかけとし、株価は再びバブル崩壊後の最安値をつける。
 しかし、2003年3月の対イラク戦争勃発と共に、株価は上昇し現在に至る。
 この様に、景気や経済を回復させる目的で多大な軍費を投入する政策。つまり、巨大な常備軍を持つ事で豊かな資本主義社会を永久に持続できるとする「戦争ケインズ主義」は、今日においても有効なのだろう。

 ブッシュが、チェイニーと共にイラク戦争を画策したのは、国民の関心を自分自身に飛び火したエンロン•スキャンダルから逸す為だけではなかった。 


”ブッシュの戦争”は石油が目当てか?

 私も含め多くの人は、対イラク戦争は石油の為の戦争だと思ってる。特にアフガニスタンは、トルクメニスタンに埋蔵されてる豊富な天然ガスを輸送するパイプラインの通路に当たるから、ブッシュは邪魔となるアルカイダをアフガニスタンから一掃したのではないかと。
 しかしクリントンの時代、パイプライン建設計画ではタリバンとアメリカ政府は、協力的な関係にあった。タリバンの人権侵害に対する非難が国内で強くなってきた為に、クリントンはタリバン政権を一転して不承認にし、パイプライン建設計画は頓挫した(「ブッシュの陰謀 板垣英憲著」)。
 故に、タリバンがビンラディンを使い、対米テロを始めたのはその報復とも言われている。

 物不足を解消する為に、他の国から”物”を奪う戦争をディスインフレ型とすれば、この対イラク戦争は、物余りを解消する為に”モノ”を浪費する”リフレ型戦争”と言える。
 前者は、生産力が低かった古い社会に見られる戦争であり、これに対し、アメリカのような現代の先進国がする戦争はリフレ型の戦争が多い。故にブッシュの戦争も、石油や天然ガスを手に入れる為の、単純なディスインフレ型ではなかった。
 事実石油価格は、2000年の物価基準を元に計算すると、1973年から85年にかけ、1バレル当たり30〜60ドルだったが。1985年以降は、10〜30ドルの低水準で推移してる。
 故に、”石油の為の戦争”には無理がある。それに9-11の時は、バブル崩壊後の不況という事もあり、エネルギー需要が小さく、戦争をしてまでエネルギー資源を求める状況ではなかった。

 イラクからフセインを追放し、イラクに対する制裁措置を解除し、イラクの原油生産を増やすなら、原油価格は下落し、石油業界は打撃を受ける筈。
 それに戦争により、一時的に石油価格が高騰し、石油業界に利益をもたらすかもだが(ブッシュもチェイニーも石油会社の経営者だった)。全体として見れば、ブッシュの戦争が石油業界の利益に貢献しているとは言い難いと見る向きもある。 


軍需産業の為だったブッシュ政権

 ブッシュの戦争により、需給関係が好転するのは石油産業よりも軍需産業の方である。ブッシュ政権でのエネルギー産業関係者が21人であるのに対し、軍需産業関係者は32人もいる。つまりブッシュ政権は、石油産業の為の政権というより”軍需産業の為の政権”と言える。
 しかし、特定の業界の為の政権は長続きしない。数々のスキャンダルにもかかわらず、ブッシュの支持率が高いのは、幅広い分野の業界が特需の恩恵に浴するからである。

 かつてのアメリカが、日独伊や朝鮮半島やベトナムといった、エネルギー資源の乏しい国と戦争をしたのに対し、ブッシュ親子が石油の利権が絡む中東の地域を選んで戦争をしたのは何故か?
 これには、前回”その1”で述べた様に、”レーガン以降のアメリカ経済の変質”である事は言うまでもない。 

 一方で”9−11 Mysteries”では、航空機の激突でビルが崩壊したという公式見解に疑問を呈した。また“9.11 Press For Truth”では、ブッシュ政権がテロの警告を事前に受けながら、何もしなかった疑惑、報復として行われたアフガン侵攻で、米軍が意図的にビンラディンをパキスタンに逃がした疑惑、テロ実行犯へ送金した疑惑の3つが取り上げられてる。
 こういった様々な陰謀論に基づくビデオ様々にが作られ、ネットで公開されている。勿論、これら陰謀説を否定するビデオも公開されてる。
 以上、「仕組まれた9.11〜アメリカは戦争を欲していた〜田中宇著」を参考にしました。


ブッシュ親子は処刑にすべきだ?

 全く、チェイニーの策謀が安直に思える程の深く濃密な悪の欲望で、”悪徳を超えた悪魔”といいましょうか。
 故に9-11は、”私たちが権力者により統制された情報の中で生きているのではないか”という疑問を抱かせてしまった。虚像が実像を生むという現実を大衆は知ったのだ。

 しかしながら、これら陰謀説も最初はフィクションとみな笑ってた。しかし悲しいかな、歴史は正直者ではない事を我々はとうとう知ったのだ。人類がみな正直者ではないように。 
 確かに、このブログで書いた事が100%正しいと断言できる筈もないが。アメリカの実像と真相を直視した事で、アメリカの限界を知り得ただけでも少しホッとした。

 チェイニーの策謀家としての限界、ライスの優等生としても限界、ブッシュ親子が捏造した戦争の限界。何事にも繁殖や繁栄には限界がある。
 今、”アメリカ分裂”のブログを立てようと思ってるとこだが、アメリカの限界と真相を知って、アメリア分裂が現実になる確率が非常に高い事が確信できた。 

 最後に寄せられたコメントで締め括る。
 ブッシュ親子が捏造した戦争は、平和に対する罪であり、人道に対する罪であり、明らかな戦争犯罪だ。これこそ世界の法廷で真っ先に裁くべきだろう。北朝鮮問題もイラン危機もその後でいい。



4 コメント

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タブーを通り越したアメリカ (paulkuroneko)
2019-06-24 02:02:33
『アメリカは戦争を欲していた』のレヴューに、理屈では理解できるが感情的には理解出来ないという声がありました。

まさにこの声こそが世界の世論でしょうか。信じれないのも当然です。

つまりアメリカは最悪のタブーを通り越し、人類の歴史という空間を歪ませてしまった。

アメリカが消滅しても、もう人類は驚かないでしょうか。というのもアメリカという国は最初から存在しない、歪んだ空間と歴史の中でのみ息づく新大陸だったのでしょうか。
paulさんへ (lemonwater2017)
2019-06-24 04:25:24
認めたくても見てもたくないというのが世界の本音だったでしょうか。
アメリカ国民もブッシュ親子の陰謀は、薄々判ってた筈です。でも何も出来なかったというのが心象ですね。

アメリカの富は戦争で潤ってるという事は国民も判ってた筈ですから。今や”世界のならず者”大国のアメリカですが、消滅したとしても歴史は何ら顔色一つ変える事なく進んでいくんですかね。
Unknown (Unknown)
2019-11-01 11:13:41
戦争の怖さを一番知らないのは
戦争仕掛け屋のアメリカよ
Unknownさん (象が転んだ)
2019-11-01 18:47:16
コメントどうもです。
いつか早い時期に、アメリカが戦場になる日が確実に来ますね。
それまでゆっくりと待ちましょ。

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